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遊び人が賢者になれる理由を考えてみる

どうも遊び研究家のマツケンです!

今回は

「遊び人」が「賢者」になれる理由

について色々と考察したことを共有します!

このテーマで良く思い浮かべられるのは、「ドラクエ」こと「ドラゴンクエストシリーズ」で、「遊び人」だけが唯一アイテム(悟りの書)なしで「賢者」に転職できるという設定。

「ドラクエ」はゲーム上の話ですが、この設定は言い得て妙で、
「現実世界でもこれってバッチリ当てはまるよなー。」と思ったので、本記事では「遊び」と「賢者(悟り)」についての関係性について、現実にも活かせる考え方を書いていきます!

「遊び」の重要性を古代から問いている東洋の「賢者」

古代中国の思想家"荘子"は

「自然の変化に身を任せ、世界をどこまでも遊ぶ者は、何者にもとらわれることなく、生きることができる。」

と言っています。

この荘子らの哲学も含めた老荘思想が、禅の思想、日本の仏教に受け継がれ、「何ものにもとらわれることなく、自由である。」という意味の「遊戯三昧」という言葉を生み出しました。

「遊び」とは「悟りの中に生きること」

という思想が、東洋哲学の中に古くからあるんですよね。

東洋哲学(禅の思想)に強く影響を受けた西洋の巨人も、このことについて言及しています。

「遊び」の重要性を示した西洋の「賢者」

Apple創業者のスティーブ・ジョブズがスタンフォード大学で行った"Connecting the Dots"と呼ばれる有名なスピーチがあるんですが、ここでジョブズが言っている事もまさに東洋哲学の「遊び」の境地なんですよね。

ジョブズのConnecting the Dotsのスピーチの一部を抜粋します。

(※ジョブズは生まれた時に養子として里親に引き取られ、大学に入ったが、高い授業料の割に自分が大学生活に意味を見出せないことに後ろめたさを感じて大学を辞めた。その続きの話)

自分の好奇心と直感に従って出会った多くのものが、後々貴重なものとなりました。その一例をお話ししましょう。

リード大学は、おそらく国内最高のカリグラフィ(書体)の授業をしていました。キャンパス中のポスターや引き出しのラベルは、美しい手書きのカリグラフィが施されていました。退学していて、通常の授業は受ける必要がなかったので、このカリグラフィの授業を取ることにしました。

セリフ書体やサンセリフ書体を学びました。異なった文字を組合せたときの文字間の隙間を調整することや、活字を美しく見せるやり方を。それはとても美しく、歴史があり、芸術的で繊細で、科学では説明できない部分がありました。私はそれに魅せられました。しかしながらこのどれもが、この先の人生で、仕事に応用できる展望はありませんでした。

しかし10年後、最初のマッキントッシュコンピュータを設計したときに、その全て蘇ってきたのです。そしてそれをMacに組み込みました。美しいフォントを持った初めてのコンピューターの誕生です。もし大学のコースを覗かなかったら、Macは複数のフォントや文字間隔の調整ができるフォントを備えていなかったでしょう。WindowsはMacを真似ただけなので、そういう特徴を備えたパソコンは生まれなかったかもしれません。

もし退学しなかったら、このカリグラフィの授業に入ることもなかったでしょう。そしてパソコンが、今のような美しいフォントを備えることもなかったかもしれません。

当然ながら、私が大学にいる時点では、将来を見据えて、点と点を繋ぐことは不可能でした。しかし10年後に振り返ってみると、その繋がりは、とても、とてもハッキリと見えます。繰り返します。将来を見据えて点と点を繋ぐことはできません。後になって振り返ってみないことには、繋ぎようがないのです。

だから将来、どうにかして点と点が繋がると信じなければなりません。根性、運命、人生、カルマ(業)、何であれ信じなければないのです。点と点がいつか繋がると信じているからこそ、自分の心に正直になれるのです。たとえそれが常識外れの道だとしても、それが(他の人との)違いになるのです。

スティーブ・ジョブズ

このスピーチのポイントは

「好奇心と直感に従って出会った多くのものが、後々貴重なものとなりました。」

という所。

自分の好奇心と直感に従った行動(遊び)が、後々線となり(悟り)、美しいフォントを備えた世界初のコンピューターマッキントッシュを生み出した(賢者)。ということですね。

また、自分を信じて運命を信じてまっすぐに進んだ(遊ぶ)ことが、のちの大きな成功に繋がっていたことに後から気づいた。ということも、とても興味深い体験談だと思います。

遊びは創造力を高めて賢者を生み出す

「遊び」が人間にもたらす効果として、教育現場で特に言われているのが、遊びは「創造力・想像力」を高めるということです。

子どもは、遊びを通して好奇心探求心を養い、集中力、工夫する力、創造する力、想像力、最後までやりとげる力、コミュニケーション能力などを獲得していきます。

大人ももちろんそうで、ビジネスの現場でも、遊びを取り入れた組織づくりが「発想力、創造力を高めてイノベーションを起こしやすくする。」と言われています。

「遊び心は非線形思考を刺激する」とも言われていて、ビジネスパーソンにありがちな"線型思考"を抜け出す力を与えます。

線型思考とは誰もが納得する直線的な思考・論理的な思考のことで
「A→B」かつ「B→C」ならば「A→C」といった思考のことです。

これ自体は悪いことではないですが、新しいことを生み出したり、変化を生み出したり、マンネリを打破するためには線型思考だけでは越えられない壁というのがあるんですよね。

非線形思考とは、線型思考では考えつかない「Z」や「R」などの想定外の新たな解を生み出す発想力のこと。

左が線形思考、右が非線形思考 画像出展:日経Xトレンド

「遊び心」が個人の創造的な思考を飛躍させて、衝動的なパワーが発動し、固定観念をはみ出す天才的な発想力を生み出す。というわけですね。

やはり「遊び」という力が「賢者」のひらめき、「悟りの発想」を生み出すことは間違いなさそうです。

いかがでしたか?

「遊び人」「賢者」になれる理由について、東洋・西洋の賢者の思想と事例を踏まえて、考察してみました。

何者にも囚われず自由な心で行動し、自分の運命を信じる。

そのような生き方を「遊び」と捉えられる人物は、必然的に賢者になっていくのではないでしょうか。マツケンはそう思います。

ではまた!

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