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私のゴールデンウィーク。

ゴールデンウィークといえば、旅行に出かけたり家族サービスをしたり、なんかしたりあれしたりなんだかそわそわしてしまいがち。

テレビを見れば行楽地からの中継が流れてて、「東名高速がどうだ」という渋滞情報の意味がわからなくて、空港にはわんさかの人だかり。

おでかけ、充実のゴールデンウィーク。はっきり言ってそんな風に過ごすのは、もうお腹いっぱい。今年のゴールデンウィークは、究極の怠惰に打って出ようと決めた。妻がいても子どもがいても関係ない。


計画は簡単。家から一歩も出ないこと。

それ以外は、なーんにも決めていない。テレビを見たり、本を読んだり、スマホをいじったり、適当に過ごす。仕事のことは考えない。食事は冷凍食品かデリバリー。飲み物は水かコーラかウーロン茶。


家の中ではずっとパジャマ。
首元がだるっだるの黒のスウェット。

若いころなら「せっかくのゴールデンウィークなのに、人生の無駄遣いじゃない? 外に出たら?」みたいな罪悪感が芽生えそうなもんで。

でも、怠惰の神タイダーシンが私にささやく。

「ダメよ、ダメよ。外に出たらそこから次々と用事が生まれてくるのよ。そんなリスクをなくすためのゴールデンウィークなんだから。家から出ないで。もっと怠惰に、ワイルド怠惰」



あぁ神よ。言われてみればなるほど賢明な選択。家の外に出れば、いい天気に心地よい風、おいしい匂いに騒がしい人の声。あぁやかましくて香ばしい。もっと怠惰に、ワイルド怠惰。


それに比べ、家にいればそんな心配はない。究極の怠惰生活は、心の平穏を保つための秘訣なのかも。ゴールデンウィークにイタリアなんて死んでもいかない。




しかし、怠惰もいきすぎると罪悪感がわいてくる。

きのう昼寝から起きた私は、鏡に映る自分の姿にがく然とした。髪は逆立ち、顔はぶくぶくと腫れ上がり、肌は砂漠のようで、とにかく気持ち悪い。

ああ、自分はこんなにも劣化していたのか......。

気持ち悪いおじさんが鏡にうつっているなぁ。

うーーーん。


でも、怠惰を諦めるわけにはいかない。せっかくたどり着いた究極の怠惰を投げ出せば、これまでの日々が無駄になってしまう。

「そうよイトーさん、怠惰に生きましょう。もっと怠惰に、ワイルド怠惰」


そうだよね怠惰の神タイダーシンよ。私は覚悟を決め、ゴロゴロ生活を続ける。


昨日はアマプラで映画『ゲゲゲの鬼太郎』を見た。救いようのない話の展開に鬱々としながら、ビバ怠惰、ナイスワイルドと思ったものである。


ゴールデンウィークは明日も続く。

もはや寝る、食べる、うんこをするの繰り返し。ただワイルドに怠惰にふけるだけの生活。怠惰こそが、本当の自由。




さてこのように、今年のゴールデンウィークは往年の活発さとはかけ離れた、究極の怠惰生活を送っている。

周りが何を言おうと、自分らしいゴールデンウィークを堪能できていることが何より幸せ。音声配信スタエフなんてクソ喰らえだ。


来年はさらに磨きをかけて、もっと上を目指したい。怠惰の頂点に立つまで、私の挑戦は続くんだ。もっと怠惰に、ワイルド怠惰!


〈あとがき〉
と書きましたが、本当にこんなゴールデンウィークを送っているのでしょうか私は。定点カメラか何かを置いて私の家を撮影すると「あれ? めちゃくちゃ忙しそうにしてる」となるような気もしています。はて、みなさんのゴールデンウィークはいかがでしょうか。今日も最後までありがとうございました。

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