藤代健介

ポスト近代を哲学して、身近なところで実験するのが好きです。習慣化プラットフォームNes…

藤代健介

ポスト近代を哲学して、身近なところで実験するのが好きです。習慣化プラットフォームNestoの代表です。 拡張家族Ciftの発起人でもあります。

マガジン

  • 対話のリトリート

  • 誕生日の人生観

    藤代健介が誕生日の時に等身大の人生観を書くシリーズです。

  • ウェルビーイング系スタートアップの物語

最近の記事

36歳の人生観|10年越しの再出発

今年も誕生日を迎えたので、昨年に続いて等身大の人生観をnoteで書いてみたい。 一年に一度の生存報告、36歳の人生観。 手放した先に何がある?去年の自分が今の状況を知ったら、あまりの変化に驚くだろう。 しかし、同時に「よくやった!」と認めてくれるかもしれない。 それくらいこの一年は生きることに真摯に向き合った。 去年の宣言よろしく観念的な世界観だけではなく、実際的な生活環境がこの一年でまるで変わった。 とても個人的なことであるし、世間的には決して威張れることではないけれど

    • 宗教と対話のリトリート

      この文章は、2023年10月に富士聖地で開催された二泊三日のリトリートで感じたことを書いた文章です。 富士聖地でのリトリートは三回目となります。 今回は、宗教の違いを超えた「人間同士の繋がり」が大きなテーマでした。 参加者は、宗教組織を将来的に担うことを約束された人や、様々な経験を経た上で自分なりの「宗教心」を大切に人生を歩んでいる七名が集まりました。 内容としては、対話や祈りの時間をメインに置きながらも、共に料理をし、共に風呂に入り、同室で眠るという、人間同士の触れ合

      • ウェルビーイング系スタートアップの終わり方|感謝で終えることの希望

        Nestoの2020年の年明けから始まった約四年間の挑戦は2023年12月で幕を閉じました。 終わり方にこだわった私たちは、これまでの活動をコレクティブに編纂したNestoブックと、終わりの経験をみんなで収穫するためのNestoセレモニーを最後のプロジェクトと位置付けてここまで進めてきました。 三時間程度のセレモニーでしたが、一つの挑戦が終わるという時に心からこの場を開いて良かったと感じています。 文章に落とし込むのが難しいですが、組織の終わらせ方として一つの型が出せた気も

        • ウェルビーイング系スタートアップの最終報告|挑戦の終幕、社会OSごとの卒業

          株式会社NESTOは、2020年の年明けを迎えた頃からはじまりましたが、四年弱の挑戦を経て2023年の年末に解散しようとしています。 あくまで僕の目線になりますが、私たちの挑戦がなにを経験し気づいたのかをこの場に書き残しておきます。 1.Nestoはいかにして終わるか株式会社NESTOは、ポスト近代を志し、コロナ禍で「遠くのご近所」として繋がる習慣化オンラインコミュニティとして、2020年3月に法人設立してここまでやってきました。 Nestoリズム事業を成長曲線に乗せようと

        36歳の人生観|10年越しの再出発

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        • 対話のリトリート
          6本
        • 誕生日の人生観
          2本
        • ウェルビーイング系スタートアップの物語
          4本

        記事

          神々と遊ぶリトリート

          これは2023年8月に富士山麓にある白光真宏会・富士聖地にて開催された二回目となる「祈りと対話のリトリート」のレポートです。 この文章は藤代健介の他に共同ホストである木村素子さん・西園寺由佳さんと共に書き上げました。 富士聖地では二回目となるこの対話のリトリート。参加メンバーは新旧合わせて計12名の参加となった。 今回もホストを一緒にしているのは、日本文化の叡智をハートから伝える木村素子さん、白光真宏会の次期会長である西園寺由佳さんの二人だ。 二回目以上の参加者は、会津で

          神々と遊ぶリトリート

          怨親調和していくリトリート

          これは2023年6月7日から8日にかけて北鎌倉にある臨済宗大本山円覚寺にて開催された「調和と対話のリトリート」のレポートです。 この文章は藤代健介の他に共同ホストである木村素子さん・吉岡洞然さんと共に書き上げました。 気がつけば僕にとっての対話のリトリートシリーズも五回目となる。前回の白光真宏会の本部である富士聖地での開催から約一ヶ月という短い期間での開催となった。 参加メンバーは富士聖地から続いて5名、新たに5名が参加して計10名の参加となった。ホストは富士聖地から続いて

          怨親調和していくリトリート

          繊細に共鳴するリトリート

          2023年4月28日から30日にかけて白光真宏会の本拠地である富士聖地にて二泊三日のリトリートの開催レポート。 テーマは「祈りと対話」。 今回の共同ホストは木村素子さんと西園寺由佳さんにお願いした。 素子さんは日本文化の精神性を世界に向けて深いところから伝える仕事をされていて、誰もが居場所を感じて安心できる場を繊細に包み込んでくれるようにホールドしてくれることに信頼を寄せている。 今回は素子さんの日頃からの縁もあって鎌倉の円覚寺より吉岡洞然さんにも参加者としてご参加いただい

          繊細に共鳴するリトリート

          奇跡を起こすリトリートの必要条件

          春分明けの3月22日から24日にかけて隠岐諸島・西ノ島にて二泊三日のリトリートを開催した。テーマは「巡礼と対話」。 今回で三回目となるリトリートを経て、自分なりにこれからも関わっていきたい場のテーマが自ずと浮かび上がってきた気がする。 巡礼と対話。 外なる自然や大いなる存在を感じ感謝と鎮魂の意を込めた巡礼。 内なる自分や仲間との相互作用により癒しや気づきを感じる対話。 一つの場に巡礼と対話が混ざり合い、補い合い、溶けていく。 内も外も分けるものではなく、ひとつ。 このリ

          奇跡を起こすリトリートの必要条件

          空のブッダ・底のキリスト

          最近は仏教に縁が深かったが、キリスト教と比較することで僕なりに両者に対する気づきが起きたことをここに書いておきたい。 あらかじめ断っておくが、僕は仏教もキリスト教も宗徒ではないし、宗教に関しては素人である。 本筋の方からすれば部分的解釈による妄言になるであろうが(部分的解釈すら間違っていることもあろう)僕個人の気づきであるということをもって許しを得たい。 宗教というより開祖であるブッダ(釈迦)とキリスト(イエス)の生涯を通した型の違い、そこから派生している在り方などを比較

          空のブッダ・底のキリスト

          35歳の人生観|愛に生きたいくず野郎

          毎年の誕生日におこなう生存報告も兼ねた一年の振り返りを今年はnoteに書いてみたい。 2023年に35歳を迎えるひとりの人間の人生観の話。 2023年|大転換を遂げる10年のはじまり2023年とはどういう年であろうか。 それを知るには時代を大局的に見る必要があるだろう。 未来を予測することに過去のループパターンから類推することが役立つ。 日本の歴史において80年ごとに決定的な事象をもって時代が大きく変わるレバレッジポイントというものが存在する。 一つ前は1945年の日本

          35歳の人生観|愛に生きたいくず野郎

          ウェルビーイング系スタートアップの中間報告2|オンラインコミュニティの多拠点居住者向けプラットフォームへ

          Nestoのはなしです。 前回書いたこの記事の続きにあたるかもしれない、半年のその後についてをお話しします。 「よけいわからなくなった」その後前回の記事で書いた4つの「わからない」についてその後を書いていきましょう。 「ウェルビーイングとはなにか」という問いはあいかわらずフワッとしています。 ウェルビーイングという言葉はそれぞれの世界観にハマるようにうまく化けてくれるようです。最近はそのままでもいいのではと思うようになってきましたし、僕も都合よく使わせてもらうことにしてい

          ウェルビーイング系スタートアップの中間報告2|オンラインコミュニティの多拠点居住者向けプラットフォームへ

          縮退される世界には内なる道徳律を

          テクノロジーやサービスの発達によって、私たちの生活は便利になり豊かになっているはずなのに、合理的な選択の連続に対してどこかで虚無感を感じている。 心のどこかで「このままではいけないはずだ」と思いながら、見ないふりをして今日も自分なりに最適で最高な行動を選択し続ける。 こんな私たちはどこから来てどこに行くのだろうか。 今日はそんな思いに言葉を添えたい。 液状化するライフスタイル 僕自身のライフスタイルは今や液状化が極まりつつある。 鎌倉の庭付きの古民家で妻と二人、たまに野良

          縮退される世界には内なる道徳律を

          自己受容するリトリート

          2023年は拡張家族Ciftのメンバーと浜松で対話リトリートをすることからはじまった。 奇しくも「どうする家康」の放送開始日に浜松にいたことにあり、「鎌倉殿の13人」の街で暮らす自分としては引き継ぎバトンのような縁を感じなくもない。 Ciftにおける対話リトリートの意義2020年の夏至に代表理事のバトンを渡してから、僕は一歩引いた立場からCiftの物語がどう発展するかを見守ってきた。 ただ、2022年の秋分あたりからNestoの経営方針などの環境変化や同時にCiftに関わり

          自己受容するリトリート

          陰陽の片割れであることを前提に生きる

          僕は物事を二項対立で物事を捉えることが考えることが多い。 男と女、太陽と月、左脳と右脳、破壊と再生、終わりと始まり、、。 それらの体系は大昔に陰陽思想として大成している。 自分が個人としては陰陽の統合を目指しながらも、全体としては陰陽の部分であることを自覚することが在り方が大事だと最近は思っている。 2022年の振り返りとしてそんな話をしてみたい。 父性原理による近代化 個人としての陰陽の統合とは、自分は男性性が強いのだとしたら(実際僕は強いのだけども)自分の中に女性性

          陰陽の片割れであることを前提に生きる

          ウェルビーイング系スタートアップの中間報告|よけいわからなくなった

          こんにちは。Nesto代表の藤代です。 ニューヨークにて2020年の年明けを迎えた頃からはじまった株式会社NESTOですが、気がつけばもうすぐで3年が経とうとしています。 この期間その時ごとにベストを尽くしてきたつもりではありますが、ここにきて一旦棚卸しの必要性を感じています。 このNestoでの3年間の経験を共有することが、誰かの気づきになれば幸いです。 1.ウェルビーイングがわからない2022年はウェルビーイング元年とも言われています。たしかに国内でウェルビーイ

          ウェルビーイング系スタートアップの中間報告|よけいわからなくなった