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疲れを取るために丸一日寝てみたら起こった変化

僕は休みの日にも気づいたらあれこれやってしまう性質で、そのせいかたぶんもう長いこと脳が完全にオフになったことがありません。
まあ今のところそれで壊れたとかうつになったことはないのですが、これからどんどん心身が弱って壊れやすくなっていくと思うので、無理してでも完全オフをしっかり取ろうと決めました。
で、何をするかというと、ひたすら寝る。
そして可能なかぎり何もしない。
スマホを見ない、音楽聴かない、映像を観ない、本を読まない、そして考えない。
とにかく徹底的に情報や刺激を遮断して、ひたすら横になる。
ここ10年ぐらいそんなことをしていなかった気がします。
そら疲れるわな…

先日うまいことそれが出来そうな日があったので実行してみることにしました。
実は実行前はちょっと不安でした。
もしかしてひたすら寝てたらベッドから起き上がれなくなるのでは?
うつの人がそうなるらしく、僕はベッドから起きられなくなった経験がないのですが、朝からずっと寝てると自分もそうなってしまうのでは??と。
まあ冷静に考えればうつ症状もない自分が疲れを取るために寝てうつになるということはありえないのですが。
そんな心配をしてしまうぐらい疲れているということでしょう。

完全オフ開始

さて、休むと決めた当日、完全オフ開始。
前日に「明日は休めるから今日はやること目一杯やっておこう」と詰め込んだので、朝から昨日の疲れを引きずっていました。
こういうのがダメなんですよね…

歯を磨いて朝食を摂り、すぐさまベッドに逆戻り。
病気でもないのにこんな怠惰な行動をしたことは記憶にはありません。
でも何もしないと決めたのでベッドに横になりひたすら天井を見ていました。
ちなみに僕は昼寝が嫌いで、明るいうちにベッドに入るのは本当に病気のときだけです。
なのでとても変な気分がしました。

まだ午前中なのでそのまま眠れるわけもなく、じーっとしながら昨日詰め込んだあれやこれやが頭の中でぐるぐる回っています。
それらを放置していると、ある瞬間ふっと心身が楽になったのを実感しました。
時計を見るとベッドに入ってから30分しか経っていません。
たった30分横になっただけでもうこれかー!とちょっと勇気付けられました。

そこからまだじーっとしていると、今度は朝起きたときから感じていた疲れよりももっと大きな疲れの層が出てき、さっきよりもしんどく感じはじめました。
どうやら疲れはミルフィーユのように何層にも折り重なっているらしく、朝食後に寝始めてから30分で取れたのは一番表面の層。
それが流れてすぐに本格的な疲れの層が顔を出してきたようです。
全身のだるさにうんうんと唸りながらまたしばらくじっとして、昼になりました。

今日は何もしない日なので昼は近くの定食屋へ、夜は弁当を食べる予定でしたが、体がだるくどうしても定食屋でご飯を食べることすら億劫に思えてき、まだ入ったことない店なので、味を想像すると不安になってきました。
たぶんこれは疲れのせいでしょう。
ということで昼は自炊。

その後またベッドにごろん。
横になっているとまた疲れが表に出てき、うんうんとうなりながらじっとしていました。
一度起きてコーヒーを飲んだりお皿を洗ってまた寝たりしていると、夕方ぐらいに大きな変化が。
なんか突然気分がものすごくすっきりしてきて、ほとんど常に感じている焦りが消え、なんというか「生きてるっていいなあ…」と思い始めました。
といっても普段生に絶望しているわけでもないのですが、まあ生きるってしんどいなとか、これから中年以降どう生きていこうみたいなことはよく考え、そしてどっちかというと暗い気分になることが多いです。
が、朝から寝倒したところ、なぜか今生きている自分の境遇がうっすらといいもんだと思えるようになりました。
あ、これが自己肯定感というやつか!
たった半日でこんな気分になれるとは!!

その後弁当を買いにいき、夕食後はソファでだらだら。
暇すぎて30分ほどの動画を1、2本観てしまいましたが、12時ぐらいには就寝しました。

そして翌日、身体的な疲れはまだまだ体の奥に眠っている気がしますが、心はかなりすっきりしました。
なるほど、これが休むということなんですね。
ここまで朝から晩まで何もしなかったことは病気のとき以外はないので、僕はもう何十年も休んだことがなかったようです。
高校生ぐらいまではネットも携帯もなかったので、半日ぐらいは何もできないという日が月に何度かはあったかもしれませんが。

効果を実感できたので、今後休める日があれば可能なかぎり何もせず寝るようにします。
40代以降の疲れはもうそうでもしないと取れないのでしょう。

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