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白い都忘れ



白い都忘れ


私が40代の頃、60過ぎの近所のおじいちゃんから、
薄紫色の都忘れを戴きました。

もちろん、その方を呼ぶときは、本名なのですが、妻との会話では、近所のおじいちゃん、と言っていました。

薄紫色の都忘れは、原種に近く、とても丈夫で、毎年どんどん増えました。

10数年後、突然、近所のおじいちゃんは姿を消しました。

病気でもされたのでしょうか?

それでも、薄紫色の都忘れは
健在でした。

その数年後、突然、薄紫色の都忘れは、庭から姿を消しました。


ご近所のとても丈夫な奥さんから戴いた、白い都忘れは
毎年咲いてくれます。




        おしまい

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