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在野の哲学者の会「思考する技術」

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知性は武器だ。
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2023年11月の記事一覧

現代の寓話 : 山賊熊と賢者の第二の人生

みなさんのそばの「山賊熊」は何ですか? 知恵を発揮できず、福祉的な働き方で作業を黙々と行う、知恵を役立てる機会を望めない「賢者」はいませんか。彼らは、例えばLLMで安定性を支援すれば、頼もしい味方です。

人気はお金に変わり、お金は人気に変えにくい世界であっても、それでも実存は消費したくないのです。

売れる文章・読まれる文章の書き方を読みに行くと、読者に自分のコンテンツを「消費させる」話をしています。確かにPVは増えるかもしれないけど、読者のお役に立てますか? 僕にとってのカミュの実存主義と異なり、消費されると30年経っても残らないと思う。カミュはノーベル文学賞作家の哲学者で、ぼくは無名の思考する市民です。だけど、死者は基本的に何もできません。 カミュに私淑した者の中で、劣等生かもしれないけど、30年かけて実存主義を実践しました。実存主義は、不条理や虚無があるけど、そ

キャットフィッシング増加対策 : SNS DM用の「日英対訳テンプレ」公開します。ご自身のニーズにあわせて改変してご利用下さい。

今年になってInstagramと Twitterで確認しています。 DMでチャットのように話し出す はじめましての次が重い身の上話 やたらと私の個人情報を詮索する(初対面なのに!) とても美しい25歳くらいの女性が、あたかもFacebookで友達限定で公開したような写真が山ほど投稿される(頼んで無い) 例えば「犬が好きです」に対して、犬はピンとも構図も合ってなくて、女性が最高の自撮りで「犬が好きな私」を撮った写真だから、文脈がおかしい 写真が事実なら、選択肢は多い

わたしという檻の話

客観視は主観ですよね。自分を、あたかももう1人の自分が見ているかのような、客観的な視点。つまり—— 私の意見  他人のように見る私の意見   判断する私の意見    判断を受け入れる私の意見 前提にある何らかの偏り 改めて確認すると、我々は気がついて努力しなければ、偏りが強くなるように、出来ているのかもしれません。 社会は個人で出来ており、個人は社会を前提にして育ちます。だから、何らかの偏りは、その「社会」の「主観」と言えるかもしれません。 主観を遠ざけたドキュメンタ

人類の難問は複雑だからLLMはお家に帰りたい話

僕のプロンプトが悪いとも言います。 ☝️こうなるので、ChatGPTへの伝え方を工夫しましたが、文字数制限の関係で、私の論理が雑な部分へのツッコミが機能せず、そのまま再生成されています。 ポイントは「企業が女性や障害者から結果的に搾取している構造的な問題も解決して、税収が個人も企業も増えるから」の箇所が、間違ってはいないけど、推論の推論だから検証すべきです。 人間の友達だと、「お前それ飛躍してないか? 具体的には? いつまでに、どうやるの? 因果関係はあるの?」などとツ

人が人を信頼したい心の働きを利用する手口に対する10のポイント

個人的に、人生の落とし穴にハマったり、手口を見抜けないことを叩きたくないです。だって、家庭教育や義務教育などを、安心して受けられなかったなどの事情が想定できるから。 問題は、痛い思いをして身につけた知恵の共有が行われにくいこと。 そこで、本件を抽象化して、汎用的な「違和感に気がつくポイント」を整理しました。使える点があれば、ご覧ください。 どう愛し何は許せないのかは全員異なるけど、そのことを、家族やパートナーや友達と、共有できると、それはあなたの取説だから、ご家族もパート

スマホとLLMと音声入力が強い

スマホは電話です。画面はパソコンより小さく、入力はキーボードやマウスがあるパソコンの方が便利です。だけど、軽くて持ち運べます。 LLMはクラウドサービスです。MicrosoftやGoogleのデーセンターで機械的な資源を使って、結果だけ受け取れます。パソコンでもiPadでもスマホでも利用できます。 スマホは携帯する制約で、CPUもメモリ(RAM)もストレージも電池も、手のひらサイズ以上に出来ません。 ChatGPTに英語で話しかけると、ネイティブのスピードと発音で返事を

現代の寓話 : 心の見え方

心の中は見えません。 言葉は嘘も言えます。 けれど、例えばネットの性質を悪用した誹謗中傷は、倫理以前に、損得以前に、客観視と、日本の恥の文化で、問題があります。 心の中に無いのなら、なぜ匿名性を悪用して、サーバーなどにログを残し、訴訟リスクを負ってまで、するのでしょう?  特定の信仰ではなく、親は抽象概念で大いなる存在として用いています。 要するに、親の見てないところで悪さをするな、嘘は露見する、という家庭教育です。そこから、少年時代に決めました。陰口はよそうと。

現代の寓話 : ラブレターを書けない友達の話

一般的に、ラブレターを深夜のテンションで書き、そのまま送ると、客観視が一時的に下がった内容になります。 けれど、客観視が戻ってきたら、言えなくなります。 そこで、「友達に相談されたんだ。君みたいに素敵な人に、ラブレターを書きたいけど、恥ずかしくて書けないんだって」と、架空の話にして、本音を見せる婉曲話法はどうでしょう? 「うーん。例え話でも、私、好きな人がいる。それに、言葉にしてくれないのはちょっと」と、『友達』への感想を述べると、本人がダメージ受けることも。 「その

メタファー : 文化の性差を、花屋さんから学ぶ話

前者と後者の優劣ではなく、関係性の違いを書きました。 石ころの話を共有出来ること。 ふと駅前の花屋が目に入って、何だか綺麗だから、喜ばせたくて、初めて花屋で買ってみたけれど、そのコンテキストを伝えなかったから、伴侶Dが誤解しかけていますね。 金額も頻度も、仮の話ですが、「花を買い慣れること」に相当することの近くに、文化の違いがあります。

【感想コメント用】皆さんと作る思考実験小説 : 現代の寓話

意図考えれば分かることを、考えないのは何故か? 想像力の欠如は何故起きるのか? 仮定なのですが、様々な理由で考えられなくなるのだと思います。意図して他者を傷つける人も存在するけど(悪意の問題)、大脳新皮質が寝ていて「意図せずに」起きる、つまり、無防備になることだ思えます。 なら、エスプレッソみたいなものがあれば、効果的なのでは? という、試験的なプロジェクトです。 挑戦これ、商業化は困難だと覚悟しています。理由。考える方は、すでに「お守り」を持っている。そうでない方は、お

現代の寓話 : 知識と実践の統合と、いずれにせよ学び続ける話

若者は、図書館に通って資料を読み込みながら、実践に努めました。繰り返し行い、習慣にし、習慣が未来の自分の前提になることを理解して。三年学び、思いがけない幸運が訪れました。 資料を書いた博士が、来日し、講演会を行うのです。講演を終えて、本のサインをお願いする際に、「Aと申します。博士、あの本について、一つ質問してもよろしいですか?」と尋ねました。 博士は質問を促しました。 「私はBと理解しました。どう思われますか?」 「私もBと伝えたくて執筆しました」 若者は、一つの質

現代の寓話 : 老師は若者の勇気に語りかける

若者「行動しても、しなくても、批判されます」 老師「その矛盾の答えを出して、なんとする」 若者「——覚悟します」 若者は、現実に帰って行きました。 老師は—— などを教えずに、若者に考えさせました。 若者は老師と比べると、待つことが苦手です。老師は、若者がまた相談に来る日を見通して、自らの思索に戻りました。