遠藤健太郎 Kentaro Endo

目指すは闘う文豪。思ったこと、感じたこと、起こったことを素直に言葉にできる人になりたい…

遠藤健太郎 Kentaro Endo

目指すは闘う文豪。思ったこと、感じたこと、起こったことを素直に言葉にできる人になりたい。人生のテーマは生涯一表現者。

マガジン

  • オススメエッセイ集

    まず初めに読んでほしいエッセイをまとめました。

  • 犬のこと、動物のこと

    大好きな犬の話や動物愛護についてのお話です。

  • ボクシング&格闘技の試合やエッセイ

    試合のことや格闘技について書いたものです。

  • 愛の別名がなんであれ

    小説家志望のライター西村聡は、高校時代から想いを寄せている古橋愛夏と7年ぶりに連絡を取る。7年前に夢を追いかけて別々の道を歩き出した二人の、今と過去とが交錯する恋愛青春小説。プロボクサー遠藤健太郎が描く渾身の処女作。

  • 初恋。

    プロボクサーの遠藤は、自身のトレーニングを兼ねてスポーツクラブでアルバイトをしていた。そこに新しく入社してきたCちゃんに恋をして…… 遠藤健太郎が過去の初恋を綴るノンフィクション。

記事一覧

夢と手段の交差点

「将来の夢はなんですか?」 子どもの頃に何度も大人から聞かれ、そのたびに自分が将来なりたい職業を答えてきた。きっと多くの人がそうだと思う。 僕の場合、ある時は昆虫…

近未来はどうなるのか

今日、こんなニュースを見つけた。 かがくの ちからって すげー!(ポケモン) 精子や卵子を自由に作製することが可能になり、また人工子宮のような受精卵を生育する体外…

男は加害者なのか?

ある日のこと。 商業施設に寄った帰り道、出口カウンターに立つ案内係(?)のおばさんが家族で来園していたお客さんに、「ありがとうございました〜」と言いながら手を引か…

心は世界を背負えない

僕は昔から壮大なことを考えるのが好きだ。 高校生の頃、自分のライバルはキリストだと密かに思っていたし、歴史に名を残すような偉人になりたかった。幸せになんかなりた…

保育論

 先月、以前勤めていた保育園の卒園式に出席してきた。一年ぶりに子ども達と会う機会ができて嬉しかったな。多分もう保育園で働くことはないし子どもと関わる機会も当分な…

スポーツ選手がアンチスポーツを提言してみる

スポーツ選手は優秀な人間なのか? 先日、大谷翔平の結婚発表が報じられた。 日本一のスポーツヒーローの結婚にスポーツ新聞は「大谷 結婚」で一面が埋まり、地元岩手で…

地球と人類の行く末を案じて、ヴィーガニズムについて考える

ヴィーガニズムとは何か ヴィーガン。 近頃はこの言葉もネット界隈ではよく目につき、認知度もかなり高まってきたんじゃないかと思う。 さて、そのヴィーガンだがまだま…

夕陽のガンマン

皆さんの心に残る原風景はなんですか? 僕の場合、いくつかあるけれど小学生の頃に見た夕陽が強く印象に残っている。今日はその話をしたい。 *** 1999年。 ノスト…

「全員死刑」の声に寄せて

今月15日、ショッキングな事件がニュースに流れた。 月並みな感想になってしまうが、この事件は極めて悪質で罪は重い。性犯罪者の再犯率の高さや被害女児の心的外傷、出所…

優生思想の欠陥と崩壊

社会の行く末を案じて 現代は格差社会と言われて久しい。 長らく資本主義は隆盛を誇り、貧富の差は拡大するばかりで、平等は遠い幻想に過ぎないのだと日本に住む誰もが薄…

医者には頭が上がらないけれど

医者。 患者を診察し、治療することを職業とする人を指す。それは医師法により定められている、医者だけに許されている行為だ。 誰もが必要とする社会になくてはならない仕…

尊敬する女性の話

フェミニズムとはなにか 僕がSNSをよく見てるからか、フェミニストという言葉を近頃よく聞く。フェミニストとはフェミニズムを推進する人たちのことだ。 フェミニストとい…

格闘技の魅力について語りたい

先日、『怪物に出会った日 井上尚弥と闘うということ』というスポーツノンフィクション書籍が出版された(読んでない) 日本ボクシング界最高傑作と称されるモンスター(怪物…

生きる意味を探して

子どもの頃、死ぬことがとても恐ろしかった。 死とはなにかも曖昧なままに、とにかく死ぬことが恐ろしくて仕方なかった。 潜在的な死の恐怖と生への執着は、いったいどこか…

遠藤健太郎vsチャン・タオ

韓国で試合が決まった時の話 最近負けてばっかだから負け試合のことばかり書いてるし、まあそれは仕方ないとしても勝利には勝利にしか味わえない光景や感情があるのは確か…

初デートの思い出

デートとはなにか 世の多くの男性にとって初デートというのは、何年経っても何十年経っても、簡単に忘れられないものだ。僕にとっても初デートは、特別な想い出として記憶…

夢と手段の交差点

夢と手段の交差点

「将来の夢はなんですか?」
子どもの頃に何度も大人から聞かれ、そのたびに自分が将来なりたい職業を答えてきた。きっと多くの人がそうだと思う。
僕の場合、ある時は昆虫博士、ある時はお医者さん、そしていつからか格闘家になりたいと答えた。
僕は果たして、どんな大人になりたかったのか。

幼稚園児の頃から虫や動物が好きだった。
彼らの不思議な生態に目を見張り、自らの生を全うする健気で儚い命の尊さに心惹かれて

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近未来はどうなるのか

近未来はどうなるのか

今日、こんなニュースを見つけた。

かがくの ちからって すげー!(ポケモン)

精子や卵子を自由に作製することが可能になり、また人工子宮のような受精卵を生育する体外の装置が開発されたりしたら、デザイン化された人間をどんどん増やし続けることができるようになるのだろうか。もしかしたらそう遠くない未来に実現するのかもしれないね。
ということで今日は、近未来を妄想してみる。

20XX年。
人の精子や卵

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男は加害者なのか?

男は加害者なのか?

ある日のこと。
商業施設に寄った帰り道、出口カウンターに立つ案内係(?)のおばさんが家族で来園していたお客さんに、「ありがとうございました〜」と言いながら手を引かれて歩く子どもに手を振ってそのままハイタッチしていた。
別に全然良いんだけど、それを見て自分が案内係の仕事をしていたとしたら、ハイタッチは絶対しないよなぁと、ふと思った。

案内係の小柄で気の良さそうなおばさんが躊躇わずに子どもとハイタッ

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心は世界を背負えない

心は世界を背負えない

僕は昔から壮大なことを考えるのが好きだ。
高校生の頃、自分のライバルはキリストだと密かに思っていたし、歴史に名を残すような偉人になりたかった。幸せになんかなりたくもなかったし収入も恋愛も結婚も大した興味はなく、偉業の副産物として後から勝手についてくるだろうと軽く考えていた。
まあ振り返ってみると誇大妄想の激しい中二病のガキなんだけど、この不条理な世界を変えたい気持ちは今でも持っていて、それと同時に

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保育論

保育論

 先月、以前勤めていた保育園の卒園式に出席してきた。一年ぶりに子ども達と会う機会ができて嬉しかったな。多分もう保育園で働くことはないし子どもと関わる機会も当分ないだろうけど、それでも子どもは好きなのでたまに専門書を読んだりして今でも勉強はしているんだよね。今日は自分がしたい保育、目指す保育はどんなものなのかを、新たな知見も踏まえて考え直してみたいと思う。

現代社会の一員として

 保育とはなにか

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スポーツ選手がアンチスポーツを提言してみる

スポーツ選手がアンチスポーツを提言してみる


スポーツ選手は優秀な人間なのか?

先日、大谷翔平の結婚発表が報じられた。
日本一のスポーツヒーローの結婚にスポーツ新聞は「大谷 結婚」で一面が埋まり、地元岩手では号外が配られ、テレビもネットも話題は大谷翔平の結婚一色となった。
このおめでたいニュースに水を差すのも違うだろう。僕としてもまずは素直に祝福の言葉を述べたい。大谷翔平選手、ご結婚おめでとうございます。

日本野球史上最高の選手であり国

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地球と人類の行く末を案じて、ヴィーガニズムについて考える

地球と人類の行く末を案じて、ヴィーガニズムについて考える


ヴィーガニズムとは何か

ヴィーガン。
近頃はこの言葉もネット界隈ではよく目につき、認知度もかなり高まってきたんじゃないかと思う。
さて、そのヴィーガンだがまだまだ日本での普及率は非常に少なく(約2%)、ネットで目にするのみで実際に身近にはいないという人がほとんどじゃないだろうか。
ヴィーガンの目的とは、主張とは、その実態はいったいどんなものかを、今日は僕なりに解説したいと思う。

ヴィーガンと

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夕陽のガンマン

夕陽のガンマン

皆さんの心に残る原風景はなんですか?
僕の場合、いくつかあるけれど小学生の頃に見た夕陽が強く印象に残っている。今日はその話をしたい。

***

1999年。
ノストラダムスの大予言で地球が滅亡するとされた七の月を過ぎても、地球を滅ぼすはずの恐怖の大王は一向に現れなかった。
あの予言に隠された真実はなんだったのか? テレビでは連日しきりに報道されていた8月、僕は夏休みを謳歌する小学5年生だった。

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「全員死刑」の声に寄せて

「全員死刑」の声に寄せて

今月15日、ショッキングな事件がニュースに流れた。

月並みな感想になってしまうが、この事件は極めて悪質で罪は重い。性犯罪者の再犯率の高さや被害女児の心的外傷、出所後の恐怖心を思えば被告の早期釈放に妥当性は低く、更生の期待が薄いことからも厳罰化が望ましいと考える。
法に詳しくないので適正な処罰の目安を提示することができないが、少なくとも5人全員に10年以上の刑期は課すべきではないだろうか。5人がS

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優生思想の欠陥と崩壊

優生思想の欠陥と崩壊

社会の行く末を案じて

現代は格差社会と言われて久しい。
長らく資本主義は隆盛を誇り、貧富の差は拡大するばかりで、平等は遠い幻想に過ぎないのだと日本に住む誰もが薄々気がついていることだろう。

イングランドの詩人パーシー・ビッシュ・シェリーの残した格言に『金持ちはより金持ちに、貧乏人はより貧乏に』とある。この格言は、自由市場・資本主義によって貧富の差が生み出されるという問題を端的に示した言葉だ。

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医者には頭が上がらないけれど

医者には頭が上がらないけれど

医者。
患者を診察し、治療することを職業とする人を指す。それは医師法により定められている、医者だけに許されている行為だ。
誰もが必要とする社会になくてはならない仕事で、高収入が約束された極めてステータスの高い職業で、日本の頭脳が集結する最難関の専門職だと言えよう。
軒並み医学部は他の学部よりも偏差値が高く、さらに6年かけて学ぶ必要があるため、人並み以上の猛勉強をしなければ医者になることはできない。

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尊敬する女性の話

尊敬する女性の話

フェミニズムとはなにか

僕がSNSをよく見てるからか、フェミニストという言葉を近頃よく聞く。フェミニストとはフェミニズムを推進する人たちのことだ。
フェミニストといえば、男性への嫌悪に溢れた女性が自分達の権利を声高に主張して、被害者意識を増幅させてすぐ性的搾取やらセクハラやら言い出す始末に負えない連中、という印象を持つ人もかなり目立つ。
その作為的に歪曲された印象は、ヴィーガンにおける肉屋でデモ

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格闘技の魅力について語りたい

格闘技の魅力について語りたい

先日、『怪物に出会った日 井上尚弥と闘うということ』というスポーツノンフィクション書籍が出版された(読んでない)
日本ボクシング界最高傑作と称されるモンスター(怪物)こと井上尚弥チャンピオンに敗れた選手たちにスポットライトをあてて、リング内外を綿密に取材したそうだ。
彼らは恐ろしく強い怪物と闘うことをなぜ決意したのか、リング上で対峙して何を感じたのか、怪物の前に散った夜にどう想ったのか。
それを描

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生きる意味を探して

生きる意味を探して

子どもの頃、死ぬことがとても恐ろしかった。
死とはなにかも曖昧なままに、とにかく死ぬことが恐ろしくて仕方なかった。
潜在的な死の恐怖と生への執着は、いったいどこから始まって、どのような形で成長を遂げていったのだろうか。
今日は僕が子どもの頃に抱いた価値観を紐解きながら今一度、生と死の本質を見つめ直してみたい。

***

不思議の国のアリス症候群というのをご存知だろうか。不思議の国のアリス症候群で

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遠藤健太郎vsチャン・タオ

遠藤健太郎vsチャン・タオ

韓国で試合が決まった時の話

最近負けてばっかだから負け試合のことばかり書いてるし、まあそれは仕方ないとしても勝利には勝利にしか味わえない光景や感情があるのは確かだし、その瞬間に自分が感じた気持ちを書き残しておきたいというのもあるから、今日は昔の勝った試合を思い出して書こうかな。

***

今から8年前、当時6回戦ボクサーだった僕は韓国で試合をしていた。
2012年頃からだろうか。ボクシング人気

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初デートの思い出

初デートの思い出

デートとはなにか

世の多くの男性にとって初デートというのは、何年経っても何十年経っても、簡単に忘れられないものだ。僕にとっても初デートは、特別な想い出として記憶に深く刻まれている。

何を指してデートというかは人によって見解が異なるところだと思うが、結局のところ、「何を行ったかではなく、どんな心境になったか」がデートと呼ぶか単なる交遊に過ぎないのかを分ける重要な点であるように感じる。
異性を異性

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