妄想を垂れ流す

 舞台は21世紀末の未来で、意外に、人間と区別がつかないアンドロイドは違法な未来。
 ヒロインは、放っておいたら、殺すか、死ぬかしてしまいそうな不安定で安定している少女。商社で働くエリートの父親と、弁護士をしている母親のパワーカップル家庭で、大事に、というか過保護に、一方で仕事が忙しく家で一人でいることが多い。ひたすら勉強と、思索に耽っている。
 主人公は彼女に恋をする少年。
 少年は日の差さない、昼間でも薄暗い部屋で、居住者全員が得体の知れない、廊下ですれ違っただけで突然怒鳴りつけてくる異常者が闊歩している、
最底辺のふきだまりのような襤褸アパートにロボットと二人暮らし。
 父親は行方不明。母親は詐欺にあって薬物中毒の末、衝動的に飛び降り自殺。引き取り手がないため、行政から貸与されたロボットが親代わり。
 そんな二人は16歳。
 少女は夜、家を抜けだして無人のコンビニで音楽を聴きながら、店内をフラフラ。そこに少年もやってきて、デバイスで残高を確認し、商品を吟味しはじめる。会計を済ませる少女の横顔をみて、少年は一目惚れ。
 つい、少女の後をつけてしまう。
 が、すぐにストーキングがバレて通報されそうになるが、謝りたおして、事なきを得て、その日はそれでわかれる。
 再会は衝撃的。
 それは別の夜。
 少女が、橋の欄干に腰かけて、足をぶらぶらしている。転落すれば死は免れない高さ。
「何、してるの?」
「足、ぶらぶらしてるよ」
 少女は危険な行為を日々繰り返しているようで、両親の前では平静を装い、理想の娘を演じている。籠の鳥のような感覚を、小学校低学年からもちつづけて、微弱な反発心を募らせていた。
 日によって濃淡のある希死念慮に苛まれながら、日々を淡々と過ごしている。非常に不安定。
 一方の少年は昼は場末の中華屋でアルバイトしつつ、夜間学校に通っている。将来の目標は、遺伝子判定でも出ている通り、警察官。
 街で不良に絡まれた際、精悍な警察官に助けられたこと、幼少期の人気ドラマの影響もある。どうしようもない家庭環境であったため、温かい家庭に憧れている。
 治安と家庭を守る、立派で強い警察官になりたいと願っている。
 二人は、付き合ってるでも、友達でもなく、生活圏がそう遠くないので、よく会う知り合いのような関係。
 そんな中、少女が行方不明になる。
 それと前後して、違法な身体改造を施したサイボーグ犯罪グループの、人身売買が噂されるようになる。
 少年は相棒のロボットともに、独自に、少女の行方を追うが―――

 私の未来感を適当に書いて終わろう。
 
 屹度、人間と区別のつかないアンドロイドは違法です。それは必要性がないから。ロボットは労働と、作業をこなせればよい。
 人間社会に紛れてしまったり、第二知的生命体として、人権を認める必要が発生すれば人間を脅かす存在になるかもしれない。それでも、愛好家が違法に製造したり、権力者が陰で量産するかも。裏口はいつでも存在する。

 屹度、国民全員に『マイ・ナノマシン』が出生と同時に埋め込まれる。
 遺伝子情報を解析し、最も適正のある職業や、才能を明確にする。それに応じて教育を施す。高校生になるころには将来の方向性が、ほぼ決定的になっている。加えて、体内の健康情報をフィードバックするので、不健康な生活をしていると政府から警告がくる。行動が筒抜けなので違法行為は一瞬で発見され、警察の巡回ドローンにその場で捕縛。無人パトカーで連行。
 そう、プライバシーが存在しない。
 その代わりに『落ちこぼれ』も存在しない。本人が遺伝子適正判定を無視すれば別だが。しかし、その遺伝子情報は企業も承知の上なので、適正が低い場合、採用の可能性はゼロに近い。
 そんな『籠の鳥』状態に不満を持ち、マイ・ナノマシンを摘出する輩が一定数存在する。とはいえ、それでは生活が成り立たない。
 給料の受け取りから、病院での治療、各種支払い、何もかもマイ・ナノマシンが必須である。
 つまり、それを摘出するということは、人間社会からのドロップアウトを意味する。前述したサイボーグ犯罪グループはその類。

 はぁ。妄想を垂れ流して少しはスッキリした。ここ最近、迷走気味で、あまりにも脳がパーンとしていたので、定期的に書いていこうか。
 いや、不定期でしょう。月曜と木曜がすでにレギュラー化しているので、自由を減らしたくはない。そしてもう、今回は終わろう。
 

 
 

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