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ダイヤモンドのエタニティリングを自分で買ってみたら無敵になった話

昔から「キラキラしたもの」というよりは「鉱物」が好きだった。地球の地面の下で、こんなに美しい物質が生まれることが不思議で仕方なかった。初めて行ったディズニリゾートでは、ミッキーやミニーはそっちのけ、ディズニーシーのセンターオブジアースのクリスタルのオブジェに魅了され、プロメテウス火山の麓のお土産屋さんノーチラスギフトでフローライトの原石をお土産用に買ってもらった。そんな私の10歳の誕生日にお父さんが買ってきてくれたのは天然石のブレスレット。全部まだ、宝箱に大切に保管している。

ブレスレットはちぎれちゃったけど拾えた石だけ保管してる

大人になった今でもこの「すき」はずっと「すき」のままで、今や石専用のSNSアカウント(閲覧用)を持ち、石を眺める用のルーペとピンセットが机の引き出しに入っている。宝石や天然石の聖地、浅草橋は遠いけど、一度足を運ぶとなかなかそこから動けない。五反田TOCの地下なんかは実は穴場で、職場が五反田にあった時は休憩がてら通っていた。いつかは甲府にも糸魚川にも行ってみたいし、アウトドアは苦手だけれど、ヒスイ拾いだけはしてみたい。

こんな風に、ジュエリーからではなく、鉱物から宝石にたどり着いた私は、宝石の頂点に君臨するダイヤモンドについても、個性がある子(石)も好きだ。いわゆる“ソルトペッパー”なんて表現される子も、くすんだ感じの子も、インクルージョンが入っている子も。カットが古いタイプの子なんかも好きだ。

そのまた一方で、モノをたくさん持つのはあまり得意ではないので、手持ちの鉱物やルースは最小限、アクセサリーは次第に“長期目線で見てコスパの良いジュエリーへと変化していった。私のここでいうコスパとは「普段使いもしつつ、それなりの場につけていってもドレスコードを乱さない」という意味でのコスパで、それでいうとダイヤモンドは大変汎用性が高く、その中でもいわゆる4Cという観点からハイグレードなダイヤモンドを使ったジュエリーは万能だ。

その上で、やはり、誰もが知っている超有名なブランドよりかは、自分が楽しんで噛み締められるような、独特のストーリーがあるものがいい。例えば、先日「海底で生まれたダイヤモンドが日本に上陸」という記事が出ていて、一目見て欲しいなあ、と思った。

山でできたダイヤモンドの原石が雨風で海に沈み、海底で眠っている。そんな海底のダイヤモンドを採掘するのは、一般的な採掘よりも環境負荷は低減されるものの、手間暇とお金はより掛かり、数も多くない。希少性が増してお値段が少々張るのは承知の上だった。

しかし、いざ商品ページに辿り着いて、私は驚いた。日本で唯一海底ダイヤモンドを取り扱っているブランドのページには「婚約指輪」と「結婚指輪」のラインナップしかなかったのだ。

環境保全の理念を持った今の時代にぴったりのダイヤモンドを、なんだかちょっと時代にそぐわない形で販売している感じがして、少し悲しくなってしまった。

自分がもっと強い人間だったら、そんなブランド側の設定など気にせず買って身につけていたかもしれない。でも、私にとってジュエリーはお守りであり、身につけることで“根拠のない自信”を得られるものであることが重要だ。日々人並みに迷うことがあり、決して強くはない私にとって、ブランドストーリーというのは重要であり、結婚・婚約指輪として作られたアイテムに対して、その対価を支払う決断はできなかった。

さてどうしたものか。ジュエリーを買うために用意したお金は、できればジュエリーで使いたい。指輪を買うつもり満々だったので、他の指輪を探すことにした。

誰もが名前を聞いたことがある超有名な大御所ブランドよりは、駆け出し途中だけど、なんか惹かれる、そんなブランド。できれば日本の方が発起人だと、ブランドの言葉も身近に感じられて良いだろう。そして、アイテムは一生使えるものだからこそ、ブランドも、これからずっと続いてくれるといい。そんな思いで探してたどり着いたのがLK jewelryのハーフエタニティリング馬蹄ストレートリングだった。

開けて「わあ…」って声出ました

LK jewelryは、なんと2023年春現在、実店舗を持たない。当方が購入するまでは、かなりの販売数を誇りながら、なんとインスタのDMのみで販売をされていた。ずっと手作業で受注されていたのだ。最近簡易のECサイトができて、そこからトントン拍子に今年は伊勢丹の丹青会にも出店され、単独ポップアップにも出店。まさに飛ぶ鳥を落とす勢いと言えるだろう。上記実店舗に関して「2023年春現在」と敢えて書いたのは、来月急に実店舗を持ったとしてもおかしくないスピード感でブランドをが成長しているからだ。

横顔も美しい

ファウンダーの河村真弓さんは、一言で表現するなら、いわゆる「インフルエンサー」になるらしい。言葉にすると安っぽく聞こえるかもしれないが、個人でそれだけの影響力を持つということは、決して誰にでもできることではない。元々金融の世界にいながら、それよりずっと前からダイヤモンドに魅了されてきたとのこと。なんと齡19歳にして、ショーウインドウで見たダイヤモンドジュエリーが欲しくて、現金を握りしめて買いに行ったのだとか。お金を貯めるのも使うのにもセンスがある方だと思う。華々しいご経歴、そして誰もが認める美貌はもちろん、私は真弓さんの影響力や経営力決め手は、推進力、決断力、それでいて「人としての柔らかさ」をバランスよく共存させておられる点だと思う。

存在感◎

何よりも「自分で自分にジュエリーを買う」スピリットをファウンダーである真弓さんが常に提唱されている点が、購入の大きな決め手になった。ご本人はきっと過去にジュエリーをたくさんプレゼントされた経験もおありだろうが、そこに甘んじず、10ct以上のダイヤモンド、オートクチュールのドレス、のみならず、不動産や国債などをご自身の判断で買い付け資産を形成されている点も、一言で言えば「めっちゃ良い」。基本的にエタニティリングは各ブランド婚約指輪や結婚指輪として提案されることが多いと思うが、LKの場合は「婚約指輪にしても良いですか?」と定期的に確認質問が来る程度には、そういった用途として打ち出していない点も、良い。

せっかく5000文字近く書いているので、もう一つ書いてみると、それなりにアンチもしっかりといる。それも結構粘着質なタイプ。実は姉妹でビジネスに成功されていて、姉妹で批判されることも多いのだけれど、お姉様の方はアンチに真正面からぶつかってゆかれるのに対して、真弓さんはおそらく、都度都度モードを切り替えて、感情を消費されないように努めていらっしゃる点が印象的だ。以前ライブ配信で「どんな方も大切なLKのお客様になるポテンシャルがあると思って接している」とおっしゃっていて、都度モードを切り替えて、顧客対応モード、アンチ対応モード、そして我々顧客があまり目にすることはない、困難な局面での交渉を行なったりする、ビジネスパーソンモードにも切り替えておられるのだろう。アンチがしっかりいることも、このご対応も、私はブランドが発展している証拠だと思っていて、私はプラスに捉えている。(無論心無い言葉を匿名で書くことは決して肯定しないが)

しっかりとブランドロゴの刻印

LK jewelryは、ダイヤモンドに関してはラボグロウンと天然どちらも取り扱っている。特に天然ダイヤモンドについては、真弓さんが過去にお会いされ、意気投合してご一緒されている、ジュエリーデザイナーSOH氏の目利きによって厳選されたカラー:F以上、クラリティ:VS1以上、カット:Excellent以上に限っている。この基準内でもやはり僅かにバラつきは見られるので、更に厳選。とにかく「美しさ」にこだわる、というのがブランドのコンセプトだ。

私が手に入れた「馬蹄ストレートリング」はそんなSOHグレードの天然ダイヤモンドが合計13粒、計1.00ct。いわゆるハーフエタニティリングだ。現在定価484,000円。カラーは18K WG/PG/YG、PT900の4色、サイズ展開は5号-18号。納期は購入から4ヶ月。環境配慮と、価格をアイテムに最大限反映する目的から、無駄のないシンプルな包装で届いた。

ハーフベゼルというのかな?それが0.3mm浮かせて共有爪留め。すなわちかなり強固に留まっている。

下手の横好きな説明で申し訳ないけれど、ダイヤモンドが1粒ずつ、大きさを損なわないようガードル(上から見て一番直径のある部分)ギリギリ下を沿うように、それでいて輝きも失わないようキューレット(底のとんがり)は塞がないように、個々の地金にベゼルセッティングされている。そのダイヤモンド合計13粒が、リングの地金に、0.3mmほど浮かせて共有爪留め。浮かせることで底部を塞がないので、底からもダイヤモンドに光が当たる。すなわちダイヤモンドがしっかり保護されながらも、最大限輝くセッティングになっている。号数にもよるが、私の場合握り込んだりしてもダイヤモンドが横の指に当たることはない。端から中心にかけてダイヤモンドが大きくなっていくグラデーションの強弱も美しく、パッと見だと中心の一番大きなダイヤモンドに目がいくので、1.0ct以上に見える。

キューレット部分は空いているのが0.3mmの隙間から見える

さて、肝心のエタニティリングを自分で買ってみた結果だけれど「とにかく良い」「買って良かった」これに尽きる。毎日驚けるレベルの美しさのダイヤモンドが、計算され尽くされた、飽きの来ないシンプルなデザインでセッティングされている。毎日着けられる。そういうアイテムには、日々の喜怒哀楽が、心が染み込んでいく。そろそろ1年が経とうとしているのだけれど、やはり心が染み込んだジュエリーというのは偉大だ。宝石は、人のスピリットを投影するのに本当に向いていると思う。身につけるだけで前向きになれる。勇気が出る。自己肯定感が上がる。これがジュエリーの醍醐味だろう。

生きていると「根拠のない自信」というなかなか理屈では手に入れられない気持ちが必要な場面があるはずで、そういうときに「まあ私の指には1.0ctのダイヤモンドついてるし」という意味のわからん理由で、不思議と乗り越えられることが多いことに気がついた。よく考えてみれば、日々の不安にも明確な根拠なんてないのだ。確実にQOLが上がった。

うちの子も興味津々

小さい頃から鉱物マニアだった私はダイヤモンドに見立てておもちゃの宝石の指輪なんかをつけて遊んでいたわけだけど、これが本物のダイヤモンドなんだ……と思うと、背筋がゾクっとすることがある。ずっと夢見ていた本物のダイヤモンドが私の指で輝いているのだ。大人になったんだなあ、と思う。それだけで気分は高揚するし、最近はその高揚をちゃんとモチベーションに転化できるようになった。やっぱり大人になったんだと思う。

そして何より、問答無用に指輪が、ダイヤモンドが、セッティングが美しい。石好きの私は、仕事していてもダイヤモンドが目に入るとほっと心が安らぐ。指の上に絵画を乗せているような気分。時々気持ちが昂ると引き出しからルーペを取り出して、ブラックライトを当ててしまう。なんと一番中心の大きい子が蛍光性を持っていて青く光る。最高。

マニア向け 私も蛍光性持ちたい

あと、これは応用的な使い方だけれど、色々面倒な時は左手の薬指につけることもある。毎日まるですれ違うみたいに色々な人と出会う東京では、皆その指輪の意味の真偽なんて確かめてる暇は、ない。自分の中でアラートが鳴った時、テーブルの下でそっと薬指に付け替えることがある。私のことを既婚か独身かを確認してコミュニケーションを取ろうとした人の中には、既婚だと思っている人も何人かいるはずだ。決して控え目ではない指輪なので、そういった意味では威圧感もあっただろう。生きてる世界線が違う人とは、極力関わらないに限る。魔除けみたいな使い方もできる。

ちなみに通常調光でルーペでみるとこんな感じ。

こんなわけで、家もエタニティリングも自分で買ってしまった私はどこまでもゴーイング・マイ・ウェイに拍車をかけているわけなのですが、生きてるだけで偉いのです。そして毎日今が人生で一番楽しいを更新している。この調子で、いつか10ctのダイヤモンド手に入れてみたい。

おまけ

購入時、エタニティリング比較のために調べまくったら、届いた後広告が全部エタニティリングになりました。笑 

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