見出し画像

意味のない会話。

喫茶店でPCを一生懸命イジっていた。

終わりの見えない仕事・作業から逃げずに向き合う。筋トレと同じだ。あと5回のスクワットがキツいんだけど、この5回をやり切るかやり切らないかで、達成感が雲泥の差。

筋肉に負荷がかかるように、心にも負荷をかける。この負荷から逃げずにやり切るかどうかで差が出る。逃げない。でも、くそったれ、ぜんぜん終わらん。



「紙パンツがいいのよ〜」




むむむっ!

喫茶店であまりに集中しすぎて、となりの席に2人のマダムがいることをすっかり忘れていた。

聴覚が完全にシャットアウトされていたようだが「紙パンツ」というワードが私の鼓膜を震わせた。猫背で血走った目の私に、おそらく生気が戻る。

ちょっと……頑張りすぎたな……フッ。

キーボードを一心不乱に叩いていた指の速度をゆるめる。仕事PCの画面をメールとデータ資料から切り替える。

noteに切り替えるのだ。私はもはやnoteの奴隷。さっさとnoteを起動。PC画面、右上の緑のボタン。「投稿」を押して記事の作成に取りかかる。

記事タイトルはもう浮かんでる。
私は奴隷だから。


タイトルは、


「意味のない会話」
だ。


となりの2人のマダムの会話について、
思うことを書き残さねば。



と、思ってたら店内BGMまで聴こえてきた。そうか、ずっとBGMが流れてたんだ。それにすら気づかなかった。しかも、たまたまか知らんがビートルズの「Two Of Us」が流れているではないか。

Two Of UsをBGMにして、隣の席でマダムが「紙パンツ」について一生懸命に会話をしている。1人が「毛がすごいからブラッシングをしないとダメ」と言っている。かと思えばもう1人が「それは気持ちいいのかな?」と言っている。

わからない。

なんの話をしているのかわからない。


「紙パンツ」
「ブラッシング」
「気持ちいいのかな」

犬のことか?


老犬がいて、おもらししないように「紙パンツ」をはかせる。老犬は毛が抜けるから「ブラッシング」をしないとダメ。犬にとってブラッシングは「気持ちいいの」かな? この流れじゃなかろうか?


ちょっと耳を澄ます。


「だからシュンちゃんの後ろ姿を写真で送ってあげなきゃ」

「写真撮ってもいい?」

……

……なんのことだ?

……ぜんっぜん、わかんなかった。


<あとがき>
このあと、私は「あぁ考えすぎだ」と言いながら、ひとりでトイレに向かいました。席に戻ってみると、マダムたちはまだ楽しそうに会話を続けており「医師免許」についての会話をしていました。人間の会話って、前後の文脈がわからないと支離滅裂に聴こえますね。今日も最後までありがとうございました。

【今夜9時】スタエフLIVEはゲストに潮永さん

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?