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#36「分岐点」3年 田村真脩


こんにちは。関西学院大学体育会サッカー部 3年 田村真脩(たむら ましゅう)です。


僕は今年の2月に、これまでの人生で最も大きな決断をしました。


それは、「選手を辞めて、コンダクターになる」という決断です。

(コンダクター:学生スタッフとして、チームの練習・試合環境の創出、公式戦や遠征に必要な手続きなどを行う)


今回、部員ブログという貴重な機会をいただいたので、この決断に至るまでの過程と決意を書かせてもらいました。拙い文章ではありますが、最後まで読んで頂けると嬉しいです。


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僕がこの決断に至ったのは、コンダクターMT(3年に上がる時に、選手からコンダクターに転身する人を決めるためのミーティング)を通して自分の人生と向き合い、考え抜いた結果だった。

僕は高校時代、Aチームで公式戦に1度も出場することなく、憧れていた選手権の舞台に立てずに、スタンドから見届けた。3年間、人一倍サッカーと向き合い、ボールを蹴ってきた自負はあったが現実は甘くなかった。

それでも、自分の可能性に挑戦したい、大学でこそAチームで活躍したいという思いで関学に入部し、2年間を過ごした。レベルの高い環境に身を置いたおかげでサッカー人生で最も成長できた2年間で、高校時代の自分と比較してもだいぶ上手くなったと思う。それでも結果は、良くて数ヶ月間のCチーム、大半を1番下のカテゴリーで過ごした。

「これだけサッカーに時間を費やしてきて自分はこの程度か」という思いは常に心のどこかにあった。

そうして去年、コンダクターMTが開始し、「何故、関学でサッカーをしているのか」「大学サッカーを通して自分は何がしたいのか、どうなりたいのか」について考え、自問自答を繰り返した。その中で自分に対していくつかの疑問を持った。

「自分は関学のAチームでプレーする姿を思い描き、それを実現できると信じられているのか」

「【関学で選手として日本一を獲る】という目標に対して心の底からワクワクして、熱くなれているか」

これに対して自信を持って、「信じられている」「ワクワクして、熱くなれている」と答えられない自分がいた。これは、15年間サッカーに全力で取り組んできた自分の紛れも無い本心だった。

その本心に気付いた時、自分の中であと2年サッカーをプレーする理由が分からなくなってしまった。こんな状態でサッカーを続けることに意味はあるのか。これまで大きな挫折をしてもサッカーへの情熱が無くなることはなかったが、人生で初めて、サッカーに対しての情熱が湧いてこない時期があった。自分が関学という組織に居ていいのかという思いが出てきた。そして人生で初めてサッカーを辞める、サッカーから離れるという選択肢が生まれた。

それでも、僕は今シーズンも変わらず関学サッカー部で活動している。ただ、立場は選手からコンダクターに変わった。

この決断をした理由は、自分の人生とも言える「サッカー」で何かを成し遂げたいという想いがあったからだ。コンダクターとしてチームをサポートすること、サッカーというスポーツへの理解を深め、それを形にしてチームに還元することに自分自身の価値を見出し、関学が掲げる【日本一】という目標に貢献する未来にワクワクしたし、挑戦してみたいと思った。選手としては至って平凡なサッカー人生だったが、今までとは違うサッカーとの関わり方で、コンダクターという役割で花を咲かせたいと思っている。

そして、自分がサッカー部を辞めるか考え込んでいた時に、話を聞いてくれて、引き留めてくれた仲間、自分が原動力になっていたと言ってくれた仲間、本気でプロやAチームでの活躍を目指して頑張っているチームメイト、勝利のために体を張って闘っている選手達を、自分の力の限りサポートして、共に勝利を喜ぶ瞬間のために、まだまだ足りないものだらけだが、全力を尽くして、今後もサッカーに取り組んでいく。

この自分の決断を卒業する時や、将来正解だったと言えるようにしていきます。長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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