猫と、能と

子どものころから、猫と本が好きだったので、猫の本をよく読んだ。
ノンタンシリーズとか、「ねこ・こども」という絵本も好きだった。

小学校では、図書室で猫の本を借りて読んだ。
ポーの「黒猫」とか、「緑色の目の白い猫」とか。

夏目漱石の「我輩は猫である」も、このころ借りて読んだ。
が、小学生には、甚だ難解である。
まず「妻君」というのがわからないし(「つまくん」だと思っていた)、人々の会話も難しい。なんか大人の本だな、と思った。

大学生になって、「猫」を買って改めて読んだ。
さすがに昔より分かるけれど、やはり難解。仏教用語とか哲学の話とか、知識がないと、理解できない。

そして最近、また「猫」を読み直している。
きっかけは、能に興味をもったこと。
平家物語を読んでいて、100分de名著の「平家物語」の回を観たら、能楽師・安田登氏の朗読がとても素敵で、著書「能―650年続いた仕掛けとは―」(新潮新書)を読んだところ、夏目漱石が謡を習っていたという話が出てきたのだ。
そういえば、「猫」の苦沙弥先生も謡の練習をしていたな、と思って読み返すと、トイレで熱心に練習していた。

いつか、謡を習いたい。
まずは、能を観に行こうかな。

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