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スピ乳#2「バコラ生検で思う」

自分の体の中でなにが起こってるのだろう。
もしかして一番怖いのは「ワカラナイ」ことなのかも知れない。
振り返るとこの時期が暗黒の最高潮だった。
世の中から色彩が無くなったような気がしていた。

乳がんは一口にいっても様々なタイプがあり、より詳しく調べるためのバコラ生検をすることになる。サブタイプといわれる、がんの性格は「顔つき」とも呼ばれるらしい。顔つき、ってなんなの。(ニヤニヤした意地の悪い細胞を私はイメージした)

バコラ生検は小手術扱いになるらしく、看護士さんより保険の申請を勧められる。
これからお金かかっちゃうのかな、トホホだなー、息子の進学資金を稼ぐぞって意気込んでいたのに泣。

バコラ生検は局所麻酔をして行う。
なんか針が太いぞ。バチンッて音にびっくり、そして優しく声かけしてくれる先生に泣きそうになる。
止血は充分に圧迫すること、それのみ。
先生がぎゅーーっとガーゼで押さえてくれるが、なかなか血が止まらない。30分過ぎた辺りで申し訳なくなってくる。
そして煌々と電気が照らされる中で片方の乳が丸出しなのがとっても恥ずかしい。
1時間近く経っただろうか、もうお昼を過ぎていた。やっと血が止まりガーゼでがっつり固定してもらう。ごめんね、時間かかっちゃって。
「先生、看護士さんお昼ご飯たべる時間ありますか?」つい聞いてしまった。
そしてふと思った。こんな『気ぃ使い』だから病気になってしまったのかも。自分の事よりもつい周りに気を使ってしまうこの性格にため息がでる。
バコラ生検の結果は4日後。
「詳しく調べたら良性でした!」なーんて、ちょっぴり期待している…



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