JW365 猿も来た
【桃太郎編】エピソード35 猿も来た
第十代天皇、崇神天皇(すじんてんのう)の御世。
讃岐(さぬき:現在の香川県)でも、賊が暴れていた。
若日子建吉備津日子(わかひこたけ・きびつひこ)(以下、タケ)率いる、ヤマトの軍勢は、賊についての解説を聞く。
その流れで、雉(きじ)と犬(いぬ)が紹介されたのであるが・・・。
タケ「とにかく、雉と犬は、揃(そろ)ったのじゃな?」
ジョン「そういうことだぜ!」
モモ「ちょっと待ちなさいよ! その『おっさん』、誰なのよ!?」
ジョン「なっ! おっさん?」
サントス・ナビル・ロナウド「ほうじゃ(そうだ)! 誰じゃ!?」×3
アマンダ「あっ。ほうか(そうか)・・・知らんのか(知らないんだったね)・・・。」
ロナウド「ん? アマンダは、知っとるんか?」
アマンダ「実は、吉備(きび)で、会(お)うたんよ。」
タケ「この者たちは、共に温羅(うら)と戦ってくれた者たちじゃ。」
芹彦「左様! そして、此度(こたび)の戦(いくさ)にも、加わってくれると申しておる!」
ジョン「暴れる賊は、やっつけないとな! よろしく頼むぜ!」
ナビル「お・・・おお。こちらこそ、よろしゅうな。」
ジュリアン「ほんじゃけど、猿(さる)は、誰が、やるんじゃ?」
芹彦「それよ! それがしも、それが気になっておるのじゃ!」
すると、そこに、一人の男が、やって来た。
男「猿の役は、あっしが、承(うけたまわ)りますぞ!」
サントス「あっ! 汝(いまし)は!」
たっちゃん「知り合いなのか?」
ロナウド「陶工(とうこう)の猿王(さるおう)じゃ。」
モモ「陶工って言うのは、陶芸家のことよ。」
猿王「その通りですぞ。香川県綾川町(あやがわちょう)の陶(すえ)に住んでおりますぞ。」
ショーン「陶芸家が、戦いに加わるんか?」
猿王「名前に、猿が付いている以上、仕方ないのですぞ!」
タケ「とにかく、これで、雉・犬・猿が、揃った。」
芹彦「では、出陣じゃな?」
タケ「うむ。皆の衆、船出の支度(したく)をせよ!」
こうして、タケ一行は、生島湾(いくしまわん)から出航する運びとなった。
準備に勤(いそ)しむ一行を、遥か向こうの海上より眺める者たちがいた。
賊の大将「レッド」と軍師の「ブラック」。
そして、副将の「ブルー」である。
ブルー「ついに来てしもたんじゃなぁ。」
レッド「楽しみじゃのう。」
ブラック「では、こちらも支度致しましょうぞ。」
次回、ついに両軍が激突する。
つづく
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