藤枝一也

環境・CSRの世界で日々疑問に思っていることについて書きます。企業のCSR担当者や学生…

藤枝一也

環境・CSRの世界で日々疑問に思っていることについて書きます。企業のCSR担当者や学生の皆さまの参考になれば幸いです。 横浜国立大学→法政大学大学院環境経営修士。 記事は個人の見解です。

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発売になりました!『「脱炭素」が世界を救うの大嘘』

4月10日(月)発売になりました! 私にとっては3冊目の本になります。 最初の本。 『SDGsの不都合な真実』 2冊目。 『メガソーラーが日本を救うの大嘘』 どれも刺激的なタイトルです。ただの会社員が実名でこのような本を書いてもなんのメリットもありません。むしろマイナスばかりです。それでも、今のおかしな世の中を少しでも変えたいと思って書きました。 今回は一昨年に出た『SDGsの不都合な真実』に加筆・修正した文庫版です。 前著執筆から約2年が経過しましたが、この間に日本

    • メガソーラーのリサイクルは回らないという現場の声

      アゴラに寄稿しました。 先日訪問した産廃処理業者さんの話を整理しました。 太陽光パネル、就中メガソーラーは将来リサイクルができるようになるなんて楽観論はダメ。 後先考えずに大量導入してはならない。 https://agora-web.jp/archives/240524032622.html

      • 80万トンともいわれる廃棄ソーラーパネルの2040年問題

        この指摘は大変重要だと思います。 いろんな企業の方と自家消費用太陽光パネルの処分について話すのですが、皆さん楽観的で「心配しなくても将来はパネルのリサイクルが確立されると思うよ」という意見ばかりです。 とんでもない。認識が甘すぎます。 技術的には可能でもコストの問題で普及しなかった製品・サービスは歴史上いくらでもありますし、性状の伝達が正確になされなければリサイクルはできません。 室中氏のご指摘の通りです。 ■ さらに、先日ある産業廃棄物処分業者さんに行った際のお話

        • スコープ3が義務化された世界を想像してみます

          IEEI(国際環境経済研究所)に寄稿しました。 金融庁、ESGコンサルらが進めるスコープ3義務化が実現した世界の馬鹿馬鹿しさについて。 毎度毎度彼らが金科玉条のように持ち出す「国際標準」というものは存在しません。スコープ3が義務化されたら日本が世界初になります。LGBT理解増進法の時と全く同じ構図です。 この30年「日本企業は世界から遅れている!」と煽られ、すぐにISO14001も環境会計もCDPもSDGsもTCFDもすべて日本企業が世界最多になります。ところが生産性がゼ

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        発売になりました!『「脱炭素」が世界を救うの大嘘』

          東京都、東電HDに株主提案 電気代抑制や再エネ拡大

          電気代抑制と再エネ拡大は二律背反。 電気代を抑えたいなら再エネをやめて原発再稼働。 再エネを拡大するなら電気代高騰を受け入れないと。 新築住宅への太陽光パネル設置義務化は、都内で一戸建て住宅を買える富裕層に補助金を出してさらに発電した分の電気代も抑制する金持ち優遇措置。 ちゃんと都民に説明してください。

          東京都、東電HDに株主提案 電気代抑制や再エネ拡大

          スコットランド、30年排出削減目標を撤回

          スコットランド、30年排出削減目標を撤回、新たな政策パッケージを発表(JETRO) 素晴らしい。スコットランド自治政府が勇気を持って真っ当な判断を下しました。 これからも続く国がどんどん出てくるはずです。 ちなみに、2023年12月時点でスイス、スウェーデン、英国も事実上気候変動目標が達成できない状態にあることをアゴラ記事で指摘しました。 そして、国レベルに続いて企業単位でも脱炭素目標を撤回する事例が出てくるはずです。 いち早く撤回することがリスク回避であり、企業価値が

          スコットランド、30年排出削減目標を撤回

          やっぱりね…早くもポストSDGsの議論がスタート

          https://agora-web.jp/archives/240423210812.html アゴラに寄稿しました。 無理につくったブームは衰退も早い。 また手を変え品を変え企業を煽る準備が始まりました。 SDGsがビジネスチャンスであり企業価値向上に資するのなら、何も変えずにそのまま据え置いて「どうぞご自由にお使いください」でいいはずなのに。 2分で読めますのでご笑覧ください! https://agora-web.jp/archives/240423210812

          やっぱりね…早くもポストSDGsの議論がスタート

          政府「排出量取引制度」運営など担う新機構の設立を認可(NHK)

          また新たな利権ができるそうです。 政府「排出量取引制度」運営など担う新機構の設立を認可(NHK) 2024年4月19日 12時49分 突き詰めれば、排出量取引は企業が余分なコストを支払ってCO2排出の免罪符を買うことにしかならず、大気中のCO2は減りません。 0.1%や0.2%の削減を競う地味で地道な省エネ活動よりも、統合報告書やウェブサイト上のCO2排出量グラフを見かけ上だけ5%も10%も減らせるので参加企業にはコスパが良いと映っているのでしょうか。 実際のCO2は

          政府「排出量取引制度」運営など担う新機構の設立を認可(NHK)

          先日の動画がFacebookから虚偽情報と指摘されました

          先日のnote記事。 これと同じ内容をFacebookにも投稿しました。公開範囲は友人限定です。 すると、Facebookから虚偽の情報を投稿するなというお知らせが届きました。過去にも何度か受けており、私の投稿はニュースフィードで表示される頻度がさらに減るそうです。 動画の中でも触れられていた通り、気候変動の世界では科学も言論の自由もないようです。 気持ち悪い世の中です。 CLINTELの動画はまだYouTube上に残っていますが、バンされるのも時間の問題かもしれま

          先日の動画がFacebookから虚偽情報と指摘されました

          米ウェストバージニア州、反ESG推進 金融4社と取引停止も

          ESG投資機関=州のブラックリストに載る時代になりました。

          米ウェストバージニア州、反ESG推進 金融4社と取引停止も

          「気候変動は科学ではない」と著名な科学者たちが訴える映画

          CLINTEL(Climate Intelligence)が制作した企業人必読の映画です。1時間19分で、日本語字幕もついています。 いつYoutubeからバンされるかわからないので、ごくごく一部ですが画面をキャプチャしてテキストも残しておきます。消されないうちにぜひ全編をご覧ください! 適応一番、緩和は二番、惨事の回避が優先だ〜。 個人的には、写真でしか見たことがなかったクーニン教授やリンゼン教授がお話になっている動画を初めて見て感激しました。 <Youtube概要欄よ

          「気候変動は科学ではない」と著名な科学者たちが訴える映画

          産廃クレジットやNOxクレジットはないのに炭素だけクレジット

          アゴラに寄稿しました。 炭素クレジットや排出量取引が事業者や世界のCO2削減に寄与するという誤解が広まっています。 産廃やNOxや水銀のクレジット・排出権を売買すると考えたら、いかに欺瞞に満ちたスキームなのかは一目瞭然です。 3分で読めますのでぜひご笑覧ください。 https://agora-web.jp/archives/240326033826.html

          産廃クレジットやNOxクレジットはないのに炭素だけクレジット

          やはり炭素クレジット利用はグリーンウォッシュだ

          アゴラに寄稿しました。 今週、J-クレジットの登録簿等で軽微な誤りが発生したと政府から公表されました。 広く読まれるアゴラ記事では武士の情けで触れませんでしたが、こちらのブログではもう少し突っ込んだことをメモしておきます。 委託事業者のサイトにお詫びのリリースがありました。 リンク先のようなすごい企業に入社できる優秀な社員の皆さんが複数人で作業・チェックしていて、登録簿から転記する際に人為的なミスが起こったということは、関わっていた全員が見落としたということになります。

          やはり炭素クレジット利用はグリーンウォッシュだ

          スコープ3義務化という愚

          IEEI(国際環境経済研究所)に寄稿しました。 スコープ3算定ルールの国際基準とされているISSBの中身と日本国内の算定ガイドについて概観し、出てくるCO2排出量の数値がどんなものであるかについて説明しました。 計算の仕方によって何十倍も変わるような推計値の開示を義務化したところで、CO2削減にも企業間比較にも投資判断にも使えるはずがないのです。 私なんぞができるのですから、公開情報を読めばスコープ3の中身や実態について誰でも理解することができます。 コンサル、投資家、

          スコープ3義務化という愚

          【転載・改変自由】カーボンニュートラル宣言撤回リリース雛形

          アゴラに寄稿しました。 どの企業でも自由に転載・改変してお使いになれるカーボンニュートラル宣言撤回リリースの雛型をつくってみました。 ESGも脱炭素も曲がり角を迎え、大胆な戦略転換が必要な時期になっています。多くの企業でご利用いただけることを願っています。 5分ほどお時間をいただきますがご笑覧ください。 https://agora-web.jp/archives/240305215819.html

          【転載・改変自由】カーボンニュートラル宣言撤回リリース雛形

          米大統領選、「もしトラ」ではなく「ぜひトラ」で!

          とてもまともなエネルギー政策。トランプさんが大統領に返り咲けば世界の脱炭素は終わる。

          米大統領選、「もしトラ」ではなく「ぜひトラ」で!