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【ブラックな環境で15年間転職しなかった理由】

私は今の会社には東京支店採用という条件で入社した。
しかし、会社で一番ブラックと名高い本社の部署に配属された。

理由はみんな『今すぐ異動したい』で人事に異動希望を出しているが、ブラック部署として有名なため、その部署への異動をみんな拒むためだ。
初の試みとして、新入社員をその部署に配属することになったらしい。
新入社員はブラック部署のことなど知らない。

新入社員で入社して最初に教えられたこと、それは今すぐ異動したいと希望を人事に出し続けたほうが良いということだ。
前任者もずっと希望を出していたが、5年間出し続けてようやく希望が叶ったらしい。
その生贄が私だったのだ。

そのためか、前任者は新入社員の私に対して神のように大事に扱ってくれた。

幸いなことに本社では入社して4年でローテーションがある。
私は最初から『東京支店に今すぐ異動したい』と希望を出していたが、叶わなかったわけである。

そして、迎えた5年次ローテーション。東京支店への異動が実現した。

異動先はまだ存在していない部署。
つまり、情報がなにもない。

全然、違う分野で一から新しいものを作り出すというのをやった。
評価は上司に取られたようだ。

東京支店では10年以上同じ部署なのが一般的だが、私はなにかしらの問題があるところに3、4年で異動させられる。
問題が解決して、やっと落ち着いた、無理なく仕事ができる、と感じたら異動の話が突如として現れるのだ。

それでも、私がこの会社を辞めない理由がある。
それは会社が私に対して酷い扱いなのは明白だが、人は必ずしもそうでないということである。

助けてあげれば何かの形で恩を返してくれる。
仕事で関わってなくても、遠くで状況を見ていて私の状況を把握していて心の支えになってくれる人がいる。
そういう人がいるので会社という檻から抜け出せないのである。

他支店で面識がなく、電話やメールでのやりとりしかしていないのに、慰労会を数回、開催してくれた。

同じフロアの別の部署の人が残業している私を見てタクシーチケットをくれた。

色々な人から届く応援の言葉やお菓子たち。
その言葉もお菓子も甘くて心の癒しを与えてくれる。

飲みに行って、愚痴を聞いてもらってるのに励ましてくれて奢ってくれる。

その人だって大変なはずなのに。私だってお世話になっているのに。

だから、私はそういう人たちへの恩を返し終わるまでは会社は辞められないのである。
きっと、ずっと辞められない。

会社員って辛くて楽しい。

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