フォートナイト世界大会『2023 FNCSグローバルチャンピオンシップ』現地レポート&日本のeスポーツシーンについて思うこと
2023年10月13日~15日、デンマークの首都コペンハーゲンで、「フォートナイト」の世界大会『2023 FNCSグローバルチャンピオンシップ』が開催され、世界中のトッププレイヤーたちが卓越したスキルとテクニックを競い合いました。
今回の大会では、プロeスポーツ選手であり、木村情報技術の社員でもある「まいぽり」さんがアジア・日本代表選手に同行しました。現地ではこれまでの豊富な試合経験を活かし、選手のケアやコーチングなどのサポートに携わりました。
この記事では、まいぽりさん目線の現地レポートと、大会の舞台裏をお届けします。
大会概要
名 称:「2023 FNCS Global Championship」
日 程:2023年10月13日(金)~15日(日)
開催地:デンマーク・コペンハーゲン
賞 金:1位 1,000,000ドル、総額4,000,000ドル(約6億円)以上
※詳細はこちら
アジア代表としてALBAの契約選手7名が出場
木村情報技術と、eスポーツチーム「ALBA E-sports SAGA」を運営する株式会社ALBAは、世界で活躍できるeスポーツ選手の育成を目的とした、大会を含むプロジェクト「ALBA JAPAN SERIES CHAMPION SCRIM featuring fortnite(AJS)」を9月頭に発表しました。
ALBAの契約選手で、AJSにも参加している7名が、アジア代表選手として世界大会のキップを勝ち取りました。
※AJS公式サイト
※9月の記者会見の様子
メンバー一覧
YUMA(ゆま)
SHELOM(しぇろん)
ZAZI(ざじ)
BOBY(ぼびー) & LARKPEX(らーく) デュオ
STAIN(すていん) & DAYDUS(でいだす) デュオ
※敬称略
いざコペンハーゲンへ
こんにちは、まいぽりです。
私はコーチングとレポーターの役割で、選手やスタッフと一緒に、羽田からフィンランド経由でデンマークの首都コペンハーゲンに向かいました。
乗り継ぎを含め移動には17時間もかかり、長時間の座りっぱなしは少し辛かったです。
空港では待ち時間が結構あったのですが、選手のみんなはPR用の動画撮影やインタビュー対応をしたり、それぞれのSNSに投稿したり、ゲームをしたりとやることがたくさんあり、あっという間に時間が過ぎました。
コペンハーゲンに到着した第一印象は、とにかく「街並みが美しい!」でした。
滞在中はひたすら練習と大会本番に集中していましたが、2~3時間ほど観光の時間も取れました。
コペンハーゲンの気温は日本よりちょっと低いくらいで、思っていたほど寒くは感じませんでしたが、とにかく風が強く乾燥していました。選手たちは長時間の移動や時差からくる疲労もあって、体調管理が大変でした。
(いざというときのため、薬やケアグッズを用意してくれていたスタッフに感謝!)
会場の様子
今回の会場「ロイヤルアリーナ」は、昨年2022年に私が出場したアメリカの世界大会よりも規模が大きく、雰囲気もとても盛り上がっていました。
選手たちは毎日5~6時間ほど練習に取り組んでいました。会場には世界中のトッププレイヤーや大会関係者が集まっていて、選手たちは活発に交流したり、記念撮影を楽しんでいました。
特に私はレポーターの役割もあったので、ALBA所属以外のアジア代表選手や各国のトッププレイヤーたちと積極的にコミュニケーションをとるようにしました。この大会で、国際的なeスポーツコミュニティでのつながりがさらに強くなり、様々な情報や経験を共有することができました。
いよいよ開幕 3日間の熱い戦い
Day1(10/13)
オフライン大会は初めてという選手も多く、初日は緊張している一面も見られました。しかしいざ試合が始まると、みんなすぐにゾーンに入り、大きな舞台でイメージ通りのプレイができていました。
ALBA契約選手の結果
・BOBY & LARKPEX 9位 → 決勝進出
・YUMA(デュオ Ultimate Warriors所属:JAEMON選手) 38位 → Day2へ
・SHELOM(デュオ NATURE所属:MKMKPAPA選手) 39位 → Day2へ
・STAIN & DAYDUS 47位 → Day2へ
Day2(10/14)
この日は、Day1の経験もあって、みんなどう戦うか鮮明にイメージができていました。その一方で、この日に上位25位に入らないともう次はないので、Day2のほうが選手達からは緊張感を感じました。
ALBA契約選手の結果
・SHELOM(デュオ NATURE所属:MKMKPAPA選手) 22位 → 決勝進出
・STAIN & DAYDUS 25位 → 決勝進出
・YUMA(デュオ Ultimate Warriors所属:JAEMON選手) 35位
・ZAZI(デュオ DFM所属:AIM選手) 38位
Day3(10/15)
ついに決勝戦を迎えました。今日で全てが決まります。選手の緊張感はもう最高潮でした。
前半は苦戦を強いられる場面も見られ、一桁入賞を目指すのは厳しい状況でした。私はこの日も、試合と試合の間に設けられている10~20分ほどのコーチングタイムで、選手の激励やケアにあたりました。
コーチングでは、戦略指示や指導というより、選手のメンタルケアの役割が大きかったです。
みんな前半戦を経て徐々に環境に慣れ、感覚がつかめてきていると感じました。後半戦ではみんな自信を取り戻し、立ち回りも向上して素晴らしい戦いができていました。
SHELOM、史上初の日本代表5位!他デュオも健闘
ALBA契約選手の結果
5位 SHELOM(デュオ Nature所属:MKMKPAPA選手)/賞金 $200,000
38位 LARKPEX & BOBY デュオ/賞金 $14,000
45位 DAYDUS & STAIN デュオ/賞金 $12,000
なんとSHELOMデュオが、日本代表選手として初の5位入賞を果たしました!
試合には運も大切です。運次第ではもっと上位を目指せたかもしれない、という思いもありましたが、今回の結果にはとても興奮しました。
応援席の私たちも、日本からオンラインで試合を見守っていたい人達も、今回の結果には本当に感動しました。
現地で感じた世界との違い
海外勢、特に欧米とアジアのフォートナイト競技シーンについて、いくつか感じた違いがあります。
1つは、コーチが付いていること。欧米ではこれが一般的ですが、アジアの選手にコーチが付いてることはあまりありません。このサポートの差は、競技力の向上にも影響していると思います。
2つ目は、eスポーツをする環境が整っていることです。欧米では競技用の施設などが整備されていて、選手たちは練習に励むことができます。
これらの違いは、競技の結果にも影響していると感じました。今後、日本でもっとeスポーツを盛り上げていくためにも、重要な点だと思います。
これからの日本のeスポーツシーンについて思うこと
今回の世界大会を現地で経験し、世界のeスポーツの現状や、その熱狂と盛り上がりを肌で感じました。それは私の「日本でもeスポーツをもっと盛り上げてたい」という思いをより強くしました。
日本のeスポーツシーンには、まだまだ偏見や誤解があります。「スポーツといえばサッカー、野球」という認識も強いです。
eスポーツも素晴らしいエンターテインメントであり、競技力や戦略性が求められるスポーツの一つです。一度その魅力を知ってもらえたら、みんながもっと応援したくなる競技だと私は思います。
日本国内でもeスポーツの認知度が高まり、理解が深まっていくことで、”スポーツ”として広く受け入れられる日が来ると期待しています。
私もeスポーツ選手として、AJSに関わる一員として、その役割を果たしていきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!
■まいぽり
・公式X(旧Twitter)
・YouTubeチャンネル
■世界で戦う選手を育成する「ALBA JAPAN SERIES CHAMPION SCRIM featuring fortnite(AJS)」
・公式サイト
・公式X(旧Twitter)
・YouTubeチャンネル
■木村情報技術のeスポーツ事業
・公式サイト
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?