見出し画像

#64【就活・転職日記③】自分を大事にするってどういうことなのか~法人ビジネス編~

前回記事でご紹介したとおり、新卒で百貨店に就職した私ですが、
3年の販売職経験を経て社内公募制度に応募し、
百貨店のBtoB(法人間取引)事業の部署に異動することが決まりました。

百貨店の法人事業は色々種類があるのですが、私が従事したのは、
コンビニやスーパーの店頭に並ぶペットボトル飲料等の販促のためにぶら下げるおまけを作る仕事です。具体的には、作るのは協力会社の方にお願いするので、私は法人営業としてクライアントである飲料メーカーに企画書をもって営業に行き、案件を受注し、協力会社の方と一緒におまけの生産管理をしながら、全国の各工場や販売店に商品(おまけ)を納品する、という仕事をしていました。

メーカーの飲料販促担当の方は複数の企業に提案をしてもらうように声をかけるため、案件は複数社の競争で受注できる会社が基本的には1社決まります。私は先輩に色々と教えてもらいながら二人一組で、様々な企業にタイアップしていただけないか相談に伺い、許可をいただけた企業の製品が実際の飲料メーカーのおまけとして実現した場合の絵を社内のデザイナーの方に書いてもらい、パワポの資料に落として提案書として仕上げていきます。

販売職から異動が決まった私はこのような仕事に従事し、
約1年弱の経験を経て、百貨店を辞めることになります。

薄々違う気もしていたけど止められなかったこと

販売職に従事した3年間、私は今思うと学生気分がほとんど抜けていなくて、相変わらず大学で所属していたマーケティングのゼミの知識を活かせる仕事がしたいと言い続けてきました。
そんな中でセールスプロモーションのお手伝いをする法人事業の仕事が社内公募で募集されていたため、ここだと思って手を上げました。ただ、制度を利用する際、実は心のなかで思っていたことがあります。
それは、「実は希望している仕事ではないんじゃないか」という不安です。不安というかほぼ確信していたと言っても過言ではないですし、実際のところも違っていたわけです。
社内公募に応募する前に法人事業にいる年齢の近い先輩に話を聞く機会を仲の良かった先輩に作っていただき、明らかにマーケティングではなく「法人営業」であるということがわかっていたんですが、自分を止めることができなかったんです。
それはなぜかというと、販売職の3年間を通して、自分が全く成長していないなということに自覚があったからです。しっかり売場の仕事をこなして信頼されている同期もいる一方で、自分が大して便りにもされていないという自覚もあり、そのまま売場に残るのは嫌。だとしたら異動して、百貨店でも法人ビジネスというちょっと変わった分野の仕事をしているって、何かイメージと違ってちょっと他の人に話をするときにかっこつくんじゃないか。まだまだ、周りの評判を気にしていたんですね。

何のために働いているんだろうか

違うとわかっている法人事業部に異動しての営業は、とても辛い経験の連続でした。当時実家から片道一時間半くらいかかるオフィスに通っていましたが、早く帰れて20時、大体が22~3時頃にオフィスを出る生活。しかも、本当になんでそんな考え方だったんだよって今は全く理解ができませんが、先輩がついてくれているので、教えてもらえることをやろうという意識しかなく、全く自分でゴールを見据えてアクションを起こすということができなかったんです。多分、これまでの人生の中でまともであると周囲から言ってもらえそうな道を選択することしかせず、ふっきれて仕事にコミットすることをどこか怖いと思っていた節があったことも、主体性のなさにつながっていたのではないかなと感じます。先輩は優しくも厳しい方で、基本的にその方の考えに従って自分の予定が全て決まるという営業活動をしていたので、自分が予定を決めることはまったくできずに、その日自分は何時に帰宅できるのか、全く目途が立たない生活が続きました。
そこに追い打ちをかける様に、様々な立場の違う方からの厳しい妬みの様な発言も直接受けることが多くありました。具体的には、契約社員の方から、お前みたいな新卒は良い大学入って正社員採用されただけで俺よりも給与良いんだから、本当何もできないくせにずるいよなとか。
まあ、正論ではありますね 笑。今だったら自信をもって言い返してやりますし、負ける気は全くしませんが、当時の私はなぜでしょうか、悔しいとも思わなかったんですよね。そんな状況で、ただただ日々をやり過ごして週末に寝て過ごすという生活が続いて行きました。
自分は何のために働いてるんだろうなぁと。当時付き合っていた彼女(今の妻です)と旅行に行っても心から楽しめず、段々と精神的にも疲れていきました。自分の悪い部分も沢山あるのですが、結構ブラックな環境で麻痺していた気がします。

少し違った未来が見えた瞬間

それは登録していた転職エージェントの経歴書に法人ビジネスの経験を更新して、改めて相談に行った時の事。仕事のやる気が全く無かったくせに、いっちょ前に転職エージェントにはいち早く登録していたんですね。
エージェントの方と話していて、今法人事業にいるの?だったらこの経験を活かして第二新卒でこんなとこ受けれると思うよ。これまでの販売経験だけだとちょっと厳しかったけど、これだったらリトライできるかもしれませんよ。そんな言葉をかけていただき、これまでとは全く違う求人の紹介をして頂くことになりました。
その中に、第二新卒で国内資本の総合系のコンサルティングファームがありました。百貨店からコンサルってなんかかっこ良いじゃん、という気持ちも少しはありましたが、この時はどちらかというと、きちんと自分が努力して歯を食いしばってなんとか再起したい、噂に聞いたり本で読むだけのコンサルの業界を純粋に経験してみたいという想いがとても強かったことを覚えています。私はもう法人事業の経験でボロボロになっていたので、この時には、いろんな事がどうでも良くなっていたんですよね。もちろん、周りからどう見られるかということもほとんど気にしなくなっていました。
エージェントの方のサポートもあり、その後、希望通りコンサルティングファームから内定をもらい、未経験の第二新卒という枠で新たにチャレンジする資格をつかみ取ることができました。

どうでも良いって思えることって大切です

社会に出る前に良い子で過ごしてきた人って多分、真面目な人が多いんじゃないかなと思うんです。そういう人は、適当に振る舞ってやろうくらいの事を思っていても、実際は大して適当にも振る舞えないのではないでしょうか。しかも、周りってさほど自分のことを気にもしていないと思います。本人にとっても、そのくらいがストレスが緩和されて丁度良い感じになる気がします。私の場合は、ブラックな環境で今で言うところのハラスメント的な言動を受けながら段々疲弊していって結構危なかったのかもしれませんが、そのような環境下で、もはや周りとかどうでも良いわって思う様になりました。うまく転ぶことができたんですね。
自分が疲弊していくのに周りの事を気にするって状況があったら、冷静に考えたら変ですよね。全然自分で自分の事を大切にできていないわけです。自分の人生は自分が舵を取らなきゃなのに。中には私よりはるかにブラックな環境で感覚がおかしくなってその環境に捉えわれてしまうという事もあるかもしれません。ただ1つ、読んで頂いた方に覚えておいてほしいのは、思い切って今の環境を断ち切っても、健康で過ごしていればどうにでもなるってことです。今後の記事で書いていきますが、異業種未経験30代までに4社経験する一貫性のない私がなんとかなってるんですからね。

次の記事では、両親に転職を伝えたときの話から、実際にコンサルティングファームに入社してプロジェクトに従事していく話を中心に、仕事をする意味について自分が感じた事を書いていきたいと思います。

ここまで御覧いただきありがとうございました。
以下、過去の記事も掲載しておきますので御覧頂いていない方は、
お時間のある時に読んで頂ければ嬉しいです。

最初の記事です↓

続編のパート2です↓


この記事が参加している募集

仕事について話そう

転職体験記

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?