「私の世界」の広げ方

ここ数年、自分の中からあらゆるエネルギーが失われている感覚があります。

最初はコロナ禍の行動制限のせいだと思っていました。
ライブやスポーツ観戦に行ってもはしゃぎ倒せない。
演者・選手だけでなく、オタクや応援団のエネルギーも合わさって会場全体で湧き上がる無限のパワーを肌で感じられなくなって、現場でも頭の中が冷静にあり続けてしまったこと。
頭の中の冷静さが、日常のささやかなオタ活にも響いてきたこと。
それがいけないのだと思っていました。
それはそれで正しいのでしょう。

ですが、好奇心が湧かない・日々に心がワクワクしない原因はそれだけじゃないと、ここ最近気づきました。
私の行動イメージの軸が、「自分軸」ではなく「パートナーと私軸」になっていたのです。

パートナーとは人生観・社会人としての価値観が驚くほど一致しています。
他人には話せない価値観も、パートナーとは合うし、否定もされない。語り尽くして分かり合える。
この社会に生まれ落ちて、もがきつつ、まだ生きていてといいという自尊心みたいなものを与えてもくれます。
仕事でも、人生そのものでも、どれだけ救われたかわかりません。
人として生きていくための考え方が合う、唯一の存在です。

ですが、お付き合いをする相手としては致命的なほどに趣味嗜好が合いません。笑


彼は、文字通り以上のインドアです。どれだけの時間・日数を自宅で過ごしても平気だといいます。
料理が好き。あとはゲームをするか動画を観るか、たまにはテレビを観る。
お日様が嫌いなので、パートナーの自宅で窓どころかカーテンが開いているのも見たことがありません。笑
何度か一緒に出掛けていますが、彼はお出掛け慣れしていないので消費するエネルギーが大きく、長時間の外出だと(体調的な面で)顔色が悪くなります。でも基本的にお酒とタバコを愛するタイプの人なので、カフェで休むという選択肢もありません。
(大袈裟ではなく、カフェに入ったら気疲れで体調悪化しそう)


私は、お付き合いする前は、サッカーや野球観戦でホームだけでなく遠征もする。アイドルのライブもいく。そんなアクティブな人間でした。
外の空気を感じながら歩くのが好きなので、突然近所や近郊に繰り出してぶらぶらと散策したり、ちょっと疲れたらカフェでも入る。
外気もお日様も好きなので、自宅では朝起きたら必ずカーテンを開けますし、陽気が良ければ窓も開けます。

ですがインドアが嫌いなわけではありません。
ゲームもするしアニメも観ます。今はゲーム実況やVtuberさんをみたりもしています。
彼と違うのは、二次元系を好きになるとささやかでも創作意欲に向くことです。消費するだけでは湧き上がるエネルギーを消化できないのです。ペン入れも色塗りもしないただの落書きでもいいから、なにか描きたくなったりするのです。

彼と付き合う中で、彼から料理を教わり、そのスキルは上がったことを自覚しています。プロや料理系インフルエンサーには遠く及びませんが、そこら辺の一人暮らし一般社会女性の中なら料理できる部類にカテゴライズされる自信があります。
料理をすること自体への心理的ハードルも急激に下がって、苦手意識も面倒くささもかなりなくなりました。
気になるゲームのジャンルも増えました。
YouTubeというものを観るようになったのは彼の影響です。
彼と日々を過ごすことで広がった世界があるわけです。


では何が問題かというと、毎週土日はパートナー宅で過ごすことになっていること、それによって、持ち込める物品があまりないので時間を持て余してしまうし行動が制限されていることです。

パートナーは料理したりゲームをしたり動画視聴をしていないと、ずっとお昼寝しています。
お互い平日が忙しいので、しっかりエネルギーを回復する休日が必要になる感覚はわかります。特にアラサーになると毎週全ての休みを活動的に過ごすことは無理があるというのは痛いほどわかってきます。休息は大事なのです。

ですが、私は比較的規則正しく早く起きてしまったり、お昼寝はしても長時間は寝れないこともあります。(お昼寝しすぎると夜寝れなくなったりして、生活リズムが崩れるのがきついのです)
横でパートナーが寝ている時、私が物音などに気をつけて行動しても同じ部屋の真横なので彼は目を覚ましてしまいます。一度も怒られたことはないし、嫌味を言われたこともありませんが、せっかく「ゆっくり休める休日に、ゆっくり昼寝(または遅寝遅起き)」している彼からしたら、心のどこかに邪魔されたような気持ちがあるんじゃないかと少し不安に思っています。
でも私は、ただただスマホでネットニュースを見たり、買う気もないのに通販アプリを見るだけで時間を潰し続けることに強いストレスを感じます。平日に頑張りすぎて脳に疲れが溜まっている時なら、それくらいの虚無を必要とする時は確かにあるのですが、毎週全ての休みでその過ごし方は窮屈なのです。

当初はただ退屈へのストレスを感じるだけでしたが、ここ最近自覚したのは「この退屈は、私の好奇心や行動力を奪っていく」ということです。
では、この退屈がなぜそんなに私からワクワクするエネルギーを奪うのか。
それを数ヶ月考えた末の結論が文頭なのです。

  →私の行動イメージの軸が、
   「自分軸」ではなく
   「パートナーと私軸」になっていた


たまには外に出て散歩したり外食したいな、久しぶりに旅行がしたいなと思った時に「パートナーが楽しめるところ」を探していました。
交際相手や家族がいたら当然ですよね。悪いことではないです。

でも、私とパートナーは趣味嗜好が絶望的に合わないのです。それなのに、趣味(ここではレジャー)で二人で楽しむプランを考えてたら、答えが出ないのは当然だったのです。
彼は創作や体験というものにも興味がありません。
あまりにも良い行き先やプランが浮かばないから、お出かけや旅行のことを夢想するのが全然楽しくない。そのうち無力感みたいなものが湧き上がってきて、お出かけや旅行が無駄なものに思えてしまっていたのです。

付き合い始めてから今まで、何度か一人時間が欲しくて我慢ならなくなって衝動的に「二人で過ごさない休日」を乞うたことがあるのですが、幸いなことに彼は私の一人行動を暖かく見送ってくれました。
彼には何もいうことなく、平日に有給をとったときに衝動的に出掛けた話をしても、文句も何も言いません。買ってきたお土産を楽しんでくれます。
なので彼が束縛してこないことはわかっていました。

それもあったので自分の心のありようについて結論が出てから、私は「一人旅プラン」を夢想するようになりました。
我慢して我慢して衝動的に行動しないといけなくなるほど我慢することないなと思ったのです。
行きたいエリアをリストアップし、買いたいお土産や食べたいグルメや観光スポットをリストアップし、電車や車移動の時間を調べながらプランを考える。
それだけで、久しぶりに心からワクワクするのです。
夢想した一人旅プランを書き溜める専用のノートも作っています。そのノートをめくるだけで心が躍ります。

小6の頃に修学旅行で行ったきりの日光のプラン。

それ以外にも、コロナ禍に一度は手放したiPadを、再度購入しました。

iPadとノートとペンだけあれば、大きい画面で電子書籍のテキストを開いて気まぐれな勉強ができます。
Amazonプライム会員の特典範囲でも、中高生レベルの学習ができる大人向けまとめテキストがあります。大人になってそういったものに触れると、これがなかなか楽しいです。自分から興味を持って知識に触れてるので、現役学生時代よりも輝いて見えます。

そして今時のiPadは上位モデル(iPad Pro)でなくてもApple Pencilが使えます。なのでiPadとApple Pencilだけで、気力が沸いた時にさっとお絵描きできます。

iPad(とノート、ペン)だけならパートナー宅にも毎回持ち込めます。物音少なめで色々楽しめます。

一目惚れして大好きなイエローにしました。
スマホも、iPhone15のイエローです。笑

人を変えるより自分を変える。
あらゆる場面で言われる言葉です。それは人生経験上、たくさんたくさん痛感してきた言葉です。
そして、自分の好奇心や行動力を下げるのも上げるのも私自身です。

パートナーと過ごす時間は、私が疲弊し切らないための止まり木。あの安心感は唯一無二。かけがえのない存在です。

パートナーとの時間も自分だけのための時間も大切にできるように、躓いたり立ち止まりつつも、過ごし方を模索していきたいと思います。

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