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【質的選択モデル③】プロビットモデルにおける被説明変数への定量的な影響度合い🌈:計量経済学✨No.28

計量経済学への挑戦🔥

経済学部に通う私も
いよいよ大学「学部」最終年になり
学問に全力を注ぐ時間も限られてきました👍

「知は力なり」という言葉を信じて
残りの大学生生活を満喫したいと思います

学部レベルのマクロ経済学は
個人的によく理解できたつもりです

しかしながら、本当の経済の動向を理解するには、学部レベルの知識ではお話になりません😥
また、正しい計量経済学の知識やデータ分析のリテラシーを会得しなければなりません💦
現実の経済データを、理論モデルと当てはめ
正しい計量手法によって実証分析できる力を醸成したら
きっと将来どこかで活躍できる人財になれる可能性を高めることに繋がると思います

実際の経済動向や政治と結びつけながら
応用できる能力がなければ
知識を持つ意義も小さくなってしまいます💦

何事もアウトプット前提のインプットが
大事であると、noteで毎日発信してきました

これは、どのような内容で
あっても当てはまります👍

先行研究の論文を一概に読んでも
記憶に残っていなかったり
大切な観点を忘れてしまっていたりしたら
学習の進捗は滞ってしまうと思います

だからこそ、この「note」をフル活用して
自分の知識を1%でも、定着させ
誰にでもわかりやすい解説をアウトプットできるように努めていきたいと思います

私がこれからアウトプットする
計量経済学において最重要なパートである
時系列分析のモデル理論解説を
どうぞ最後まで、ご愛読ください📖
本投稿作成における参考文献は以下の通りです

前回のお復習い✨

$$
\\Probit  Model
\\f(Y_i|X_i;\beta_0,\beta_1)  = \begin{cases}
\Phi(\beta_0+\beta_1X_i) &\text{for}  Y_i =1\\1-\Phi(\beta_0+\beta_1X_i)&\text{for } Y_i=0    \\0  &\text{}elsewhere
\end{cases}\\    \\       \\={\large [}\Phi(\beta_0+\beta_1X_i){\large ]}^{Y_i}{\large [}1-\Phi(\beta_0+\beta_1X_i){\large ]}^{1-Y_i}\\    \\     \\    
\\Joint   Probability   Function\\
f(Y_1,Y_2,・・・,Y_n|X_1,X_2,・・・,X_n;\beta_0,\beta_1)\\     \\=\displaystyle\prod_{i=1}^nf(Y_i|X_1,X_2,・・・,X_n;\beta_0,\beta_1)\\    \\=\displaystyle\prod_{i=1}^nf(Y_i|X_i;\beta_0,\beta_1)\\     \\=\displaystyle\prod_{i=1}^n{\large [}\Phi(\beta_0+\beta_1X_i){\large ]}^{Y_i}{\large [}1-\Phi(\beta_0+\beta_1X_i){\large ]}^{1-Y_i}\\    \\\backsim \phi(\hat{\beta_0}+\hat{\beta_1}X_i)={\large\frac{1}{\sqrt{2\pi}}}exp{\Large(}\frac{(\hat{\beta_0}+\hat{\beta_1}X_i)^2}{2}{\Large)}\\      \\F.O.C:Formula(1)\And(2)\\    \\{\large\frac{\partial InL}{\partial\beta_0}}=0 ,{\large \frac{\partial InL}{\partial\beta_1}}=0\\  
$$

そして、プロビットモデルは以下で示される
対数尤度関数を最大にする最尤推定値を求めることになるのでした📝

$$
ML  Problem\\     \\\max_{\beta_0,\beta_1}\displaystyle\sum_{i=1}^n{\large [}Y_i In \{\Phi(\beta_0+\beta_1X_i)\}+(1-Y_i) In\{1-\Phi(\beta_0+\beta_1X_i)\}{\large ]}\\    \\we  get   MLE(\hat{\beta_0},\hat{\beta_1})\\Maximum  Likelihood  Estimator\\  
$$

出力された推計結果の見方📊

まずは、モデルの係数(β0,β1)です
これは偏回帰係数推定値になります

また標準誤差も偏回帰係数の標準誤差です📝

ここで、「(偏)回帰係数が 0」という
帰無仮説の両側 z 検定における検定統計量の
実現値(z値)を確認します

2値プロビット・モデルは係数ゼロ仮説の検定統計量の従う確率分布が複雑で、通常は観測値数が十分大きいときに推定されるので、t 検定ではなく正規分布で近似して z 検定を行うことが一般的な検定方法になります

またたp 値は、両側p値をみるようにします✨

疑似決定係数(McFaddenʼs pseudo R^2)は、設計したモデルのあてはまりの良さを表す(OLSのR^2にあたる尺度)となります📝

疑似決定係数(McFaddenʼs pseudo R^2)

まずは、対数尤度(Log-likelihood)についての解説です
説明変数1つの2値プロビット・モデルの場合で説明すると、対数尤度関数に係数推定値と変数の値を代入した値になります👏

疑似決定係数は以下のように定義されます

$$
\\R^2=1-\frac{L}{L_0}
$$

Lが対数尤度、L0が定数項ののみで当てはめた場合の対数尤度を示します

そして疑似決定係数がより高いほどモデルの当てはまりが良いと解釈できるようになるのです

前回の投稿でプロビット・モデルを推定した結果を解釈する際にはいくつか注意点があることを前回確認しました📝

2値プロビット・モデルなどの2値応答モデルを構成する係数の推計結果は
「被説明変数への影響度合い(説明変数が1単位増加すると被説明変数が何単位変化する傾向があるか)」を表していません

すなわち係数の値そのものに意味はないということです

得られる結果から係数の符号の向きと
統計的有意性のみ確認できるのでした

しかし、実際のところ被説明変数への定量的な影響度合いを見る方法も存在します☺️

そのため以下では、プロビットモデルにおける限界効果についてもアウトプットしたいと思います

2値プロビット・モデルにおけるXiの限界効果🌟

2値プロビット・モデルにおける
説明変数(Xi)の限界効果 (marginal effect)
は、以下のように定義されます

$$
\\Marginal   Effect\\    \\    \\\frac{\partial P(y_i=1|X_i)}{\partial X_i}=\frac{\partial \Phi(\beta_0+\beta_1X_i)}{\partial X_i}=\phi(\beta_0+\beta_1X_i)\beta_1
$$

Φ(・)は標準正規分布の確率密度関数です

ここでのポイントは、β1そのものではなく確率密度関数とβ1の積が「Xiが1単位増加したときにYi=1となる確率がどの程度変化する傾向があるか」を表しているのです

当然、Φ(・)は確率密度関数なので 0 以上です

したがって限界効果の符号はβ1の符号と同じということがわかります

2023/09/18 14:39閲覧

説明変数Xiの値は各個体によって異なりますので、その限界効果の値も各個体によって異なるのです

それでは、以下にプロビットモデルの限界効果を解釈するうえで2種類の限界効果について解説します📝

説明変数Xiをその平均で置き換えた
平均における限界効果
(marginal effect at the mean)
は、以下のようになります

$$
\\Maginal  effect  of  the  Mean\\    \\\phi(\hat{\beta_0}+\hat{\beta_1}\bar{X})\hat{\beta_1}\\    \\MLE:(\hat{\beta_0},\hat{\beta_1})\\\bar{X}=\frac{1}{n}\sum_{i=1}^nX_i
$$

定数項以外に説明変数が複数個ある場合はそれらを全てそれぞれの標本平均で置き換えます

そして全体の傾向を総合的に見ることで解釈することになります

2つ目の種類は、各個人の限界効果を計算してからその平均値を取るという方法になります
これは、限界効果の平均値(average marginal effects; AME)と呼ばれています

$$
\\Average  marginal  effects;AME\\     \\{\large\frac{1}{n}}\displaystyle\sum_{i=1}^n\phi(\hat{\beta_0}+\hat{\beta_1}X)\hat{\beta_1}
$$

β^はそれぞれの係数の最尤推定値になります
ただしこれは、全体的な傾向を見ていることがポイントになります🌟

2値プロビット・モデルの推定結果表の掲載方法

レポートや論文に載せる2値プロビッ ト・モデルの推定結果表を作成する際には最低限
以下の情報を載せればよいと言われてます

  1. 係数推定値

  2. 限界効果推定値

  3. 「係数ゼロ仮説の検定のための z 値または p 値」 または

  4. 「係数の標準誤差」のどれか

  5. 疑似R^2(あるいは対数尤度Log Likelihood)

  6. 観測値数

なお、定数項の限界効果は存在しません💦
このような結果を載せ、ある有意水準α100%のもとで係数ゼロの帰無仮説H0を棄却できるかどうかの検定を行います

プロビットモデルを駆使できるようになれば、計量経済学で対応できる範囲がより一層広まるため、非常に有意義な知識と言えるでしょう

本日の解説はここまでとします💝
次回も引き続き「計量経済学の知識」
アウトプットできるように努めていきます👏🏻

なぜ、計量経済学を学ぶのか??

計量経済学が時系列解析法を「理論なき計測」として退けるところからスタートしたことでよく知られているのです

1930年に創立された計量経済学会の規約第1条では、計量経済学は「理論的数量的アプローチと経験数量的アプローチの統一」と定義されていました📝

また、R・フリッシュによる『エコノメトリカ』創刊の辞では、「統計学、経済学、数学の三者の統合」と定義されているのです👍

このような定義においては、当時のハーバード景気予測に代表される時系列解析法への批判が強く意識されていたとされています

すなわち、それが29年の大恐慌の予測に失敗したのは,経済理論を無視し、 時系列データの形式的な解析のみに終始したからであったということです

今後はそうした「理論なき計測」の立場を退け、「理論に基づく計測」を重視していかなければならない、という見解の重要性が増しています
このような歴史を経て、計量経済学はスタートをきったのでした


そして、何よりマクロ経済変数は
その多くが互いに影響を及ぼし合う相互依存の関係にあり、また過去の変化の影響が持続するという傾向を持ちます

これらの動向を分析したり、将来を予測したりできるようになるためには、計量経済学、ひいては「時系列分析」に対する理論や正しい実証手法への理解が必要不可欠となります

「計量経済学」シリーズの投稿では、こうしたマクロ時系列変数の実証分析に必要な計量理論と手法を習得することを目的とします

これから私がアウトプットする
時系列マクロ経済分析に関する内容について
どうぞ最後までご愛読ください💖

付録:私の卒論研究テーマについて🔖

私は「為替介入の実証分析」をテーマに
卒業論文を執筆しようと考えています📝

日本経済を考えたときに、為替レートによって
貿易取引や経常収支が変化したり
株や証券、債権といった金融資産の収益率が
変化したりと日本経済と為替レートとは
切っても切れない縁があるのです💝
(円💴だけに・・・)

経済ショックによって
為替レートが変化すると
その影響は私たちの生活に大きく影響します

だからこそ、為替レートの安定性を
担保するような為替介入はマクロ経済政策に
おいても非常に重要な意義を持っていると
推測しています

決して学部生が楽して執筆できる簡単なテーマを選択しているわけでは無いと信じています

ただ、この卒業論文をやり切ることが
私の学生生活の集大成となることは事実なので
最後までコツコツと取り組んで参ります🔥

本日の解説は、以上とします📝

今後も経済学理論集ならびに
社会課題に対する経済学的視点による説明など
有意義な内容を発信できるように努めてまいりますので、今後とも宜しくお願いします🥺

おすすめマガジンのご紹介🔔

こちらに24卒としての私の就職活動体験記をまとめたマガジンをご紹介させていただきます👍
様々な観点から就職活動について考察していますので、ご一読いただけますと幸いです

改めて、就職活動は
本当に「ご縁」だと感じました
🍀

だからこそ、ご縁を大切
そして、選んだ道を正解にできるよう
これからも努力していきたいなと思います🔥

卒業論文執筆への軌跡📚

エッセンシャル・経済学理論集🌟

【国際経済学🌏】基礎的理論&モデルの説明

こちらのマガジンにて
卒業論文執筆への軌跡
エッセンシャル経済学理論集、ならびに
国際経済学🌏の基礎理論をまとめています

今後、さらにコンテンツを拡充できるように努めて参りますので、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます📚


最後までご愛読いただき誠に有難うございました!

あくまで、私の見解や思ったことを
まとめさせていただいてますが
その点に関しまして、ご了承ください🙏

この投稿をみてくださった方が
ほんの小さな事でも学びがあった!
考え方の引き出しが増えた!
読書から学べることが多い!
などなど、プラスの収穫があったのであれば

大変嬉しく思いますし、投稿作成の冥利に尽きます!!
お気軽にコメント、いいね「スキ」💖
そして、お差し支えなければ
フォロー&シェアをお願いしたいです👍
今後とも何卒よろしくお願いいたします!

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