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【番外編/プロレス談】プロレス観戦前の事前解説

みなさん、こんにちは。メール大臣こと安藤の表の顔であるプロレスエバンジェリストの時間です。

今回はプロレス観戦をしたことが無い方のために、ドラゴンゲートを例にプロレスの簡単なルールと見所をご紹介します。

プロレスの基本知識



・リング
試合をする場所です。
6メートル四方の正方形で、土台は鉄骨、その上に木の板と薄いマットを敷いています。
良く聞かれるのですが、リングの下にバネはありません。技をかけられた選手が跳ねて見えるのは木の弾力によるものです。リングの下は空洞なので用具置き場や凶器置き場として使います。


・マット
ウレタンなどで出来た衝撃吸収用のマットの上に、スポンサーロゴなどが入ったマットを敷きます。
表面はざらざらと鮫肌のようになっており、皮膚が弱いうちは擦りむけて痛いです。


・ロープ
鉄のワイヤーにゴムを巻いたもので、上からトップロープ、セカンドロープ、サードロープと言います。トップロープの高さはリングから120センチです。
これも良く聞かれるのですが、ロープはゴムではなく金属ですので、強くぶつかると痣が出来ますし、最悪骨折します。

複数の団体でリング設営をやってきましたが、どこの団体もほぼ同じ作りです。リング設営だけなら早ければ30分ほどで出来ます。

プロレスのルール

プロレスで覚えておくべきルールで、勝敗は以下の時に決定します。



・フォール
自分の両肩を相手にマットに押し付けられた状態でレフェリーがスリーカウントを数えたら負け


・ノックダウン
締め技を掛けられてる最中に5カウント以内に反応を起こさない場合、もしくは倒れてから10カウント以内に立ち上がらない場合、ノックダウンとなり負け


・ギブアップ
自ら負けを口で宣言、もしくは相手の体を複数回タップすることで自ら負けを宣言


・リングアウト
リングの外に出てから20カウント以内にリング内に戻ってこなければ負け


・反則
武器の使用や、相手がロープに触れているのに技を解かない、レフェリーが静止しているのに5カウント以内に攻撃をやめないと負け

プロレスには「受けの美学」というものがあります。相手の技から逃げるのではなく、相手の本気の技を受け切ったうえで、それを凌駕する力で勝つというものです。試合の勝敗以上に、いかにプロレスラーとして勝負に挑むのかが問われます。この思想があるので、プロレスでは負けた選手にも物語が生まれるのです。
何が言いたいかと言うと、「細けぇルールはどうでもいいから、楽しもうぜ!」ってことです。

プロレスの技

プロレスの技は大きく分けて5つあります。



・打撃技
チョップ、キックなどのように自分の体の一部を強く当てる攻撃です。
プロレスでは基本的に骨の固い部分(拳骨や肘など)を使っての攻撃は禁止されています。(グローブやニーパッドなどをしている場合は除く)


・締め技
相手の身体を締め上げることでギブアップを狙う攻撃です


・関節技
てこの原理を利用して相手の関節を極めることでギブアップを狙う攻撃です。僕はキーロックが得意です。


・投げ技
相手の身体を抱え上げてマットに叩きつける攻撃です


・飛び技
ロープやコーナーポストを利用して場内外にいる相手へ攻撃します

選手によって得意な技は異なり、多くの選手はオリジナルのフィニッシュホールド(必殺技)を持っています。大体のネーミングが厨二病です。

試合形式



・シングルマッチ
一対一での戦いです。制限時間内に決着がつかない場合引き分け(ドロー)となります


・タッグマッチ/トリプルマッチ
二対二/もしくは三対三での戦いです。リング内にはお互いのチームから一人しか入ってはいけません。控えの選手は自軍側のコーナーポストで待機をし、味方からタッチを受ける、もしくは味方がリング外に出ることで試合権が移ります。勝敗は通常ルールと同じです。


・バトルロイヤル
複数選手による勝ち残り戦です。最初は一対一で試合が始まりますが、90秒ごとに一人、参加選手が増えます。
通常ルールでの勝敗に加え、トップロープから場外に落とされても負けとなり、最後にリングに残った人が勝ちです


・エキシビジョンマッチ
デビュー前の選手や、怪我から復帰した選手による試合です。
勝敗よりもその選手のコンディション等を確認する場であり、多くの場合、試合時間は5分と短めです。

チャンピオンベルト(王座)がかかった試合は特に盛り上がりますので注目です。

ドラゴンゲートについて

ドラゴンゲート(通称:ドラゲー)は新日本プロレスに次いで国内二位の観客動員数を誇るプロレス団体です。

元々は、世界的に有名なウルティモ・ドラゴンという日本人選手が1990年代にメキシコに作ったプロレスラー養成学校(ULTIMO・DRAGON・GYM/闘龍門)の生徒による興行だったのですが、色々とあり今のドラゴンゲートという形になりました。

比較的身体の小さな選手が多く、スピーディーでアクロバティックな試合展開が特徴です。

団体内に複数のユニット(チーム)が存在し、ユニット間の抗争が見所となっています。



・HIGH-END(ハイエンド)
チームカラーは白を基調としており、YAMATO、ドラゴン・キッド、Ben-K、奥田啓介、Kagetoraの5選手が所属しています。
実力派がそろったユニットです。
僕の推しは奥田選手で、輩のような見た目と違ってとても気の優しいプロレス大好き青年です。


・MASQUERADE(マスカレード)
チームカラーは紫です。シュン・スカイウォーカー、箕浦康太、ドラゴン・ダイア、ジェイソン・リー、ラ・エストレージャの5選手が所属しています。
今後のドラゴンゲートを担う若手選手が中心でスピーディーでダイナミックな動きが得意なユニットです。
僕の推しはラ・エストレージャ選手で、空中技が得意で身体能力がずば抜けた選手です。デビュー間もないせいかマスクを含めたコスチュームの形状が定まりません。


・NATURAL ViBeS(ナチュラルバイブス)
チームカラーはラテンカラーです。Kzy、堀口元気、横須賀亨、U-T、FUNKY“JACKY”KAMEI、KING清水の6選手が所属しています。
入場時はみんなで入場曲に合わせてダンスをしますが、横須賀選手はいつまで経ってもダンスが苦手なようです。
僕の推しはFUNKY“JACKY”KAMEI選手で、新卒2年目相当のかわいらしい子です。


・RED(アールイーディー)
チームカラーは赤です。Eita、B×Bハルク、KAI、石田凱士、ディアマンテ、H・Y・O、SBKENTo、HipHop菊田、ダイヤ・インフェルノの10選手が所属する、ドラゴンゲートの一大ヒール(悪役)ユニットです。
ヒールの集まりなので、悪いことばっかりしますが、一人一人の実力は本物です。
僕の推しはディアマンテ選手で、大柄ながらスピーディーでなんでも出来る素晴らしいメキシコ選手です。

一試合は10~20分ほどで、1日に6~8試合が行われます。

観戦について

観戦時の写真撮影は自由です(動画はNG)。バンバン撮りましょう。

平常時は売店で選手によるサイン会や写真撮影などが行われているのですが、残念ながらコロナ禍の現在は一時的に中止されています。

また、現在は声援も禁止されているので、盛り上がってきたら手拍子で盛り上げましょう。

8/11後楽園ホールの見どころ

ここで実際の試合を紹介します。
2021年8月11に後楽園ホールで行われる試合の見どころです。

■第1試合:タッグマッチ
[HIGH-END] 奥田啓介 / Ben-K
vs
[R・E・D]B×Bハルク / ダイヤ・インフェルノ

第一試合は奥田・Ben-K組(通称:ベンスケ組)対、REDのハルク・インフェルノ組によるタッグマッチです。
Ben-K選手はドラゲーでも屈指のパワーファイターですので、迫力ある技をみることができるはずです。
なお、インフェルノ選手のマスクは「あれ?ドンキで買ったの?」って思われるかもしれませんが、ファンも1年以上「なんだこれ?」って思ってるので、気にしないでください。もしかしたらこの大会で変化が起きるかもしれませんし、起きないかもしれません。

■第2試合:6人タッグマッチ
土井成樹 / 新井健一郎 / 斎藤了
vs
このまま市川 / しゃちほこBOY / ヨースケ♡サンタマリア

第二試合はどのユニットにも属していない6選手によるトリプルマッチです。
ドラゲーの中でもコミカルな戦い方をする選手が集まっていますので、気軽にご覧いただけるかと思います。
斎藤選手はつい先日、ドラゲーの大会本部長(現場で一番偉い人)に就任したばかりですので、何かしらサプライズがあるかもしれません。

■第3試合:6人タッグマッチ
ウルティモ・ドラゴン / 望月成晃 / 問題龍
vs
神田裕之 / 吉田隆司 / パンチ富永

第三試合はこれまたユニット無所属選手によるトリプルマッチです。
あのウルティモ・ドラゴンが登場です。入場曲「セパラドス」は大人の事情でテレビで流れないので、現地観戦者だけの特典です。
あと、望月選手の入場シーンでは「もっちー」と合いの手を入れるのが通例なのですが、いまは声援が禁止されているので、手を掲げるだけにしましょう。

■第4試合:ストロングマシーン・J復帰戦
[ストロングマシーン軍団]  ストロングマシーン・J / ストロングマシーン・F / ストロングマシーン・G
vs
[NATURAL VIBES]  堀口元気 / U-T / FUNKY“JACKY”KAMEI

ストロングマシーン・Jは肩の怪我により長期欠場していましたが、とうとう復帰です!
Jのお父さんは、皆さんご存じの新日本プロレスで大活躍したあのストロングマシーン選手です。
ストロングマシーン軍団はみんな同じマスクをかぶっているので見分けが付きにくいかもしれませんが、背が高いのがJ、相撲体型がF、がっしり体型がGです。
ストロングマシーン・Jのお父さん譲りの魔神風車固めは必見です。

■第5試合:タッグマッチ
[MASQUERADE] シュン・スカイウォーカー / 箕浦康太
vs
[R・E・D] KAI / ディアマンテ

シュンと箕浦という若手人気No.1(安藤調べ)の2人がタッグでREDのKAI、ディアマンテと対戦です。
平均身長が170cm台のドラゴンゲートにあって、この4人はいずれも180cm前後と大柄な部類ですが、スピーディーさは少しも損なわれていないので、迫力ある試合が見れることでしょう。
個人的にはシュンとディアマンテのマスクマン同士の対決が非常に楽しみです。
なお、現在ヤフオクにシュン選手自らがコスチューム一式を出品してますが、現在の最高入札者は僕で、現時点で9万円を超えてます。(2021年8月9日20時時点)奥さんにばれないか冷や冷やしながら入札しています。

■第6試合:4ユニットエキサイティングバトル
6人タッグ4WAYマッチ
[HIGH-END] YAMATO / ドラゴン・キッド / Kagetora
vs
[NATURAL VIBES] Kzy / 横須賀ススム / KING清水
vs
[MASQUERADE] ジェイソン・リー / ドラゴン・ダイヤ / ラ・エストレージャ
vs
[R・E・D] SBKENTo / 石田凱士 / H・Y・O

本日のメインイベントはドラゴンゲート全ユニット参加によるトリプルマッチです。
HIGH-ENDのYAMATOはドラゴンゲートの現チャンピオンです。つまり、今のドラゴンゲートを象徴する選手です。
ポイントは各ユニットの連携と対立ですね。とくにヒールユニットであるREDをいかに攻略するかが見所です。

最後に

プロレスの楽しみかたは人それぞれです。
勝負に熱中するもよし、ストーリーを読むもよし、筋肉美を堪能するもよし。
取り敢えず難しいことは考えず、気軽に楽しみましょう。