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「ミレニアム・ファルコン制作記」EpisodeⅢ

前回は「電飾」をテーマに書きましたが、今回の「EpisodeⅢ」では塗装&写真撮影について、書いてみたいと思います。

エアブラシ…無理せず手頃なものに

プラモデルの楽しみの1つが「塗装」かと思います。いい年になって制作を“再開”させた頃から、作るたびに塗料を少しずつ買い足しながら、基本は筆塗りとか缶スプレー塗装で満足していました。そうこうするうちに、やっぱりエアブラシがほしくなり。いつものAmazonさんで調べてみると、今は充電ポータブル式の品もたくさん出回ってることを知りました。お値段も7~8000円などお手頃なものもあります。で、本格的なコンプレッサーにつなぐタイプまでは手を出す必要もなかろうと(それほどの〝プロ〟を目指しているわけでもないので)、お手軽そうなポータブル式のものを購入。

数日して届いたものを、さっそく試してみましたが、その使い勝手はなかなか快適で私には十分なもの(他のものを試したことはありませんけど)。ただし、部屋の中では霧状の塗料が舞ったり、やっぱり塗料の匂いも気になるものですから、ほどなくして塗装用ブースも購入することになりました。

塗装ブース(左)と充電式エアブラシ

老眼にはつらい、でも楽しい

エアブラシ塗装に至るまでも、パーツを組み上げつつ、細かい部分は随所でちまちまと筆塗りです。なかなか大変だったのが電飾加工同様、コクピット部分でした。コクピットにはキャラクター4人を載せていますが、いずれも身長1センチ余りしかありません。
細筆を使いながら塗り分けていくのは、老眼の身にとってかなり厳しい作業ですが、なかなか楽しく、自分なりに納得できるまでチャレンジしてみました。塗り分けたキャラクターをコクピットに鎮座させたのが、下の写真です。

アップで見ると、なんだかドロドロ(涙)

一番上手く塗ることのできた「C3-PO」が、この写真では見えにくいのが私的には無念なところです。そうした細々とした塗り分けを挟みながら、組み立ても何とか終了。さらにそこからも、〝険しい〟道のりが続きます。

まずは、質感や立体感を出すのには欠かせない、機体のモールド(溝とか出っ張り)への墨入れ。専用の塗料を延々とモールドに流しこむ作業が続きましたが、これをやるだけでも随分見た目が変わっていきます。そして、どんだけの数があるんだーというデカール貼り。2~3ミリ四方のものなど、やっぱり、時間がかかります。老眼なので。それでも、コツコツこうした細かい作業を進め、ようやくエアブラシの出番です。

自分なりの仕上がりを目指して

その、全体塗装ですが、「あれ?本体の塗装やって、墨入れやデカール貼りじゃないの?」と思われる方もいるかと。ただ今回の場合は最初から、つや消しクリアーを吹き付けるだけにしようと考えていました。それまでの経験で缶スプレーのつや消しクリアーを吹き付けるだけでも表面の「プラスチック感」が薄まり、それなりに雰囲気が出ることも知ってはいたので。このファルコンだとキットの成形色がそのまま使えそうだったこと、何より、色を混ぜて「これは」という色調を作るのは私の技術では無理-というのが本音。もうひとつ、キットがでかいので「失敗したら……」と、かなり怖じ気づいた部分もあります(笑)。

つや消しクリアー塗布まで一苦労

つや消し化まで済ませたのが、上の写真です。なんとなくですが、雰囲気は出てきました。でも、「宇宙イチのガラクタ」感はまだ感じられません。いわば納入したての新車状態-というところでしょうか。ここから、いわゆる「汚し」(ウエザリングといわれる塗装のこと)を入れていくことになります。

経年劣化は「汚く」ならないように

このキット、さすがはバンダイさんで、宇宙空間での戦闘による傷跡が機体の随所に再現されています。機体の縁が欠けていたり、銃撃による大きなダメージ跡があったり。そうした傷跡への着色はもちろんのこと、経年劣化による機体のオイル漏れや風雨にさらされた筋汚れやすす汚れ、塗装がはがれて浮き出たサビ…。あれこれ想像しながら色をつけていきました。

機体左上部の被弾跡のモールドは黒く焼け焦げた感じに(左上)。機体の縁の欠けた部分(左上)をはじめ、経年劣化状態をどうやって表現するかは、細かいですが、なかなか楽しい作業でした。

こうした汚し表現では、主にGSIクレオス さんの「Mr.ウェザリングカラー」とタミヤさんの「ウエザリングマスター」のお世話になりました。クレオスさんの「カラー」では主にオイル漏れの感じを。スッと筆で線を描いて綿棒でぼかします。すすなどの薄汚れた感じはタミヤさんの「マスター」で。「マスター」は3色の固形化したクレヨンみたいな塗料を専用のブラシ風の筆で擦り取って、キットにこすりつけていくのですが、妻はこれを見て「お化粧みたいだね」と言ってました。

やり始めると、「この辺りは、機体の前から後ろに流れるようなすす汚れがつくのでは?」とか「この部分からは、油が漏れていることにしよう」とか、あれこれ想像しながらの作業はなかなか楽しいものでした。ただ、気をつけたのは汚しすぎないこと。リアルさを求めるあまり、やり過ぎて「汚く」なってしまわないように注意したつもりです。

およそ8カ月。そして完成

そして、「ファルコン」が完成したのは、今年2021年の4月下旬のこと。2020年8月のキット到着から完成まで8カ月余り。じっくり、のんびり、ちまちま…とキットに向かい合っているときは、やっぱり楽しい時間でした。最後にもう1枚だけ、写真をご紹介させていただき、EpisodeⅢを締めくくりたいと思います。

北海道はもう冬。地面に積もった雪の上にファルコンを置いてみました。映画「EpisodeⅤ」に出てきた「氷の惑星ホス」に不時着した「ファルコン」-といったところです。なぜか隣には余計な奴が…(笑)

氷の惑星に不時着?したファルコン。隣は…?

ここまで読んでいただいた方、拙い文章にお付き合いいただきまして、ありがとうございました。次の投稿はいつになるか分かりませんが…お気づきの際には読んでいただけるとうれしいです。では、また書く日まで(了)



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