hacomonoのインサイドセールスが行う新規流入へのコール内容を解説します
こんにちは!ウェルネス業界特化型SaaS hacomonoでインサイドセールスリーダーをしている樋口です。
インサイドセールスが好きで新卒からほとんどインサイドセールス1本でキャリアを歩んできました。
私自身、これまでインサイドセールスを中心にキャリアを歩み、社内外でいろんな人とインサイドセールスについて話してきました。
その中で社内の上司やトップセールスの方からのアドバイスや考え方は当然ながら勉強になりますが、最近では社外のインサイドセールスに取り組む方がどんな意識・考えを持ってトークをしているのかを聞き、学ばせていただくことが多いです。
上述した通り、社外のナレッジやTipsを知れるのはとても有意義だと思いますので、今回の記事ではhacomonoインサイドセールスチームの新規リード対応時(SDR)のとあるトークを参考に、我々がどのような意識を持って日々お客様と接しているかを解説していきます。
ハウスリード掘り起こし編・BDR編はこちら↓↓
まだまだ未熟で日々改善を繰り返しているチームですが、インサイドセールスに取り組む方の参考になれば光栄です。
今回の記事のように私のTwitterでもインサイドセールスの現場で学んだノウハウや今すぐ使えるTipsを発信しているので、興味がある人はフォローしていただけると幸いです。
前提整理〜hacomonoとは〜
コール内容と解説を行う前に前提を整理します。
株式会社hacomonoは「ウェルネス産業を、新次元へ」をミッションにフィットネス業界や運動スクール業界向け店舗運営システム「hacomono」の開発・提供を行なっています。
これまで、アナログで行われていた入会・決済・予約・顧客管理を全てオンラインで一元化することで、スタッフが本来行うべき価値ある業務に取り組むことができ、2023年4月時点で全国3000以上の店舗で利用いただいています。
また、hacomonoのインサイドセールスはSDR(新規リード対応)・既存リード育成/掘り起こし・BDR(ホワイトリスト開拓)の大きく3つのチームに分かれており、今回はSDR(新規リード対応)のコール内容の紹介と解説を行います。
hacomonoではインサイドセールスだけでなく、各職種にて採用を行なっておりますので、興味がある人は是非カジュアル面談の申し込み、もしくは私にまでDMいただければ幸いです。
hacomonoインサイドセールスのトーク内容を公開!
では、早速、とあるhacomonoインサイドセールスのトーク内容を公開します(いつもよりショートver.となります)。
基本的に、我々インサイドセールスチームのトークフローはSPINが軸になっています。
大型商談を制約に導く「SPIN」営業術を読んだことがない人は下記記事をご覧になるとイメージが膨らみやすので、よければご覧ください。
今回のコール条件は下記とします。
コール内容は下記の通りでした。
具体的にどのようなことを意識しているのか解説していきます。
①導入トーク
導入トークで最も大切にしていることは話せる体制を整えることです。
そこで話せる体制を整えるために行なっているのが下記2つ。
①なぜ連絡したのか?「why you , why now」を端的に伝える
②今話せる時間があるか確認する
今回は資料ダウンロードをきっかけにコールしているため、資料について不明点の解消と補足がしたいが今回の連絡した理由になります。
hacomonoでは今話せる時間があるかの確認を徹底しています。
インサイドセールスの重要指標として担当者との対話数がありますが、この対話の質を高めるのが目的です。
担当者に着電したとしても、会議や接客、別作業をしており電話の時間を確保できないことが想定されます。
この状態で話をしてしまうと、お客様はとても嫌な感情を抱くと思います。
hacomonoはフィットネス業界という1万店舗強という限られた市場に対して事業を展開しており、顧客数も限られる中でこのように嫌な感情を抱かしてしまえば、その顧客との商談機会が無くなるだけでなく、悪評が立ち様々な悪影響が起こることが想定されます。
だからこそ、話せる時間を確認し、合意が得られた上でメイントークに移行します。
一般的に、社内で上司や先輩に質問や相談をする際にいきなり自分の話をすることはせず、「今少し大丈夫ですか?」と聞いてから自分の話をすると思います。
これと同じように、社内での当たり前を顧客にも行うべきだと考えております。
②メイントーク(状況質問)
状況質問で何をヒアリングするか?をhacomonoでは明確にしており、インバウンドリードに対応する際は下記2つをヒアリングします。
①資料請求など行動の理由(背景・目的)
②現状の店舗運営方法
まず初めに①資料請求など行動の理由のヒアリングを行いました。
ここで意識すべきは仮説を持って行動の理由をヒアリングすることです。
顧客のHPやSNSから情報を引き出し、「こういう理由で情報収集をしているのではないかと考えていたのですが〜」と今回の行動の理由をヒアリングします。
今回は見事に仮説が的中しました。
次に、②現在の店舗運営方法についてヒアリングを行います。
今回はパーソナルトレーニングジムを顧客として設定しましたが、基本的にHPを拝見すればどのような運営を行っているかは想定できるため、事前に想定していた運営方法と実態が相違ないか確認します。
この際に注意すべきポイントは尋問にならないようにすることです。
病院に診療に行った際に「今回はどうされましたか?熱はありますか?咳はありますか?いつからですか?」などを無機質に質問されたことがあると思います。
それと同じにならないように、「HPを見た限りは予約システムは使っていないと…」のようにあなたのことを調べてますよ〜と伝わるように質問したり、何かしら解答をしてくれたらリアクションは少し大きめにしたりするようにします。
③メイントーク(問題質問)
顧客の状況を把握できたら問題質問を行います。
問題質問を行う際に大切なのはその問題をどうしていきたいか=目標状況の確認とその問題の要因のヒアリングまで行うことです。
状況質問で今回の行動の背景を確認し、「店舗展開をする中で管理などが大変になってきた」と現状の問題を確認ができたので、その問題を深堀します。
そうすると、「顧客情報がすぐに分からない」ことに困っていると言うことが分かりました。
しかし、これではまだ抽象度が高く詳細が分からないため、具体的にしていきます。
インサイドセールスのヒアリング方法に関しては高橋浩一さんの著書「無敗営業 「3つの質問」と「4つの力」」がとても参考になるので是非読んでみてください。
私も無敗営業を読んでインサイドセールスとしてのレベルが上がったと本気で感じています。
「顧客情報がすぐに分からない」の詳細を聞くと「次回の予約が入っていない人・キャンセルが続いている人」を把握したいと考えていることが分かりました。
ここで顧客が実現したいことが分かったので、「予約入ってない人とかキャンセル続きの人はhacomonoですぐに出せますよ〜」と話してしまっては、浅すぎる提案しかできないため、その情報を活用し、何を実現したいのか?をヒアリングします。
そうすると、「退会」というキーワードが出てきました。これが顧客が困っていることかもしれません。
退会についてもう少しヒアリングしてみます。
退会率についてヒアリングした結果、ここでは決め手になるようなことは引き出すことはできませんでした。
しかし、この「退会率」というキーワードはこの顧客を受注に導くために重要になりそうなため、フィールドセールスにパスする際に仮説として「退会率を気にしていたからしっかり深堀をした方が良さそう」と伝えるようにします。
このように、インサイドセールスの段階では対話時間も情報量も制限されるため、ヒアリングできる情報は限られてしまいます。
ですので、ISの仮説としてフィールドセールスに情報伝達を行うことで商談をよりスムーズに進行できるよう連携します。
この時点で顧客が実現したいことを把握し、hacomonoとして解決できると分かったため、「顧客がこれまでシステム導入を行わなかった理由」をヒアリングしました。
このヒアリングをすることで、「運用が合わなかった・予算に合わなかった」などの失注要因になりうる情報を事前に把握することができます。
今回は特別有意義な情報は引き出せませんでした。
③メイントーク(hacomono提供価値の合意&テスクロ)
顧客の状況と問題を把握することができたので、メイントークもいよいよ終盤です。
今回の顧客はGoogleリスティング広告から資料請求をしてくれたため、hacomonoについての理解をしていないかもしれません。
ですので、ヒアリングした顧客の状況・問題をもとにhacomonoは何ができ、どのような課題解決をできるのかを伝え、合意を得ます。
最後に「〇〇ができればメリットはありそうですか?」とヒアリングしていますが、これがテストクロージングです。
ここでYESをもらうことができれば、顧客の課題と自社製品で提供できる価値に合意を得られたということになりますので、クロージング(商談打診)を行います。
テストクロージングはフィールドセールスだけでなく、インサイドセールスでも有効なテクニックになりますので、インサイドセールスとして結果を残したい人はテストクロージングの引き出しを増やせるように練習しましょう。
④クロージング(商談打診)
商談を打診する際に最も大切にしていることは商談するメリットを端的に伝えることです。
日程をこちらから打診するなどの商談打診の際のテクニックはいくつかありますが、テクニック以前に顧客に商談をするメリットを感じてもらえなければ商談の機会をいただくことはできません(その前に顧客の課題と自社製品の提供価値の合意を得ているかがもっと大切です)。
ですので、今回の商談打診トークでは全国展開を行い、店舗数もかなり多い企業の名前を出し、各社との取り組み事例を紹介するというメリットを提示した上で商談打診を行いました。
商談打診は行なっているんだけど、断られてしまうという人はそもそもテストクロージングでYESはもらえているのか?顧客に商談するメリットはきちんと伝えることができているか?の2つを自分のコール録音を聞くなどして確認するといいでしょう。
日程調整が完了したところでインサイドセールスの仕事は終わりではありません。
少しでも受注率が1%でも上がるための取り組みを行うべきです。
そこで今回行ったのが当日担当するフィールドセールスのTee-UPと追加ヒアリングです。
hacomonoはインサイドセールスとフィールドセールスの分業が行われているため、コールと商談の担当者が異なります。
顧客はこのことを知らないことがあるため、コール時点で担当者が異なる旨を伝えるようにしています。
hacomonoではフィールドセールスもお客様の業種でチーム分けをしており、専門性が高いため、その旨を伝え、当日のお打ち合わせを少しでも期待している状態を作るようにしています。
また、ここまでのトークを見返すとBANT情報のヒアリングは一切できておりません。
メイントークでは顧客の問題・課題・目標を把握することに努めているため、トークの流れが大きく変わってしまうためです。
そこで、商談の日程調整が完了し、当日の担当者のTee-UPが終了し、最後の最後にBANTに関する質問をしました。
インバウンドでの対応であることに加え、ここまで話をしてくれているのでBANTに関することも話していただけそうですが、デリケートな内容にはなるため「差し支えない範囲でお伺いしたいのですが」と枕詞を添えると顧客も答えやすいかと思います。
この際にBANT情報をヒアリングできなかった場合、BANT情報を聞こうとしたが答えてくれなかったという事実はフィールドセールスに伝え、商談時に同じ失敗を繰り返さないようにしましょう。
最後に
以上、hacomonoインサイドセールスチームが行う新規流入へのコール内容を解説しました。
改めてnoteに書き出してみることで、私たちが日々意識していることを再認識することができました。
もし、この記事が参考になった!という方は♡を。hacomonoインサイドセールスチームについてもっと知りたい!樋口とインサイドセールスについて話してみたい!という方は気軽にTwitterからDMください。
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