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想像を絶するバカの話【エッセイ】八〇〇字

noteの方々はたいてい意識高いので悪口とかあまり言わない。こんな話はあまり好まれないだろうが。

私の本名は「安倍寛三」である(ウソ)。奇しくも死んだ(山上さんに殺された)元内閣総理大臣と一字違いで、心臓が肝臓になっただけだ(田中眞紀子氏の鉄板ネタ)。

前職、塗料メーカーに勤めていた(ウソ)。そこに想像を絶するバカな娘が入社してきたのである(これはホント)。

そいつは私が出会った頭の悪い人(芸人のひろゆき風、え?あの人芸人じゃないの?)の中でもマジで空前絶後のバカだった。

誤解がないように私のバカの定義を説明しておこう。私の言うバカとは知識が少ないことやIQが低いことではない。自分のことが一番正しいと思う人間がバカである。

そいつがどれくらいバカか?

私が日報の記名欄に「安倍」と記入した時である。それを見てバカはなんて言ったでしょうか??

正解は•••

「アベさん、字間違ってます。アベのベは倍じゃなくて部です」とほざきやがったのである。

まず、冷静になって考えてみよう。字を覚えたての小学一年生が自分の名前の字を間違えるならわかる。私はその頃すでに齢三十を過ぎていた。自分の名前を間違えるわけがない。

「俺のアベは安倍やねん。安部じゃない。名前を書く本人が間違うわけないやろ。(ド低能が←これはいくら毒舌の私でも心の声)」

そりゃそれまでアベのベを部と何度も間違えられてきたからそういう間違いをされるのは慣れていたが、まさか自分の記名した字を間違いだと指摘されるとは思わなかった。それでもバカは引き下がらない。

「私の知ってるアベは安部しかないけどなー」

こいつはどうしようもないバカだと思った。もうつける薬もなかった。

私はこれまでに数々のバカを見てきたがコイツはぶっちぎりで超越したバカだった。今頃のたれ死んでいなければいいが。

私のジブリ作品で一番好きなものは「もののけ姫」だ。作中、最後に鼻の赤い高下駄のオッサン・ジコ坊が吐き捨てるセリフがある。

「バカには勝てん」


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