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映画#85『パシフィック・リム/アップライジング』

『パシフィック・リム/アップライジング』
(”Pacific Rim: Uprising”)

監督:スティーヴン・S・デナイト
出演:ジョン・ポイエガ、スコット・イーストウッド、ジン・ティエン、ケイリー・スピーニー、菊地凛子、バーン・ゴーマン、アドリア・アルホナ、マックス・チャン、チャーリー・デイ、他
製作会社:レジェンダリー・ピクチャーズ、DDY
配給会社:ユニバーサル・ピクチャーズ(米国)東宝東和(日本)
公開:2018年3月23日(米国)4月13日(日本)
上映時間:111分
製作国:アメリカ合衆国

Wikipediaより引用

【あらすじ】
戦いは終わりではなく、始まりだった-。 前作で描かれた人類(イェーガ―)とKAIJUの死闘から10年が経過し、平穏が戻っていた地球に、進化を遂げたKAIJUが再び姿を現し、世界を絶望の淵へと突き落とす。 よりスタイリッシュに洗練されパワーアップを果たした新世代のイェーガーに乗り込む若きパイロット達は、迫りくるKAIJUを撃ち滅ぼすことが出来るのか!?

Filmarksより抜粋

ロボットとモンスターがぶん殴り合う『パシフィック・リム』、その続編。


全体的な感想としては、イェーガーや怪獣の挙動が良くも悪くも軽くなったといった感じ。

前作は両方動きが鈍重だった分、その巨体の一挙一動は非常に重みがあったように思えた。

イェーガーの繰り出す拳が、怪獣に激突する瞬間(その逆もまた然り)……その衝撃はまさしく震天動地の如し。

所謂「ニセ・イェーガー」の登場は、特撮作品っぽさがあって好き。

が、今作はどちらも動きがより軽快かつスタイリッシュになり、その分重みのある動きが排除された。

これによりイェーガーがどういう動きをしているのか、などは分かりやすくなった、ものの……

やはり我々が求めていたのは「重み」だった。巨大なロボットと怪獣が戦う上で「迫力」は決して欠かせない。

その点では、今作は前作よりも「迫力」という面では劣っていると言える。


また、今作のイェーガーはどことなく「小綺麗」なのも、私としては正直気に食わない。

前作の主人公が主人公が搭乗していた「ジプシー・デンジャー(今作は後継機であるジプシー・アベンジャーが登場)」。

比較的旧世代のイェーガーであるため、性能などはどうしても他の最新型のイェーガーには劣るが……

ボディについた古傷や煤、一見ボロボロに見えるその姿は、まさしく「歴戦の勇者」そのもの。

そんな超カッコいいロボットが、怪獣をぶん殴る訳である。男子であれば、これで興奮しないわけがない。

が、今作に登場するイェーガーたちは最新型であるためか、どことなく洗練された印象がある。

今作の主役機「ジプシー・アベンジャー」。デンジャーに比べると幾分スッとした印象を受ける。これでも十分かっこいいけどね。

(前作から10年もの歳月が経っているため、仕方ないのも頷けるが。)

「それが『パシフィック・リム』の本題じゃないだろう」というのも分かる……分かるけれども……っっっ


その一方で、ジプシー以外のイェーガーたちの活躍もしっかりと描かれているのは、私としては評価すべき点だと思っている。

前作も今作も、ジプシー以外に3体のイェーガーたちが登場した。

画像左(クリムゾン・タイフーン)と画像右(チェルノ・アルファ)が大破。
もっと活躍を見たかった。

が、前作は3体のうち2体は登場から数十分後に大破。パイロットもそこで殉職してしまっている。

かなり個性的なフォルム・性能をしていたために、早期退場というのは非常に勿体無かったのでは、と私は感じていた。

打って変わって今作は、3体とも(終盤のみではあるが)いい活躍を見せており(ヘッダー画像参照)、

それぞれの機体が持つ個性や特徴なども十分に活かされていた。

(個性的という面においては前作の方が上かもしれないが……)


評価的な面で言えば、やはり前作の方に軍配が上がるだろう。

が、今作ならではの良さもしっかりあるので、ただ「駄作だ!!」と言い張るのは少々いただけないのではないかと思う。

(というより監督の違いが大きかったかもしれない……単に、前作はデルトロだったから成功した、という話ではなく)

それではまた、次の映画にて。

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