よしもとばななさんの「花のベッドでひるねして」を読んで
楽しいこと、幸せなことばかりじゃなくて、悲しいこと、恐ろしいことも書かれているのに、世界はキラキラしていると思えるような小説だった。
毎日目に映るもの、住んでいる場所の風景、空、人、鳥、家…、それらも自分の見方によっては、とてもキラキラしたもので溢れていて、そういう風に物事を見るのは簡単なことではないけど、自分でそんな風に見ていくんだ、と決めて過ごすこと。
悲しいことも、真っ黒なものも、見たくないものもあるけど、なんでもない日常の温かさに目を向けること。
何を見ていくか、何を大事にしていくか、違うことを選ばないこと、違うことをしないこと。
心が洗われるような気持ちになった。
毎日、一緒に過ごしてる誰かとなんでもない話をしてる時に目に映るもの、仕草から伝わるその人が大切にしてること、1人で散歩してる時に目の前に広がる風景。
腹を立てたり、泣きたくなったり、悔しくなったり、悲しくなったり、いろいろあるけど、そんな中にもふと目をやれば、いつでもきらめいてる何か。そのきらめきに意識を向けることを忘れないように過ごせたら…と。
よしもとばななさんの文章は、すーっと心地よく浸透していくようで好きだなぁ。
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