恐怖の正体 トラウマ・恐怖症からホラーまで (中公新書)
この本は、第一章では恐怖の生々しさと定義、第二章では恐怖症の人たち、第三章では恐怖の真っ最中、第四章では娯楽としての恐怖、第五章ではグロテスクの宴、第六章では死と恐怖、について述べられている。また、著者は今でも精神科医として働いており、その経験や知識もこの書物に生かされている。以下より、この書物の要約である。
まず、「危機感、不条理感、精神的視野狭窄」の三つが組み合わさることによって立ち上がる感情が、恐怖であると定義する。なお、「危機感」が実際していなくても人は恐怖に駆られ