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すこし詩的なものとして

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言葉を書き留めていきます。
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記事一覧

[すこし詩的なものとして]0165 鏡に映るパズル

鏡に映る自分を見つめる 確かにそこに自分がいる けれども何かが足りない 説明できないそれ …

ケンヨウ
2週間前
16

[すこし詩的なものとして]0164 ダンスには間に合うだろう

めくるめく夜は 誰かを待っている きっとそれが僕であっても それが君であっても ダンスホール…

ケンヨウ
3週間前
19

[すこし詩的なものとして]0163 結局、寒いままで

結局触れたいのは 自分だと気づいた 君が嫌そうな顔をしているのに 気づいていて 気づいていな…

ケンヨウ
1か月前
12

[すこし詩的なものとして]0162 夜明けに酔いながら

街の灯りがすでに消え 包まれた闇にぼくらは畏れる 静寂はゆるりゆるりと押し寄せて 胸の奥に…

ケンヨウ
1か月前
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[すこし詩的なものとして]0161 春の午後

柔らかい陽射しが降り注ぐのは 古びた板の上 まどろいが包む 窓辺に揺れるカーテン 風に揺れ…

ケンヨウ
1か月前
18

[すこし詩的なものとして]0159 幸せな午後

太陽が昇った 静けさは眠りから目覚める 世界はまだ眠ったままか 窓辺から世界を見る 静かに…

ケンヨウ
1か月前
28

[すこし詩的なものとして]0158 路をゆく

枯葉舞う公園のベンチ 静寂に包まれた 冬の陽射しはとても冷たく 頬を刺す風は容赦ない 街は虚しさに満ちている 冷えたコンクリートの壁 薄くも血の通わないガラス窓 人はみな忙しなく まるで舗装された路を行くように ただ前を向いて歩き続ける 温もりはどこに行ったのか 街に響くのは 風の音と足音だけ 曲がりくねった坂道を ただひたすらに歩み続ける 振り返れば 青春だった夢は薄らぎ 先を見れば 孤独の影が伸びるだろう それでもなお 歩き続けるのは 苦しみなのか悲しみなのか わから

[すこし詩的なものとして]0157 冬の真夜中

凍てつく夜空に 冴え渡る月 静寂に包まれた街 街灯に照らされた雪 誰もいない公園 ブランコが…

ケンヨウ
2か月前
26

[すこし詩的なものとして]0156 孤独は影に隠れて

夜中の静寂に ひとりでベッドに横たわる 窓の外には 満月だろうか いや少し欠けている月が ぼ…

ケンヨウ
2か月前
28

[すこし詩的なものとして]0155 さざなみ

なんだろう たまに急に 乾いた気がする かさかさに 潤いがなく 怒りっぽい 海に行くと やけに…

ケンヨウ
3か月前
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[すこし詩的なものとして]0154 轍の上に落ちて溶けゆく

気がつくと 枝から何羽ものカラスが 飛び立っていった 遠くの空へ向かって 羽ばたいて 瞳に映…

ケンヨウ
3か月前
27

[すこし詩的なものとして]0152 月の実り

履き慣れた靴の感触に囚われて 壊れて捨てようとしても 約束したわけではなく どうしても手放…

ケンヨウ
4か月前
18

[すこし詩的なものとして]0151 100マイル先の憂鬱

地下のホームがわからなくて ウロウロしながら 人の流れについてゆく 一度は降りた階段を また…

ケンヨウ
4か月前
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[すこし詩的なものとして]0150 さよなら夕焼けの街よ

たぶん僕たちはなんとでもなるだろう でもね その選んだ道が本当によいのかどうかとても不安だ 君の家の裏庭で遊んでいると 犬が鼻をクンクンと僕らの周りを嗅ぎ回る 誰かが盗んだ血のついた銃は 土の中で眠っている すべてが不完全だろう そんなものに意味はないのに 僕は涙を流して テーブルのマーブルケーキを頬張った コーヒーを淹れるママの後ろ姿がまぶしかった 僕らの胸を痛めつけるために あの鐘が鳴っている それが若さの終わりだってことに ようやく気がつくのさ 耳障りのよい言葉を