真夜中万華鏡【毎週ショートショートnote】
鈴木教授、徳川埋蔵金を発見!
和浦大学の鈴木教授が徳川埋蔵金を発見した。鍵は日本独自の暦を作り上げた安井算哲の弟子にあたる人物が所有していたと伝わる竹筒だった。天体観測の道具のひとつと考えられていたが、なんと徳川埋蔵金のありかを示す道具であることがわかったのだ。きっかけは阿部教授がご息女と天体観測をしていたときだという。
「真夜中に娘と天体観測をしていたら星空を『万華鏡』みたいだねって言ったので、竹筒を万華鏡のように覗いてみたんです」
竹筒には複数の穴が開いており、それが謎のひとつでもあった。阿部教授は竹筒の底の穴が月の形ではないかと仮説を立てた。
研究の結果、満月に竹筒の底の穴をあわせ、側面の穴を北極星とシリウスにあわせると、ひとつの穴だけ地上のある地点を指すことがわかったのだ。
その地点こそが埋蔵金が発見された明智平だ。明智光秀は実は生き延びて家康に重用されたとの伝説が残っており、今後の更なる研究が期待されている。
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