物語の終わりの詩
私がまだあなたの顔をしていたとき
顔は本であり食事であり空であった
名前を知らない全てが鳴き声だった
名前を知らない全てが遠吠えだった
私がまだ夢の名前を知っていたとき
顔は蝋燭であり白百合であり義眼であった
意味を持たない全てが羞恥心だった
意味を持たない全てが好奇心だった
もう十分に混ざり合っただろう
全ての顔に秘める物語があり
全ての夢に宿る名前がある
ここまで読んでくれてありがとう
全ての顔といずれ別れが来るように
すべての物語にもまた終わりがある
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