「逆さまつ毛」と「クマ取り」

「脱脂希望なのですが、下まつげが逆さまつげで逆さまつげ治療も行いたいと思っています。同時には可能なのでしょうか?
また不可能な場合、どちらを先にした方がいいなどありますか?」

という質問を患者さんから受けました。


逆さまつ毛のことを睫毛内反(しょうもうないはん)。

それを改善させるためにHotz変法(ホッツ)や内眥形成(ないしけいせい、目頭切開のことと思ってよい)がよく行われます。よく形成外科がやる手術ですね。だから形成外科は美容専門の診療科と言われるわけです。

ここまでが基礎知識。



この質問の回答は

「クマ取りの手術である脱脂(だっし)だけで逆さまつ毛が少し改善することがあります。

実際にまつ毛が目玉に刺さっているような重症気味の逆さまつ毛は、逆さまつ毛用の手術をしないといけないです。クマ取りと逆さまつ毛の手術は同時にできます。」

となります。



もう少し専門的な話をすると、

クマ取りの手術である脱脂に代表される結膜側を切る行為は実は逆さまつ毛(睫毛内反)を悪化させる方向に行きます。特に不必要に結膜を傷つけるとそれをより助長します。

しかし丁寧に手術し、まぶたの中の余った脂肪を適切な量とり出してあげればまつ毛は外反するんですね。(経験のない先生は脱脂で逆さまつ毛治りますと絶対に言ってはダメですよ、悪化させることが圧倒的に多いですから。患者さんからの相談で慣れていない医者にハムラ法やってもらったら逆さまつ毛になって目が痛くて開けられない、とかよく聞きますよ)

逆さまつ毛の手術の経路などはクマ取りの時とよく似ていて、糸をかけたりする工程が増えます。

詳しくはカウンセリングでお話しさせていただきます。


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