Texas - 運転免許
今回は、TexasでのDriver Licenseの取得について書こうと思います。
本年8月にTexasに移ってきてから、だいぶかかってしまいましたが、Thanksgivingの休みを利用して、Driving Testを受講し、無事1発で免許取得できました。なので、このタイミングでこれまでの経緯をまとめておこうと思った次第です。
これから免許の取得を考えている方の参考になりましたら幸いです。
なぜ免許を取得するのか?
そもそもなぜDriver Licenseを取得する必要があるかですが、2つあります。
一つには、日本で発行された国際免許証は、Texasに移住後90日で失効します。なので、今後運転するには、Texas発行の免許を改めて取得する必要があります。
(※)なお、後述のDriving Testを受ける際は自分で自動車を調達してそれを運転して試験場まで赴く必要がありますが、その際に運転する法的根拠は国際免許になると思いますので、Texasに来てから90日以内にDriving Testまで済ませるというのが法的には正しいということになります。ただ、同乗者がいれば運転していいという仮免許の制度もあるような気がしており、これを使えるのであれば、90日以内でなくても法的にはクリアーということかと思います。
また、運転免許は身分証明書として有用というのもあります。ただ、この点だけで言えば、わざわざDriver Licenseをとらずとも、もっとライトな写真つき身分証明書を発行してくれるという手続が存在しますので、そちらを利用すれば足りるとも言えます。
私の場合、習慣的に運転するわけではないですが、何かのために免許を維持しておいた方がよいという実益と、免許をとることでアメリカ社会に少し根を下ろしたような気持ちになるのではないかという心理的な要請により、免許をとることにしました。
免許取得のためのプロセス概観
プロセス
今回取得したのは、Type Cという免許です。これが日本の普通自動車免許に相当すると思われます。
プロセスは、日本とあまり変わらなくて、大きく4つから構成されます。
Knowledge Test (学科試験)
Impact Texas Drivers (ITD) Program (ビデオ視聴)
Driving Test (実技試験)
諸々の書類(Visaなど)提出
後述のとおり、Driving Testのアポイントに時間がかかりますので、これをまず押さえた上で、それを中心にスケジュールを組み立てていくのがいいと思います。Driving Testの際には、Knowledge TestとITDの受講完了証明書を提出する必要があり、また、諸々の書類の提出もそのタイミングで行うことになります。
プロセスに関する詳細は、以下の州当局のウェブサイトをご参照下さい。このウェブサイトが、免許取得に関するBibleということになります。
また、必要書類については、UTの学生向けにさらに平易に書かれたものもあります。
所管するのはDPS
以上のプロセスを全体的に所管するのがDepartment of Public Security (DPS)です。
ただ、Knowledge Test、Driving Testのいずれについても、DPSで受講することが原則と思いますが、それぞれ、民間の団体に委託されている面があるようです。後述します。
既述のとおり、免許取得プロセスの鍵となるのが、DPSでのDriving Testを予約することです。DPSは多数の拠点を持っており、一番近いところで予約するというのが定石ではあります。どこが近いかは以下で検索できます。
その上で、実際に予約するのは以下のサイトです。
なお、予約時にSocial Security Number (SSN)を入力する必要がありますが、私のように学生の身分でアメリカに来ている人はSSNを持っていないと思います。その場合は、予約に際しては1234でいいようです。その代わり、DPS訪問時に、「SSNを持っていないこと」「SSNの発行を申請中ではないこと」に関する証明書に署名させられます。
DPS以外の団体
Knowledge Test、Driving Testいずれについても一部、民間の団体に委託しているようです。
Knowledge Testについては、民間の団体が、学習用のビデオ(6時間)を作っており、オンラインでの試験も担っています。私も以下の団体を利用しました。38ドルです。後述のとおり、DPSはアポをとるのが大変なので、民間のサービスを利用するのがおすすめです。
Driving Testについても、民間で済ませるという手法があるようです。私は利用しませんでしたが、日本の自動車学校のイメージに近いのかもしれません。
DPSで予約する上での困難
DPSが多忙すぎて希望の場所での予約が全く取れないというのが最近の問題のようです。どうやらAustinなどの都市部については、転入してくる人が多いので、多忙になっているようです。
ご参考までに、私は、8月にTexasに来た時点で早速アポイントをとろうとしたのですが、翌年1月の日程をアポを提案されました。
さすがに時間がかかりすぎだと思ったので、郊外の試験場を探しました。まずは、10月中旬にFort Cavazos (Austinから車で1時間超)で予約しました。ところが、手違いにより、Driving Testの予約ではなく、運転免許一般に関する相談の予約だったみたいで(現地に行ってから発覚した)、一回空振りしました。ややわかりにくい体裁だったと思うので、ミスらないようにご留意下さい。
その後、11月のThanksgivingの頃にNew Braunfels (同じく車で1時間超)で改めて予約しました。
なお、既述のとおり、民間団体でDriving Testを受けることも可能なようです。DPSで予約が全くとれなかったので、これを利用したという話も過去に聞いたことがあります。
Knowledge Test
まずは、Texas州の交通ルールを理解する必要がありますが、以下のハンドブックにまとまっています。
このハンドブックは一応一通りざっと読みましたが、むしろ下記の問題演習をしながら気になったところはちゃんと読み返すという使い方をしました。
私が利用した民間のサービスで社、まずビデオを合計6時間見る必要があり、その上で、オンラインで試験を受けることになります。
実際に試験を受ける前に問題演習した方がいいと思います。無料の問題がネットに転がっているのでこれを使って練習しました。以下のサイトがおすすめです。
なお、Tipsとして、Austin Public Libraryのウェブサイトを経由すると、上記サイトに掲載された練習問題をすべて無料で解くことができます。
これを2周くらいしたところで合格点(70%)に到達したので、試験を受けることにしました。
試験は、30問中25問正解で、無事一発で合格しました。練習問題よりだいぶ簡単だった印象です。
Impact Texas Drivers (ITD) Program
やや気づきにくかったのですが、本プログラムも受講する必要があります。オンラインで完結します。
以下のウェブサイトで登録してビデオを視聴することになります。全部で1.5時間くらいだったと思います。
Driving Test
どのような試験なのか?
Knowledge Testやらの他のプロセスと並行して、Driving Testの準備も進めていきました。
試験場で何をテストするかについては、以下のハンドアウトにまとまっています。実際の試験も概ねこのとおりだったと思います。
https://www.dps.texas.gov/internetforms/forms/dl-60.pdf
また、試験のイメージを膨らませるには、You Tubeで誰かが撮った動画を見るのが有効です。
加えて、運転技術そのものに不安がある場合は、運転の練習が必要です。特に、縦列駐車については、最寄りのDPSの営業時間外であれば、勝手に入って実際の試験で使われているポールを使って練習できます。私も練習しました。
自動車の手配
Driving Testで使う車は自分で手配する必要があります。Zipcarなどのカーシェアや、レンタカーでも問題ないようです。私はZipcarで行きました。
Zipcarの留意点として、直前に車種を変更される可能性があります。その結果、練習と本番とで車種を揃えようとしても、それが実現できないというリスクがありますのでご留意下さい。
試験当日
概ね、動画で見たとおりに進行し、無事一発で合格しました。
最後に講評してくれます。以下のような講評シートをもらいまいした。
なお、縦列駐車については、既述のとおりわざわざ最寄りのDPSで練習したのですが、最寄りのDPSと、本番のDPSとで、ポールの位置が結構違ったので、あんまり練習の意味はなかったように思います。
また、YouTubeに動画があがっていたくらいなので、自分もせっかくだから撮影しようと思って、ダッシュボードの上のiPhoneを置いて(カーナビ的な使い方をするときに置く感じと一緒)、録画していましたが、途中でそれに気づいた試験官から「Not permitted」と言われ、中断しました。
通常だと、Driving Test終了後その場で免許証を発行してくれるようなのですが、私の場合、Thanksgiving中だったこともあり、後日郵送されることになりました。
書類提出
最後に、Driving Testの際に提出する書類について書きます。
一般論は以下にまとまっています。なぜかPDFの1ページ目と2頁目が入れ違っていますが…。
https://www.dps.texas.gov/internetforms/forms/dl-57.pdf
上記一般論を踏まえ、私が当日持っていったのは以下の各書類です。基本的にはこれで足りました。
Application Form (記入済み)
Passport
F1 Visa
I-20
I-94
UT Enrollment Certificate
Bank Statement (現住所の証明①)
Utility Bill (現住所の証明②)
Knowledge Test合格証明書
ITDの修了証明書
なお、一般的には、自動車の付保証明書も必要とされていますが、Zipcarの場合の付保証明をどうするかはどこにも記載がありません。私がDPSに行ったときも、窓口担当者ではどうすればいいのか分からず、Supervisorを呼んで判断を仰いでいたので、決まった取り扱いはないのかもしれません。私の場合、Zipcarから来た予約メールを見せて、保険料に相当する支払いを行っていることを示した上、当該メールで指示される自動車と、自分がDriving Testで乗ろうとしている自動車とが同一であることを示すことで、付保証明OKとなりました。
また、UTのEnrollment Certificateは、こちらで取得できます。発行まで数日で対応してくれました。
以上の書類提出と合わせて、指紋採取、写真撮影、視力検査といった手続も行われます。
まとめ
以上がTexasの免許取得に向けて経験した一連のプロセスです。ご参考になりましたら幸いです。
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