見出し画像

海外移住生活10年目。カナダのAlberta州ってどんなとこ。その2(都市や町について)

【Alberta州の各町や都市の紹介】

前回、記事にしました【カナダのAlberta州ってどんなとこ】の続編になります。今回は今までの僕が訪れたり、滞在したことのあるAB州の町や都市についてまとめてみました。

AB州には他にも有名どころはあります。
余りにもChestmareやHigh riverなど都市圏と近いところは、文字数が多すぎたこともあり、敢えて紹介していない場所もあります。
隠れスポットも多いので次回以降機会があれば紹介したいなと思っています。

以下のようにAB州を大きく4つに分けて書いてみようと思います。

  • カナディアンロッキー周辺(Japser, Banff, Canmoreなど)

  • 北部(Edmonton、Grande Prairie..)

  • 中部南部(Calgary、Lethbridgeなど)

  • 東部(MedicineHat、Drumhellerなど)


Banffの街よりCascade Mountain

【カナディアンロッキー周辺の町】

カナディアンロッキーにある町は、御存知の通り世界中から観光客が訪れる人気スポットが多数点在しており、その拠点となる場所は年々発展しています。

もちろんローカルの人々が暮らす生活圏でもありますが、観光業で成り立つ地域(人々)が多いのが本音であり、日本の京都のように日常と観光のバランスが年々難しくなっている印象です。

エメラルグリーンな湖や氷河などカナダ人でも魅力に感じるユニークなスポットが多くあります。
年々カナダも移民が増えるにつれて、更に国内観光客も増えてメジャーな観光地は、入場制限や国立・州立公園料が増額されたり、公園内もパーキングチケットなど環境保持のために随時システムが変化しています。

夏のハイシーズン中は、特に誰でも利用可能な観光スポットの争奪戦は必至で、簡単に訪れることができない場所が増えています。
パンデミック中が懐かしく感じますね。。。。

標高2000m越えでも、意外と歩きやすいハイキングコースにて

また、最近はSNSの影響で穴場のハイキングコースも人気スポットに変貌していたり、年々ハイキングする時間や場所の検討が必要になったなと感じます。

そういう意味でカナディアンロッキー周辺に住めれば、
Calgaryより1時間、Edmontonなら3時間以上と都市圏と比べて出発時間のアドバンテージがあります。早朝に出れば、都市圏から流れて来る車による駐車場渋滞が始まる前にハイキングなどを楽しめる利点があります。

ロッキー周辺に住む地元民達は日の出ともにハイキングへでかけ、観光客で賑わう昼過ぎには帰ってくるのがデイリールーティンとしている方が多いです。
カナダだと隣のBC州とYukon準州とAlberta州のみがカナディアンロッキーに位置し、観光ガイドブックなどにあるような山々を望みながらカナダ生活ができるのは、ここだけです。

近郊に住んでタイミングが合えば、閑散日に出くわし、のんびりハイキングできます。

幸いにも僕も一時的な住居が見つかり、数年間カナディアンロッキー周辺で過ごしました。

夏も朝夕はカナディアンロッキーから流れて来る冷涼な空気のおかげでエアコンいらず、夏の山火事がなければCalgaryの平野部より空気も澄んでおり、都会の喧騒とも離れており、かなり気持ちがいい場所だなと感じました。

ただ町の中心部以外を散歩するなら野生動物との接触時のお守りとして、野生動物と自分の両サイドのためにベアスプレーの携帯は必須でした。
むやみに動物を刺激し、レンジャーによる悲惨な結果を招きたくないですから。

ロッキー周辺の家の需要は、大変高くかつ圧倒的に供給不足であり、住宅相場は山間部の田舎レベルのコミュニティーでありますが、バンクーバーやトロントの都市圏並み価格帯です。

新興事業としてAirbnb用の土地を複数管理する投資家オーナーも多く、ホテルだけでなく、個人宅やAirbnb専用のクリーニング産業が大きくなってきています。

観光地化のおかげでローカル向けだけでなく、観光客向けのカジュアルな仕事の求人は多くなっています。最低時給より高い求人も結構ありますが、住居が見つかりにくいまたは予算高めなのでバランスの検討が必要です。

手頃な価格帯にしか住めない人材が住める住居が圧倒的に少なく、求人を募っても集まりにくい(集めた人材の住居が必要だけど不足)が、AB州の都市圏と比較しても時給が高めの要因でもあります。

とあるカナディアンロッキーと冬の朝の景色

【Banff(バンフ)】

ハワイのように英語が話せなくてもなんとかなるくらい日本人も多く訪れる観光地である(あった)Banffは、カナダの最初の国立公園内に立地し、カナディアンロッキーの象徴の町であります。。

バブル時代から日本人の観光客全盛期から次第に中心客層が遷移し、中華系からインド、中東、アフリカ系と色々な人々が訪れるようになり、さらに多様な国々に応じたサービスが増えてきている印象。
もちろん、カナダ人や欧州からの人気もあり、ほぼ年間忙しいリゾート地となっています。

メープルの樹はなくても綺麗な彩りのBanff

夏のピーク時は、車を停めるために街へ入るのも困難になるくらい忙しい町です。観光業に特化しており、産業構造的にレジャーやホテル、外食、小売産業が多いです。

一方で国立公園内ということで住宅数も限定され、もちろん立地的に人気もあり住宅相場は年々高騰し、賃貸をみつけるだけでも争奪戦。
Vancouverで探す並の予算があっても、住宅市場規模が小さいので、長期滞在物件は見つけるのが困難な印象。

そのため観光業に関する雇用者はスタッフアコモを用意できない場所であれば、スタッフ確保に困難している。カナダ国内が不景気になっても、コミニュティーとして小規模ながら雇用状況は良いです。

Banffは隣町のCanmore同様に別格で結構シーズンを通して求人が多いです。
特に夏と冬のハイシーズン中は、カジュアルな観光業に従事する人は不足しており、早期から求人がでている印象。

ハイシーズン中は、期待を裏切らない圧倒的なビューを提供してくれます。

自然への配慮は、カナダを代表する国立公園だけあって頑張っています。シーズン通して国が予算をかかけて整備や手入れが進んでいます。

そのため初心者でも手軽に誰でもロッキーを満喫できる場所が多くあり、Banffが人気な理由がわかります。

近くにはオリンピック選手などプロも御用達の素晴らしいウィンタースポーツのコースもあり、夏だけでなく年中アウトドアアクティビティーが充実しています。

Jasperへ向かう道中にある氷河。夏でもこんな感じ。

【Japer(ジャスパー)】

Japerは、カナダの大陸横断鉄道であるVIA鉄道】が停車するカナディアンロッキーの北部の町です。そのため鉄道を利用してVancouverやEdmontonからやってくる人も多いことでしょう。

Banffよりロッキー内の北部に位置し、EdmontonからもBanffからも車で3時間ほど離れています。国立公園の中では、自然の深部にある街のためか大型動物ムースやベアーなど多くの野生動物と遭遇しやすい自然たっぷりの町です。

とあるハイキングコースにて

Banff同様に観光業が盛んで、小売やホテルも充実しており、仕事もハイシーズン向けのシーズナルジョブが多いです。

どの都市からアクセスしたとしても道中の自然は格別です。
ハイウェイ沿いにもビューポイントも多くあり、ハイキングコースやキャンプサイトなどBanff国立公園同様に充実しており、アウトドア好きには堪らないスポットです。

冬季の間、BanffとJasperを結ぶハイウェイでは、雪崩など厳冬期特有の理由にて一部が道路閉鎖します。

僕の勝手な印象でありますが、BanffやCanmoreに比べて立地的に遠いのか少しだけカナディアンロッキーの中では喧噪感が少なく、穏やかな町だなと、訪れるたびに感じます。

Japerまでの道程は、Banff周辺と違い電波がない区間が多いので、スマホなど通信機器やラジオが使えないことが多いです。衛星通信などが必要な人もいることでしょう。

Canmoreから最寄りのKananaskis州立公園にて

【Canmore(キャンモア)】

Canmoreは、Banffから20分、Calgaryから1時間弱というカナディアンロッキーの玄関口にあります。
Banff国立公園の隣でなくKananaskisなど州立公園の中にあり、Banff同様にBow valleyという渓谷内に立地し、低山帯や高山帯の野生動物達の通り道となっています。

街のシンボル、Three sisters

年間通してELK(エルク)という大型の鹿の群れが高頻度で町におりてくるので、頻繁に見かけます。もちろん町の周辺では、熊やゴートやヤギシカ、ウサギ、プレーリードッグ、ムースやコヨーテなど高山帯と低山帯の野生動物と頻繁に遭遇できる。

Canmoreの街にてオスのELK。

カナダ大手のスーパーマーケットやホームセンターなどカナディアンロッキーの中では国立公園の圏外に立地しているおかげで充実している。

最低限の買い物やサービスが整うため、観光客の休憩地としてだけでなく、Banffからバスや車でやってくる人も多い

Canmore内にあるスーパーマーケットは、AB州やBC州でダントツで売上No.1であり、CEO自ら視察に来るほどです。Clagaryの同じ都市部のスーパーマーケットの支店を訪れるとわかりますが、圧倒的にCanmore店は賑わっていますし、品揃えもCanmore店が一番充実しています。
長期で働いてくれる人材確保が難しいためCalgaryの同じポジションと比べても時給やBenfits関係も充実しています。

山火事で高速道路が分断された時の一枚。
このような深刻な交通渋滞は、数年間のCanmore滞在中で一度だけでした。

また、CanmoreならCalgaryまで車で1時間弱なので、多くの住民が買い物やレジャーで都市部に出かけることが可能です。
Calgaryからカナダの大陸横断高速道路(国道1号線)として街を分断するように渓谷内(Bow Valley)を走っています。
冬場も優先的に除雪などされるため比較的交通網の整備が良く、Calgaryから車に乗ってCanmoreまで仕事へ来る人も結構います。

ホテル業のマネージャーや土地関係や資格関係のハイサラリーの人が、比較的手頃な価格の家をCalgary周辺で購入し、通勤していたりする実情があります。


Bow Valleyが実感できるビュー

【AB州の北部周辺の町や都市】

北部は、オーロラで有名なイエローナイフのあるNW準州と隣接地域であります。南部や中部と比べて極北寄りのため平均気温もAB州では低い方です。
また、ユーコン準州から陸路で最初にAB州と繋がる地域であります。

北部は、ユーコン準州からアラスカハイウェイに沿って陸路でやってきて、観光やユーコン準州では手に入らないモノをショッピングしたり、ユーコン準州から御用達な地域だったりします。

ユーコン準州で中古として転売できる車を輸出するバイヤーも結構います。BC州で登録された中古車でも問題ないのですが、AB州はBC州と比べて気候的に極北仕様の中古車の在庫がある、かつBC州と比べて税金が比較的安い、都市圏を形成し中古相場も大きいなどの理由があり、ユーコン準州からのバイヤーに人気があります。

また、AB州の主要産業である石油の精製工場も多くあり、北部がAB州内のガソリン価格が最も安いですね。
BC州北部からAB州北部へ州境をまたぐだけで、ガソリン価格が大きく変わります。

カナダで最も広いショッピングモールらしい。
パンデミック中は閑古鳥でした。

【Edmonton(エドモントン)】

EdmontonはAB州の州都です。先述のJasperからやってくるVIA鉄道もここで停車します。カルガリーより300kmほど北部に立地しCalgaryとの都市間を結ぶハイウェイやカナダの都市間を結ぶ空港もあります。

アップヒルが、都市の中心部を流れる河川から形成され、ダウンタウン周辺は特に3Dな街並みです。

数週間だけ都市部で滞在したことがありますが、当時はCalgary以上に大型道路など関係なく縦横無尽に都市部を走っており、初見ではナビ無しで方向感覚を失いそうになるくらい複雑な場所もありました。

写真では上手く表現できていませんが、Calgaryとは違う雰囲気です。

中心部の川沿いも高低差があり立体的な地形を散歩すると楽しい。ダウンタウンの夜景などが綺麗に立ち並びいい眺めでした。

カナダで一番大きいショッピングモールがあり、モール内にはアミューズメントパークや屋内大型プールが設置されているなどスケールが北米らしく大きいです。

パンデミック時から何度か訪れたことがありますが、大型モールは圧巻な風景でした。、日本なら田舎の象徴的ショッピングモールですが、カナダでは都市部にしか屋内型のショッピングモールがありません。

Calgary同様に都市チームがNHLに所属してあり、いつもCalgaryとライバル関係であり熱狂的なファンが多いです。

街同士(地域)でチームをサポートしており、日本のプロ野球でいうならば、阪神タイガースと読売ジャイアンツのような熱い感じ。
(僕が野球好きのためサッカーなどで比較できず)。

プレーリーらしい広大な小麦の農地の間を走る道路。

【Grande prairie(グランドプレーリー)】

Grande prairieは物流の中継地点。ハイウェイ1(Trans Canada Highway)を通らないユーコン準州やBC州のなどの便の一部が、ここで一度集まっています。

小麦生産や菜種油の生産中心地に属しており、それらの物流拠点にもなっている。
僕がユーコン準州に居たときにAmazonで何か購入すると、だいたいここで荷物がトランスファーされていました。

ユーコン準州からアラスカ・ハイウェイを下ってくると最初に到着する初めての大きな街であります。

ユーコン準州で見かけなかったカナダの主要な店舗があるので田舎モン全開になります。おそらく周辺に石油の精製プラントがあるためか、比較的ガソリン代もリーズナブルです。

この辺りから山間部とプレーリーの境界となりアルバータ州らしさを感じられます。

【Dawson creek(ドーソンズ・クリーク)】

Dawson creek はアラスカハイウェイの始まりと終わりの地点
ここからアラスカハイウェイが、ユーコン準州を経由してUSAアラスカまで続きます。

ここまではAB州から片道二車線だけどユーコン準州側へ数百km走れば、片道一車線か対向と共有するような山間部らしい険しい道がでてきます。

初めてユーコン準州からアルバータ州まで車で移動したときは、AB州に入って車線が増えて感動しました。
(追い抜きで近づいてくる前後の車を気にせず走れるので嬉しかった。)
カナダあるあるで、ハイウェイと名乗るような道でも一車線道路がある。
NB州までの大陸横断中のTrans Canada Highway(カナダ大陸横断高速道路)で何度か体験。

アラスカハイウェイの看板以外に何があると言うわけでないですが、AB州、BC州やユーコン準州との境界であり、交通の要所となっています。

Alaska HWYの写真を使った記事はこちら↑↑

Calgaryも都市圏の境界には広大なファームが広がります。

【AB州の中部と南部周辺の町や都市】

AB州の中部と南部は、Edmontonと同じく都市圏を形成するCalgaryを中心に南部のLethbridgeまで至るところに都市や街があります。
プレーリー地帯の平野の中にあるため標高も1000m程とロッキーの山間部より低いです。

また場所によっては、西側にあるカナディアンロッキーの一望を眺めることができます。Calgary周辺だとロッキービューと呼ばれている地域がそれに当たります。

車で日帰りできる距離にAB州立公園が、西側のカナディアンロッキー沿いやプレーリー全体に点在してます。Edmonton周辺同様に都市圏ながらアウトドアアクティビティ、レジャーができる場所が多いです。

年々人口増加が顕著で場所取りは大変になってきていますが。。。。
USAとの国境はモンタナ州ということもあり、Vancouverとワシントン州Seattleのように国境沿いが賑わうような感じでありません。

USAによる文化の影響は、以前住んだNB州(隣にMA州)やBC州(隣にWA州)ほど無い気がします。

LethbridgeがAB州内のメトロポリタンとして認められていますが、それ以南はごく普通のプレーリー地帯やカナディアンロッキーとなります。
そのため自然は豊かで、野生動物も多く見かけることができます。

AB州の中部と南部は、Calgaryなら国際線や主要都市を結ぶ空港もありますし、交通なども比較的に利便性が高いです。カナダの中ではコンパクトサイズな都市圏でありますが、近年特にBC州やON州など生活費が高騰すぎる地域から引っ越してくる人口も多いです。

住宅価格は年間10-20%上昇という急成長率をパンデミック後からみられます。将来的にはVancouverやToronto並になることも遠くないようです。

Calgaryのダウンタウンに屋外スケートリンク。

【Calgary(カルガリー)】

Calgary は、カナダでも有数の都市ですが、TorontoやVancouverほど人口や規模も大きくありません。知る人ぞ知る冬季オリンピックがあった都市です。

日本で例えるなら東京や横浜、大阪京都など数百万都市圏に次ぐ神戸市的なこぢんまりとした規模感です。

人口も年々増加中の120万人都市です。Edmontonのように周囲に小さな街を連なっており、メトロポリタンを形成しています。カナダでNo.5くらいの都市として言われています。
個人的に嬉しいポイントとして、
UNIQLOが、AB州内でEdmontonのみで長年展開されていたのですが、2023年ついにCalgaryにも初出店し、現在は中規模店ながら2支店と拡大しつつあります。

このUNIQLOの店舗展開からも今までの商圏として弱かったと思われていたCalgaryでしたが、多くの移民や移住者がCalgaryにやってきている現状もあり、都市圏でビジネスチャンスが増えていることがわかります。

ショッピングモールやエスニック系(日本を含む東アジアやインド、中東系)の店舗も年々増え、都市内も色々とアップデートされている印象です。

人口流入が激しく、最近特に人口が増えたなと感じます。かなり多様性のある都市です。

Calgary内で聳え立つ丘にて。
直線的に並んだカナディアンロッキーも眺められます。

最近ついに数十年間のCalgaryの都市計画の1つであった都市の外周を結ぶ環状線が完成しました。これで渋滞が起こりやすい中心部を走らなくてもEdmontonのように東西南北に迂回ルートでアクセスができるようになりました。

数年間の長い期間工事していたので、その間に環状線に内側だけでなく外周にも大きな住宅街が形成されつつあります。
気づけば環状線は、都市部の境界線としての役目はなくなりつつあり、ベッドタウンとして発展した近郊の街との境界線にも近づいているので、渋滞対策など新たな道路計画も必要になっていくことでしょう。

Edmontonと同様にNHLに所属するアイスホッケーチームがあり、Calgaryの人気スポーツであります。

2年前のシーズン、NHLのプレーオフに進出した時は、連日街全体が大賑わいで、阪神タイガースファンのようにユニフォームで街を歩く人や車にデコレーションする方を多く見かけました。

改修工事前のStampedeパークにて

また、ロデオ祭り【Stampede】が有名であり、毎年夏になる街全体が賑わいます。カナダのウエスタンカントリーな雰囲気も味わえます。
パンデミック前は多くのウェスタン関係のショップが至るところに有りました。

カナダの都市圏あるあるだと思いますがCalgaryも漏れなく自然が豊かな場所が多いです。

鹿やビーバーなどダウンタウン周辺でも見かけることがありますし、河川には多くのトラウトがいます。カナディアンロッキーの街を経由し都市部へ流れている割には、水質も良いということでしょう。

食事に忙しいビーバー。ダウンタウン近郊を走る小川にて

ーAB州全体で言えることですがー

カナダの消費税的なGSTもAB州は5%だけであったり、政府の手厚いサポートが有る準州を除いて、低収入者向けのBenfitsなどもカナダ国内の州では多い方かなと感じます。

そして数年前までは、住宅相場が他州の都市圏と比べて圧倒的にリーズナブルだったので、家族連れ移民や他州からの移住者も多く、マイホームを求める人で年々Calgaryの都市境界線は東西南北へ広がっています。

先述の通り既に住宅相場も年10-20%以上というハイペースで年々上昇しており、僕が初めてカナダに来た時と比べて、住宅事情もそこまで得感はなく、Calgaryでの生活コストは上昇している印象です。

ただインフレからのカナダ全体の経済低迷があるのか、食品関係のインフレはピークアウトしたような気がします。他の都市部同様に売上が取れない中で競合が多く、価格競争が始まっています。

消費者にとって嬉しい限りですが。。。

Calgaryの周辺は大規模農場や牧場が囲んでいます。

また、他の大都市圏と比べても遜色ないくらい成長している割にAB州全体の最低時給は据え置きのままです。

数年間最低時給の改定で上昇しないのもCalgaryやEdmontonへの移民や移住者の流入が州の経済規模以上に多く、最低時給に近いカジュアルな仕事ですら都市部で争奪戦になっていることも影響しているかも知れません。

パンデミック後の人口流入による爆増で更にゴミ問題や下水処理問題など多くのことを抱えています。
石油産業などで州全体が潤っている間に方向性が決まることを望みます。

カナダは基本的にゴミの焼却処分でなくダイレクトに埋め立てる方式なので、ゴミが都市圏の周囲でどんどん埋まっています。
都市部ではリサイクルやコンポストに分ける習慣もありますが、アパートメントなどは一括してゴミを集めていたり、分別がない所もあるので日本と違う面もあり興味深いです。

Lethbridgeのシグネチャー的な橋

【Lethbridge(レスブリッジ)】

AB州ではおそらくLethbridgeが最もアメリカに近い南部の都市です。町や集落だとカナダとアメリカの国境沿いにも点在しますが、最低限の都市機能をもつ場所ならAB州の最南端はLethbridgeだと思います。

Calgaryからも十分に車で日帰りで訪れる場所にあり、観光にもオススメです。カルガリー大学のキャンパスなどもあり、石油や小麦などを運ぶ鉄道が走っていたりします。

プレーリーらしい凹凸のある町並みです。プレーリーの隙間にできた街で崖同士を結ぶ大きな鉄道用の橋が有名です。昔ながらのウェスタンなカナダの町並みもみられます。

都市全体として拡大傾向にあり、アルバータ州の税法上ではCalgaryやEdmontonについでメトロポリタン扱いになっています。

AB州の地形は、いつもダイナミック

【AB州の東部周辺の町や都市】

東側にあるサスカチュワン州(SK州)までプレーリーが続き、Grande Prairieのように小麦や菜種栽培が道路沿いで良く見かけます。また油井もよくありますね。TCH(カナダ大陸横断高速道路)沿いは、比較的アップダウンが少なめで、気持ち良いくらい荒野と農場沿いをずっと真っすぐ走っている感じがします。

プレーリーなので基本的に平野部ですが、その中で道のアップダウンがありBadlandsとよばれる独特な地形がみられます。川沿い以外は基本的に乾燥した大地であり、後述のように太古に侵食したであろう大地が続き、地層ごとに化石が発見されやすい環境にあります。

典型的なバッドランドの風景

Calgaryから東部へ走っていると水の流れなど長年の風化と侵食などで大地の割れ目のような場所が多く見られます。Drumhellerという町は典型的な大地の侵食した割れ目の間にある街で、ブレーキパッド泣かせな急坂を下って行くことで訪れることができます。

トレーラーやマニュアル者はフルでエンジンブレーキやエアブレーキを使っていますね。僕の愛車のような古いシンプルなAT車はローギヤを使っても微妙な減速加減にあるので少しつらいです。。。

ドラムヘラーの玄関口にて

【Drumheller(ドラムヘラー)】

AB州で化石といえば、この街Drumheller。Calgaryからも車で2時間弱という立地にあります。
油井も多く見かけ石油も取れますが、1番の見どころは化石だと思います。
急坂を降りてダウンタウンまで訪れれば、恐竜をテーマにしたアニメチックなモニュメントや大きくそびえ立つティラノサウルスの像などもあります。

やたらとバカでかい恐竜の像。

カナダのウェスタン風な町並み独特なカラーの愛嬌のある恐竜達が、なんとも言えない70-80’sチックなカナダレトロ感を醸し出しています。

乾燥地帯らしい地域で恐竜博物館近くなどバッドランドを眺める場所も多い。
カナディアンロッキーと比べて選べる交通手段が限られているためか、大混雑なロッキーと比べて観光客の数が控えめです。

AB州東部のプレーリーを体感しながらドライブするなら休憩を兼ねてDrumehellerがおすすめ。

↑↑Drumhellerの写真を多く使っている記事です。

広大なビューと冬のグラデーションも悪くないです。

【Brooks(ブルックス)】

Brooksは、カナダ大陸横断高速道に沿ってCalgaryから東へ2時間ほど走ったところにある街。

最低限のショッピングや休憩や食事施設が整っており、意外にもカナダ移民局の英語学習センターなどもある。ハイウェイ沿いにあるので給油地として止まる人も多いかもしれない。

Calgaryから近いかつ住宅相場も安めなので移民も増えている印象。
カナディアンロッキー側は、Calgaryなど都市部から離れていても高価格帯なので、少しリーズナブルな東部は移住者の新しいトレンドとなっている。
Calgaryなど世界中でマジョリティーな移民である中華系やインド系でなく、街では結構アフリカ系や中東系の移民の人をみかける印象。

CalgaryでStampedemなどイベントによるホテル相場が急騰する際は、Brooksまで離れれば価格の影響が少ないのでオススメ。

ここから州道などを利用してDrumhellerなどの化石やカッパドギアのようなAB州のプレーリー(バッドランド)を訪れるには最適な場所である。

ハイウェイ沿いには農業関係の工場や倉庫、大規模な菜の花畑などみられる。

【Medicine Hat(メディシンハット)】

サスカチュワン州とAB州の境にある街。
Calgaryから3時間ほど東側にありカナダ大陸横断高速道沿いに位置する。
CF系のショッピングモールや病院もあったり結構大きめのコミュニティーである。

最近は、この街が最もリーズナブルでカナダらしい一軒家を買えるということで、不動産会社関係の業者がプッシュする広告でよく見かける。

ご多分に漏れず、住宅相場も急騰しているので数年前と比べるとお得感はなくなってきている。CalgaryからだとMedicine Hatは、EdmontonからJasperと同じくらいの距離間に立地している。Medicine Hatまで300kmあるけど、カナダ人感覚だと全然近場と思える距離らしく、引っ越しなど自分の将来設計を考える際に悩む距離感。

AB州へ安いガソリンを求めてや5%のGSTによるショッピングなど州境のSK州の集落から来る人も多いかなと思います。隣の州を跨ぐだけでガソリン価格がGSTを含めれば10¢/L前後簡単に変動します。

Medicine Hatは年中利用できるショッピングモールやファストフードなど選択肢も多くあり、車移動でオススメの休憩地かなと思います。

アルバータ州の夜空は、都市部から少し離れれば暗黒世界。だいたいこんな感じ

【まとめ】

ご覧の通り長文となってしまいました。

AB州は色々魅力的なな街が東西南北に広がっていますし、初めての訪れて、全てを見て回ることは難しいかと思います。

事前にマップと見比べて、ポイントを抑えつつ目的までの道中での新しい発見があれば良いなと思います。

平野部で見かけることは少ないですが、
AB州の山間部との境界線は、クマスポットが多いですね。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?