見出し画像

『鬼方カヨコ』#08 ~ブレンドシェイプ

https://1drv.ms/x/s!AnX1bU_L82GSgcQ4zK3iwsg1ybspdw?e=Ehfzhb&nav=MTVfezAwMDAwMDAwLTAwMDEtMDAwMC0wMDAwLTAwMDAwMDAwMDAwMH0


多すぎるンゴね…眩暈がしますわ…

概要

さて、ブレンドシェイプだったり、モーフターゲットだったり、なんか色々言い方があるやつをやります。
元のモデルから頂点をずらしたモデルを作成し、その移動値を割合で制御する。そんな機能です。基本的には工数表の通り作成します。くそほど作成しないといけないね。
補足が必要なさそうな所は特に書きません。
ではやっていきましょう。

下準備

大前提、動きに影響されるオブジェクトが複数あると、1つの作業につき仕事量が倍になります。糞面倒くさいので結合できる所はしてしまいたい。
今回の場合、顔のベースオブジェクトと頬の内側のオブジェクトは結合しておきたいです。(若干面倒くさい処理が必要です。)
①転写用の、デフォーマヒストリを持たないオブジェクトの作成
 →2つのオブジェクトを複製、結合、ヒストリを削除。
 →重なった頂点を結合。

サブディビジョンの関係で隙間が空いてしまいましたが、ウェイトのコピーをするまでは一旦放置、あとで調整します。


②転写元の、デフォーマヒストリを持った結合オブジェクトの作成
 →2つのオブジェクトを結合、その際「スキニングの結合」にチェックを入れておく。

これで転写元のオブジェクトができました。結合のヒストリーが残っているのでこいつ自体を完成品としては使えません。あくまで転写用です。

③転写元から転写先へスキンウェイトのコピー
 →転写先のオブジェクトにジョイントをバインドしておく。
 →UVやサーフェス上の頂点等を参考にウェイトをコピー

問題なく動かすことが確認できました。

④転写元オブジェクトを削除。若干形を修正。

サブディビジョンの影響で、通常時に口が若干開いてしまっているので調整しておきます。

同じ調子で、睫毛も結合してしまいましょう。
結合前に最後の調整をします。結合したら個別での調整をするのが面倒くさくなります。
調整が必要になった場合、頑張って1つのオブジェクト上で調整するか、面倒くさい手順を踏んでバラす必要があります。か~嫌ね~

これでよし、結合!
(眉毛は落ち影を切りたい関係で結合できません。)

瞳の大きさを変えられるようにします。
瞳孔をオブジェクト分けして作っているので瞳孔単位で動かすことも可能です。
現在瞳は4つのオブジェクトによって成り立っています。別々のテクスチャ用に各々がUVを持っている関係で、顔のように結合はあまりしたくありません。4つとも作業します。

・瞳大
・瞳小
・ネコ目

ネコ目はマイナスにデフォームする事で丸い目を表現する事も可能です。

二重ライン

閉じたとき消え、見開いた時は沿って移動するように調整します。

・閉じる
・開く

眉間

表情で制御するというよりは、どの位置をどの方向に移動させるかといった尺度で調整します。
顔のベースオブジェクトと眉毛、二重ラインの3つを調整します。ちょっと面倒くさいですね。

眉毛全体・上げ・下げ

内側下げ・寄せ・上げ

中央部上げ・下げ

外側上げ・下げ


膨らませ

空気圧によって皮膚がおしのけられてられている状態なので、影響する範囲の事をよく考えなくてはいけません。
影響の限界を具体的に言うと、人中から始まり、頬骨の下を通ったのち下顎骨のラインに沿う形で下に移動、オトガイ骨を避けるように唇の下に入り込む形になります。

窄ませ

膨らませと同じ範囲を窄ませたい所ですが、歯で変形は止まります。
頬骨と下顎骨のラインを意識しつつ、歯の貫通が起きないよう注意を払いましょう。

上げ

頬杖をつく等といった動作がある想定での形になります。
頬がへこむので一見窄ませに近いですが、頬の肉を頬骨の上に乗せに行くイメージの動作ですのでそのような形が美しく出るよう調整しましょう。

というよりも、上唇の中央よりやや外側の位置の挙動といったイメージで制作します。

上げ


表情に大きくかかわる部分です。
オブジェクトが2つあって面倒くさいですが気合を入れていきます。

口角上げ・下げ・内側へ・外側へ・食いしばる


突き出し・引っ込ませ

口全体

下げ・上げ・突き出し・左右へ


これで一通り全て完成です。

壮観だね。

ブレンドシェイプの適応・微調整

さて、複数オブジェクトを用いたブレンドシェイプをいくつか組みましたが、MAYAはグループ単位でブレンドシェイプを掛けられるので、少しデータ整理をします。

以下のような形で適応をしていきます。

MAYAのデフォーム計算の使用上、ブレンドシェイプはスキニングより先に行うものとされているので、「プリデフォメーション」でブレンドシェイプを適応します。

スキニングのデフォームと組み合わせた反応を見つつ、調整元を表示して微調整をしていきましょう。とりあえず、4パターンを作ってみます。

まとめ

今回はブレンドシェイプの作成でした。つっかれた~~
これだけの量があれば作れない表情はほとんど無いといって差し支え無いでしょう。幅が広がって嬉しいですね。

作業中、巻き戻りがめちゃくちゃ起こってました…うーん、巻き返さねば。

次回からいよいよ体のモデリングに移ります。
それでは。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?