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シニアパートの、ある考察。


なぜか、どの職場でも、
私は性格のきつい上司に当たることが多い。

植物関連の職場も同様に、、、
私の上司は、、、きつい。

社長曰く、うちの会社に上下関係はない、
指示系統があるだけだ、、と。

う〜〜〜ん。そぉお? それ疑問。

もとい、私の指示系統、いや、、上司は、
35歳のドクター、、つまり博士である。
大変、優秀な女性だが、怖いし、きつい。

その偉くて怖い彼女と社長のふたりから
絶大な信頼を勝ち取っている男がいる。

彼は入社して、たった半年で取締役になった。

凄いですね、出世の早さ。
ギネスもんじゃないですか?

「いやぁ、僕は、、は、は、は、、
長いものには巻かれろ式で、はい、はい、と
言ってるだけなんですよ」
と、頭を掻きながら笑った。

たしかに、勝ち取った、、という言い方は
違う気がする。
なぜなら、
彼は、必死さもないし、裏表もない。
信頼を得た、、の方が正しい。

ただ、どうなんだろう、と考えてしまった。
社長の右腕として、ただのイエスマンで
いいのかしらね。
でも、はい、はいと言っていれば、
誰でも出世できる訳ではないよね。
一見、柔らかい雰囲気の彼だが、
案外、彼なりの強かな計算があっての出世かも
しれないと思うのである。

私の知り合いで、ヒラ社員から
取締役専務になった人がいる。
彼は、「凄く頑張りました」と言っていた。 
何をどう頑張ったのか、敢えて聞かなかったし、
彼も何も言わなかった。

けれど、相当なエネルギーを要した筈だ。

長いものに巻かれただけで、
はい、はいと従っただけで、
椅子取りゲームには勝てないわ。

会社底辺のパートの一考察(笑)

そして、底辺だからこそ、
窓の外から会社内を見ることができる。
社員が演者なら、
パートは働くオーディエンスだと考えれば、
何を言われても流すことができる。

若い男性スタッフに、
「僕らみたいな若造に、あれこれ指図されて
腹が立つでしょう」
と言われたことがある。

うぅ、うん、全然、腹を立ててなんか。

私は嘘つきだ(笑)

指図、指示は、まったく腹が立たない。
当たり前ではないか。
私は研究者じゃないし、指示されなければ
何も出来ない。
だけど、
パートだからとか年寄りだからとかが
理由で見下されたりバカにされるのは、
ね、ね、いかがなものかと思う。

とは言え、  
相手の考えを直すことなど出来ない。
自分の考えを改めるか、我慢するか。


私は職場では、ひとりで仕事をすることが多い。
前出の怖くてきつい彼女(笑)からの指示で
あちこちで作業をしている。

汗かきながら、
一生懸命やっても、誰も見ていない。
みんなに見せるために、
仕事してる訳ではないけれど
なんだか歯痒い思い。

でも、
そういう私の思いを一蹴することがあった。

備品を納入している取引先の男性とよく出会う。
いつも、挨拶だけなのだが、
その彼がある日、
「いつも忙しそうですね、
じっとされてるのを見たことないですね」
と、話かけられた。

別の日、
掃除のお仕事をされてる年配の男性が、
「あなたは、本当によく働きますねぇ。
いつもね」
と、言っていただいた。

つまり、そのお二人は
私のオーディエンスであった訳だ。

誰も見てないと思っていたが
どこかで誰かがちゃんと見ている。

会社の誰に言われるより、
あの、お二人に言われたことが嬉しかった。

職場の人に、
ちょっとだけ褒められることがあるのだが、
それは、
多分リップサービス的なものではないかと
疑ってしまうからだ。

若造たち(笑)も、
それなりに、ちゃんと心得てて、
少しくらいは、おばあさんを煽てて
働かせようとする魂胆でしょ。

でも、その魂胆に乗っかるのも
それは、それで面白くて楽しい。
私も、あなたたちにサービスしてるのよ。

なんだかんだと言いながら、思いながら
今日も生きて頑張る私がいる。

たった半年で異例の出世を果たした取締役が
「今日の調子は、どうっすか?」と
メガネの縁を軽く上げながら話かけてきた。

私は、へ、へ、へ、、と笑って

Just so so.  と答えた。

簡素なランチ

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