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角館町(秋田県)

秋田県の内陸部に「みちのくの小京都」といわれる角館町(かくのだてまち)
というところがあります。
武家屋敷で有名ですね。
江戸時代からの武家屋敷がそっくりそのまま残っていて、秋田県内の有数の観光地です。私も桜の時期にいったことがあります。
枝垂桜がとても風情がありました。

私の実父は、若いころ (母と結婚する前)、この角館町にある事業所に転勤になったそうです。
今のように単身者向けの気の利いたアパートやマンションもない時代(昭和30年代です)でしたので、父は会社から紹介された
角館町の旧家に下宿させてもらったそうです。

旧家ですから、広い家です。父は離れのようなところに間借りしていたのでしょう。

そして、そこの旧家には、「白痴」の小さな女の子がいたそうです。
今でいう、発達障害とか、ダウン症とか認知機能に障害のある
子供だったのでしょう。

父が言うには、角館というところは、武家屋敷もあるところから
旧家同士のいわゆる「近親婚」も多かったせいか、知能に障害をもって生まれてくる子供も多いと話していました。
(当時の話です)

角館町は美人も多く、(いわゆる秋田美人)その「白痴」の女の子も 肌も白くとてもきれいな顔をしていたと話していました。

父のそんな話を聞いたとき、なんだかリアル「横溝正史の世界」のようだなあと思ったものです。

狂ったように咲き誇る桜を見ると、それが私に
「白痴美」の少女を連想させ、
旧家の哀しく美しい女主人の人生を描いた横溝正史の世界を思い出します。


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