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個人集客ならば絶対に準備して!提案書は顧客の信頼を得るためのツール

通訳案内士が個人で集客をする場合には、提案書の作成は絶対に行わなくてはいけません。
 
個人との取引ですし、法律上の旅行業務にはあたらないため、詳細な契約書を作成する必要はありません。それに代わるのがこの提案書で、サービス提供者(フリーランス通訳案内士)が提供する、ガイドサービスの内容が盛り込まれているべきものです。
 
個人集客の通訳案内士にとって、この提案書の作成が、業務フローで最も大切なところです。提案書次第で、顧客の信頼を得て、正式オーダーにつながりやすくなります。この記事では、何を重視して提案書を作るかについて、お伝えしたいと思います。


提案書の作成は必要最低条件

 
わたしがお勧めしている、ウェブサイトでの個人集客では、個人のお客さんと直接つながることになります。初期段階での、お客さんとのやりとりも大変重要ですが、最終的には、この提案書があなたの印象を決定づけることになります。
 
引合いをもらってから出来るだけ早くに提案書を提出することが大切です。私は、問合せを受けてから24時間に必ず返事をすることを約束していますが、可能であれば、その最初の返事の時に、提案書を送るようにしています。
 
そんなことできるの?と思われるかもしれませんが、提案に必要な情報を得られる仕組みと、短時間で提案書を完成できる仕組みを作っておけば、十分に可能です。
 
中には、お客さんに、メールで取引条件(価格)や旅程を伝える方がいらっしゃるかもしれませんが、それでは成約率は確実に下がるでしょう。お客さんは、他のガイドにも問合せをしているかもしれません。そのガイドさんが立派な提案書を提出していたら、そちらの方が安心と感じるものです。

提案書の役割は一つではない

 
提案書の役割は何でしょうか?サービスの内容をお客さんに明示するというのは間違いありません。ただ、それならメールでもいいわけです。提案書の作成には、他にもいろいろな意味があります。
 
先ず、信頼感の醸成です。きちっと整った文書が短時間で送られてきたら、その相手の事務処理能力や管理能力に信頼感を感じますよね。きっと、きちんとしたサービスを提供してくれる先だと思うでしょう。これが最も重要な点です。
 
また、特に旅程などは、行先の名前や特徴をきちんと記載しておくと喜ばれます。お客さんは、普通日本のことにさほど詳しくありません。案内する先が、どのような場所かを伝えることが必要です。できれば訪問先の写真も付けておきたいところです。
 
そして、この提案書にほぼ全ての取引条件を記載しておくので、これがいわゆる契約書の代わりのようなものになります。私は提案書に主な条件を全て記載し、PDFにしてお客さんに送付しているので、言った、言わないのトラブルが生じることがありません。
 
お客さんは、これを印刷して、備忘として持参してこられます。私も、成約した場合はこの提案書を印刷して時系列に並べて、案件管理に使用しており、次のお客さんに何を提案したかが、一目でわかるようにしています。

効率も大切。定型フォームを準備して省力化しよう

 
一方で、提案書作成にあまり多くの時間をかけるのも感心できません。複数の提案書を同日に作成しなくてはならないことも多いですから、効率化の視点も必要です。
 
そのため、定型フォームをエクセル等で作っておくことをお勧めします。あらかじめ共通の項目(支払条件や、ツアー中の費用負担に関する事項など)は、フォームに記載しておきます。お客さんの名前や国籍、人数、実施日、価格、宿泊先など、お客さんごとに変わる内容は都度記入します。旅程についても、典型的なパターンのものは幾つか用意してあります。
 
こうすることで、一日に数件の提案書を作って提出することが苦でなくなります。提出する際には、勝手に内容変更できないよう、PDF化して送ります。提案書は何回か修正して再提出することも珍しくないですが、元のエクセルを修正すれば良いだけなので、手間がかかりません。
 
結局、こういう体制を整えておくことで、繁忙期にも迅速にお客さんへの返答・提案ができるため、サービスへの信頼が増すでしょう。ガイドスキルよりも、問合せに対する対応の良し悪しの方が、お客さんのサービスに対する印象に、ずっと影響が大きいと思います。

まとめ

 
「サービス提案書は、顧客のガイドサービスに対する信頼を高めるために必須。定型フォームを準備し、効率的に作成できる体制を作っておこう」でした。
 
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