寄り道スタイル

ラテンアメリカに関すること、あまり流行りでないこと、ひそかに異彩を放つものに心惹かれて…

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ラテンアメリカに関すること、あまり流行りでないこと、ひそかに異彩を放つものに心惹かれています。

最近の記事

ギターの力を感じさせたティボー・ガルシア

29歳のフランス人若手クラシック・ギタリスト、ティボー・ガルシアの来日コンサートへ行ってきた。 期待を裏切らない素晴らしい演奏。なんといっても奏でる音色が美しい。高度な技術を持ったギタリストは他にいても、心を鷲掴みにする音色を持つ人はそうそういない。 座った席はホールの最後列だったが、浜離宮朝日ホールの音響がいいのか、ティボー・ガルシアが上手いのか、生音でも音の小ささが気になることはなかった。 つねづね、ナイロン弦のギターは非力だと思っていた。でも、ティボーはそんなこと

    • ダンスを描いた映画「情熱の王国」(6/1 ユーロスペースで公開)

      素晴らしいダンスを映像に取り入れた映画はたくさんあるけれど、ダンスが生まれ出る過程をモチーフとした映画というのはそう多くない。 スペインのカルロス・サウラ監督はそうした映像作品を数多く生み出したひとだ。 6月1日から、渋谷のユーロスペースで、カルロス・サウラ監督のダンス映画『情熱の王国』が、ドキュメンタリー作品『壁は語る』とともに同時公開される。 3月におこなわれた『情熱の王国』の試写会に行ったので、推しのポイントを記しておきたい。 映画の原題El rey de to

      • アップルペンシルと再会したはなし

        アップルペンシルをなくした。これで二度目だ。2万円以上する高価なものなのに・・・ 一度目は、図書館で、本を探しに行ったときに、落として書棚の下にもぐり込んでしまった。 こんどは駅の改札を出て、iPad miniを無理やり上着のポケットに押し込んで、そのときに落としたのに気づかなかったらしい。 アップルペンシルはとても便利で、普段付属品として使っていることを意識しないぐらい。それだけに、不必要な場面でも持ち歩いてしまう。 サードパーティの安価な製品も試してみたが、やはり

        • しんちゃんがやってきた

          しんちゃんが誰かというと、かつて旅先のブエノスアイレスで、2、3週間お世話になった日系アルゼンチン人家庭の末っ子で、出会った当時はまだ7歳ぐらいだった。 当時、家族や親戚のあいだで、しんちゃんは「ワルガキ」として知られていた。にこやかで愛想の良い2人の姉に比べると、たしかにしんちゃんはきかん坊であった。 でも、いきなり家にやってきた見ず知らずのニホンジンに対して、しんちゃんはやさしかったし、なにがしか興味を抱いている様子でもあった。 ともあれ、それからウン十年が経過し、

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