見出し画像

各国の無香料ポリシー【アメリカ】MD州MA州看護協会編②

↑↑↑この前回記事の続きとなります。

実際の無香料政策推進の方法調査用アンケート用紙の草案の部分を翻訳したものです。

これを
看護協会
提示しているんです
メリーランド州と
マサチューセッツ州で!!

アンケート用紙草案の下部のサインを見てください
”ジェーン・ドウ MD”
MD 医学博士です
看護協会に所属か参与してる医学博士なんでしょうね
権威ある方々が、必要なことだと認識し、責任をもって提示しているんです

つか、内容は医療の現場では当たり前のことなんですがね・・・態々ここまでしなくちゃならない現状を嘆くべきで

元記事はこちらです↓↓↓

では、以下本題です!!



無香料政策(ポリシー)のモデル

ポリシー:香料の使用が室内の空気の質を著しく損ない、一部の個人がその場に立ち入る事を妨げているという事実を知り、香料および香料製品の使用を制限する方針です。このポリシーは、スタッフ、患者、訪問者を含め、この施設を利用する全ての人に適用されます。

定義: フレグランス とは、他の人が知覚できる香料を指します。それは、香水、コロン、アフタースクラブ(訳注:洗顔後ケア)製品、ヘアケア製品、石鹸、ローション、パウダー、消臭剤などのパーソナルケア製品を含むみますが、これらだけではありません。
洗剤や乾燥機シートなどのランドリー製品、クリーニング製品;そして、香りを含むエア「フレッシュナー」。フレグランス製品:フレグランスや香りを含む製品。

手順:すべてのスタッフに、香りの健康への悪影響に関する簡単なトレーニングへの参加を促します。スタッフは疑問を共有し、質問の機会を持ちます。
問題を説明し、受け入れ可能な無香料パーソナルケア、ランドリー、クリーニング製品を記載したパンフレットを配布します。ポリシーの侵害から生じる健康上の懸念は、保健サービスにも共有する必要があります。コンプライアンス違反の問題は、適切な管理者におくられます。

患者と訪問者:患者と訪問者に、無香料ポリシーの理由と遵守方法を説明するパンフレットを受け取ってもらいます。「ようこそ。ここはフレグランスフリーのヘルスケア環境です。この施設を利用するすべての人の健康と快適さを守るために、香料を使用しないお心遣いをお願いします」の看板が、すべての入り口に掲示されます。コンプライアンス違反の問題は、適切な管理責任者に報告を上げます。

ボストンのブリガム・アンド・ウィメンズ病院、ハリファックスのすべての病院、ノバスコシア州、カナダ全土の他の多くの医療施設では、香りの使用が制限されています。モデルとして機能するその他のポリシーは、この記事の最後に記載されている Web サイトに記載されています。


香り調査サンプル

(あなたの医療施設の名前)は、香りの使用を減らすポリシーの採用を検討しています。この短いアンケートに答えることで、この決定に役立ちます。

スタッフ _患者 _Visitor_

1. フレグランスによる悪影響はありますか? 
はい____ いいえ_____

2. はいの場合は、_(詳細)

____________________________________________________________________

3. スタッフの方は、仕事場の香りの影響を受けた仕事の能力はありますか?はい _ いいえ _

4. はいの場合は、_

____________________________________________________________________

5. フレグランスポリシーについてどう思いますか?


―――――――――――――――――――――――――――――
あなたの医療施設をより健康にするためにお時間を取って下さり、ありがとうございます!

ジェーン ドウ、MD
ヘルスサービスディレクター


医療健康現場でフレグランスポリシーを提唱する方法

  1. 「同じ志を持つ」個人を見つけて働きかけをする。数は力です。個人で動かずサポート チームを立ち上げ、心身の疲労を最小限に抑えます。非常に多くの人々に影響を与えるポリシーを実装するには時間がかかることにご留意ください。詳細およびサポートについては、作成者にお問い合わせください。

  2. ポリシーを実装する権限を持つ人を探し出します。

  3. 関連する権限を持つ人との会議を設定します。会に出席する人を決め、準備をします。あなたが何を望むか、何をする意思があるか、彼らに何を望むかをまとめます。

  4. 科学的な文書を持参してください。実施されているフレグランスポリシーの例、モデルポリシーの例。本、記事、およびこの記事で使用されている参照などの専門の Web サイトを含む主要なリソースの一覧など。

  5. ウィンウィンの結果であることを強調します。空気質をよりよく保つことはスタッフの健康度および生産性を高め、なおかつ香りに関連する健康上の問題を持つ人々のが施設を利用できるようになります。

  6. 管理者がフレグランスが問題であると考えない場合は、この問題に関する簡単な匿名調査を行うことを検討してください。サンプル調査については、表 3 (訳注;上記「香り調査サンプル」)を参照してください。

  7. フレグランス ポリシーの草稿を作成、確認し、ポリシーを実装する日付に合意します。まず部分的に開始される場合もあります。その場合、新生児や小児科、乳児や子供の方が病変が起こる可能性があるので、新生児の保育園や小児科を優先することを検討してください。

  8. スタッフ、患者、訪問者を教育を提供するためのパンフレットを作成しましょう。あなたの施設にすべてを歓迎する看板を掲示します。すべての入り口にポスターを掲示します。適切なポスターはwww.hcwh.orgでダウンロードできます.

  9. 定期的にポリシーを評価し、必要に応じて改訂します。


後略



以上です。
細かい引用や著者(記事製作者)紹介などはリンク元をご参照ください。

これ、日本の医療現場で、やっているところはないですよね。
個人がそれぞれ警鐘を鳴らすだけで。

元々日本人は、香りが混ざることを嫌う民族性らしく、香害なんか受け入れがたい民族性だというのに、今は医療現場すら香害に侵害され放題です。
日本人のもう片方の民族性、全く合理性を伴わない、病的な潔癖気質(これはかつて過剰包装という形で現れ、世界から失笑を買っています)の方に、イヤなマッチの仕方してるっぽいですよね。
けど、医療現場はなんとなくの潔癖気質に流されるべきではなく、合理性を貴び、目指すべきです。何が一番望ましい環境、望ましい方法なのか。それを考えて選び取ることができるのが、プロってもんではないでしょうか。そのために勉強して免許取ったんでしょう。
解っているスタッフはいると思う。今の状況を以上と感じている人もいる。けどその人々がパラパラと点在しているだけで、でっかい潮流に阻まれているのが現状です。

だからまとまりたいんだよなぁ・・・
香害に疑問を持つ医療従事者の皆様、これ一緒にやりませんか???

内容を見ると、対策黎明期という感じはしますよね。道は険しい感じも。多くの看護師が香料の問題を知らないと書いてあるし。
けどこれは2006年の記事です。
おそらく、カナダのノバスコシア州(ダルハウジー大学擁する)で無香料プログラムが立ち上げられ(1990年代)、それが徐々にメリーランド、マサチューセッツに広がって(その間、デトロイト市で香害により労災事件が発生したり、前記事にあったように、看護師が香料でアレルギー起こした挙句に合併症で死亡したとか、また医療従事者が香害製品を吹きかけられてアナフィラキシー起こしたとか、アメリカでもいろいろあったんでしょう)、必要に迫られてこの動きが立ち上がった。と思われます。

それからもう20年近くが経過しています。
黎明期のこの記事を見ると前途険しそうというか、まんま今の日本の医療界を映したような感じですが(それでも無香料ポリシーのモデル確立、看護協会による提唱にこぎつけてるのがすごい)、そしてソースをまだ見つけていないのではっきりとは言えませんが、想像するに。
この記事の2006年から時は経ち、現在は既に、カリフォルニア州でも病院含む公共施設において無香料ポリシーが推進されているというニュースはありますよね。この政策は徐々にではあるけれど、進捗し、範囲の拡大はしているはずです。


2024年4月

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?