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女はいつから母親になるか ~書評:夫は犬だと思えばいい~

息子が塾に通い始めた。
都内にある某進学塾である。
知人から「そこはお受験目的だけではなく、勉強する習慣を身につけることができるよ」と聞いたことが大きかった。

さて塾に入ってみると、講師の方々は生徒一人一人の学習態度をよく理解しており、親は定期的に学習状況についてフィードバックを得ることができる。安心して通える塾に入ったものだと胸をなでおろした。

その塾では、定期的に父母向けの講演会がある。
そもそもが学習塾の代表者が幼年期に体験したことがきっかけで、この塾を始めたという。

代表の高濱氏は、今は母親の味方。
教育は子どもを教育するだけではなく、母親、父親の姿勢も問われると正面切って言い放つ姿は心地よくすらある。
講演会でも、育児に向き合っている母親の肩の荷を少しでも軽くするような考え方、父親も必要に応じて育児に向き合うことで家庭での教育がうまくいく、というロジックが展開される。

そこで出てくるのが、
『夫は犬だと思えばいい』という衝撃的な台詞。

このタイトルを見たとき「はっ!?」
と思わない男性諸氏はどれくらいいるだろうか。

犬かよ。
素直にそう思った。

夫が犬なら妻は何なんだ?
妻はそう、虎である。思わず噴き出した。

子どもの成長過程においても
思春期の女子は同世代の男子よりもませており、
「まったく男子は~」というスタンスで立ち向かってくる。

女性脳、男性脳という言葉があるように、
そもそもが男と女は視点と解釈の方法が違うのだ。
もしかしたら、生まれついて女は
「母親という役割」を無意識に担っているのかもしれない。

西洋の慣用句にも
『結婚したら、男は女を理解しようとしてはいけない』
『結婚したら、女は男を理解しようとしなくてはならない』
という言葉がある。

本書では、母親と父親で考え方や立ち振る舞いがどのように違っているのか。それを踏まえたうえでどう歩み寄り、家庭での教育に関わってゆけばよいかが記されている。

私が大学生の頃、『すべての男は消耗品である』という本が流行ったが、また読み返してみたいと思う。

physical, mental, spiritual and social well-beingに生きるお手伝いをしています。2020.3に独立開業しました。家族を大切にし、一人ひとりが生き生きと人生を楽しめる社会が訪れるといいなと思いながら綴っています。