LOST 過去を日常にするための遺影
遺影と暮らす。非日常な日常の風景
実家には、父の遺影がある。
遺影があるのは、普通のことだ。
うちの遺影が少し大きいだけ。
そう。畳二畳分かもう少し。
壁一面。そう。少し大きいだけ。
多分普通じゃない。
初めて我が家に来る人が引く遺影なんて。
もう30年近くあるから、
それが日常ではあるのだけど。
50代で夭逝した父は、高校の校長をしていたから、
学校葬をして頂き、我が家にはリムジンが迎えに来た。
内容はよく憶えていないのだけど、
壇上では、父の遺影が穏やかな表情を浮か