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ニューヨーク2020 エア旅行記

2月19日から24日まで、休暇を取ってニューヨークに行く予定だった。それが直前になってキャンセルに。ざっくりウイルス方面の理由です。

かつては、隔年で年末にNYを訪れていた。ホリデーシーズンのため、普段公演のない金曜昼や、午前中、深夜の公演もあり、短期間で多くの舞台を観ることができる。限界までスケジュールを埋め、その合間にブログを書くという修行のような行程を、自分は「ひとり合宿」と呼んでいた。その記録は旧ブログで。

2019年末、久しぶりにNY行きを計画したが、この時期はホテルも高いし、特典航空券もなかなか取れない。そんなわけで、厳寒の2月にスライド。首尾よくホテル・航空券を予約でき、劇場チケットも着々と押さえていった。

しかし泣く子と病気には勝てない。数々の劇場チケットが無駄になってしまったのは残念むねんだが、この3カ月ほど、久しぶりに旅程を固める楽しさを味わっていた。どんな行程だったかをここに紹介し、無駄になったチケットの供養としたい。

【渡航便】
NH110便
(羽田→JFK)
2020/2/19
10:20

茨城に引っ越してからといもの、もっぱらスカイマーク便を利用しているためANAのマイルがなかなか貯まらないのだが、陸マイラーとはいえスーパーフライヤーズカードホルダーの威力でそれなりには積みあがる。そのマイルを使って今回は豪華にビジネスクラスを確保していた。

ご存知の通り、ANAのビジネスクラスは2019年に新型シートを導入し、これがすこぶる評判がいい。

この数年ANAの特典航空券はますます取りにくくなっている印象だが、いつか乗ってみたいものだ。

【宿泊】
NEW YORK MARRIOTT MARQUIS(マリオット・マーキース)
2020/2/19 11:00

朝9時にジョン・F・ケネディ空港に到着、そのままミッドタウンに移動してホテルにチェックインする予定だった。

やはり集中観劇に最も適しているのはこのマリオット・マーキース。寒い時期、多くの劇場に徒歩数分で行けるのは大きい。なかなかいいレートが出ないホテルでもあるが、シーズンオフということもありホリデーシーズンの半額ほどで予約できた。

過去の宿泊記録はこのあたり。

【1本目】
HAMILTON(ハミルトン)

2020/02/19 14:00
RICHARD RODGERS THEATRE

チェックインもそこそに、1本目はいきなりハミルトンである。

2015年にオープンするや一大フィーバーを巻き起こした人気作。2016年のトニー賞では実に16部門にノミネート、歴代最多とはならなかったものの11部門で受賞した。

自分はオープン以降2回ニューヨークを訪れているが、全くチケットに手が届かなかった。今回満を持して、の観劇となるはずだった。

これだけ話題になっているにもかかわらず、建国の父の一人、アレクサンダー・ハミルトンの生涯をヒップホップを中心とした現代的な音楽で描いた作品、というぐらいの情報しか事前に持っていなかったので、まずリン=マニュエル・ミランダがこの作品を制作するきっかけとなった、ロン・チャーナウが著した伝記をざざっとナナメ読みして(長い。そして高い!)観劇に備えていた。

3カ月ほど前にチケットを買ったが、公演日にはやはりソールドアウト。いまだその人気は衰えていない。次に観るときも早めに手配を心がけたい。

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【2本目】
BEETLEJUICE the Musical(ビートルジュース)
2020/02/19 20:00
Winter Garden Theatre

2本目はビートルジュースだ。2019年の3月にプレビュー開始、4月にオープンした作品。ご存知1988年に公開されたマイケル・キートン主演、ティム・バートン監督のヒット映画の舞台化だ。

この映画、たしか自分は映画館ではなくレンタルビデオで観た記憶があるが、当時の自分にはまだティム・バートンの世界観は早すぎたのか、吹き替えを西川のりおが担当し、所ジョージが「ギャグ監修」をし、登場する妖怪たちにヘンな名前をつけたり、といった国内プロモーションが上滑りしていたことばかりが記憶に残っている。

ウィンターガーデン劇場はブロードウェイの劇場街でも座席数1400オーバーと大きいほうで、数々のヒット作の舞台となった場所。ここに入るのは4回目の予定だった。最初は1996年の『キャッツ』、そして2008年に『マンマ・ミーア!』、次に2016年の『スクール・オブ・ロック』。ストリートではなくアベニューに面しているため、ドーンと大きい看板を出せるのが特徴だ。

主演はアレックス・ブライトマン。ついこないだまでこの劇場で上演されていた「スクール・オブ・ロック」で主演し、一気にブロードウェイのスターになった人気者だ。

この舞台、うなぎのぼりに人気が高まってきているが、すでに今年6月6日でのクローズが発表されている。秋にヒュー・ジャックマン主演の『ミュージックマン』がこの劇場でオープンするからだ。これにはファンも異議を唱えており「マーキースシアターが空いてるじゃないか!」といった声も上がっている。ブロードウェイ公演の成否は劇場をどう抑えるかが大きなカギを握っており、複数の劇場を運営する管理会社の大手(シューベルト社やネダーランダー社)の存在は大きい。

もっともかなりセットを作り込んでいるらしいので、劇場の引っ越しとなると相当なコストがかかることから、制作側はツアー版を早めに制作して資金回収に乗り出すのではないか、との観測が。

いずれにしてもこういうブロードウェイにふさわしい楽しい作品が早々にクローズしてしまうのは寂しい限り。だからこそ今回観ておきたかったのだが・・・ツアーに出るなら、ワールド・ツアーもお待ちしてますよ!

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【3本目】
Unmasked(アンマスクド)

2020/02/20 13:30
PAPER MILL PLAYHOUSE

マスクが世界中で不足している事態の中、『Unmasked』の公演が始まった。これはアンドリュー・ロイド・ウェバーの楽曲でつづるショーで、「ソング&ダンス」のウェバー特集、とでも言うべきものだ。

アンドリュー・ロイド・ウェバーは2018年に同名の回顧録を上梓している。また、そのタイトルでコンピレーション・アルバムも発売された。この一連の流れの延長上で制作されたものだろうと思う。

その栄えある初演の劇場として選ばれたのは、ニュージャージーにあるPAPER MILL PLAYHOUSE。マンハッタンから電車で30分ほどの距離にあるため、ブロードウェイをうかがうトライアウトに使用されたりもする。今年日本でも上演されるディズニーの「NEWSIES(ニュージーズ)」もこの劇場でしばらく上演され、その後ブロードウェイに進出した。

そして自分にとっては忘れられない、思い出の地でもある。

2010年の年末、自分はこの劇場を目指していた。「レ・ミゼラブル」のツアー公演を観るためである。この公演には、現在のスタンダードである「新演出」が導入されていた。それをいち早く目撃しようと考えたのである。

夕方にマンハッタンを出るとき、小雪がちらついていたが、気にせずニュージャージー・トランジットに乗車。しかし劇場の最寄り駅であるミルバーン駅に到着したところ、足が埋まるほどの大雪になっていた。

その大雪の中、なんとか劇場にたどりついたところ「公演は中止」とのアナウンス。しかし、この公演のために日本からやってきたという東洋人を見かねて、劇場スタッフの人たちが2日後のチケットを特別に用意してくれたのだ。このあたりのいきさつはこちらに。

このときのうれしさは本当に言葉にならないほどで、この劇場の皆さんには感謝してもしきれないほど。だからまたこの劇場を訪れる機会があったなら、と思っていた。

そこに、ちょうどこの『Unmasked』プレミアの情報を聞いたので、いてもたってもいられずチケットを確保したというわけである。

今回、再訪できなかったのは残念だったが、前述のようにトライアウトやツアーの劇場として活用されるこの劇場にはいつもいい演目がかかっている。次の機会もきっとあるだろう。

CM動画はこちら

【4本目】
Sleep No More(スリープ ノー モア)

2012/02/20 19:00
McMITTRICK HOTEL

ニュージャージーからNew Jersey Transit に乗ってペンシルバニア・ステーションに戻り、そこから新たな観光スポットとして注目を集めているハドソン・ヤードを見学。そこから徒歩で『Sleep No More』に向かう、というのがこの日のスケジュールだった。

2011年のオープン以来、オフ・ブロードウェイの話題を独占している感のあるスリープ・ノー・モア。自分は2014年の年末にニューヨークを訪れた際、チケットを確保していたが、予定が急に変わって行けずじまいだったのでいつかリベンジを、と考えていた。

ご存知の方も多いと思うが、このパフォーマンスは相当変わっている。廃ホテルをまるごと1棟、劇場に見立て、その中のあちこちで同時多発的に俳優による演技が進行する。観客はそれぞれマスクをかぶり、「見えざる者」としてさまざまな場面を自由に観て回る。同じ演技を3回繰り返して、公演は終了する。

『マクベス』と『レベッカ』をベースにしたストーリーということだが、基本的にセリフはなく、顔や体の動きだけで表現していく。ただ、まれに俳優のひとりに個室に連れ込まれて話しかけられたりすることもあるという。

とにもかくにも、体験してみないことは何とも言えない。『メタルマクベス』初演版(内野聖陽、松たか子主演)の映像と、「レベッカ」原作映画を観て予習もばっちりだった。

スリープ・ノー・モアはすでに上海でも上演されているし、日本にもいずれ上陸するかも。またこのニューヨークの会場では『THE WOMAN IN  BLACK』など新たな演目の上演も始まっている。早くいかなくては!

公式サイトはこちら

The United Nations Headquarters(国連本部)
2020/02/21 9:45

国連本部のガイドツアーは2006年に来たら休みで、2年後に参加した。

国連職員が交代で解説してくれるこのツアーはなかなか興味深く、自分のときは中国から来ている職員で、フランクにいろいろ話してくれた。だが一度日本語でじっくり解説を聞きたいものだな、と思っていたらちょうどこの日に日本語ツアーがあることがわかったため、久しぶりにと予約した。売店でSDGsバッジも欲しかったし。ま、これはなくなるものでなし、また来ましょう。

【5本目】
THE DOWNTOWN EXPERIENCE(ダウンタウン・エクスペリエンス)
2020/02/21 13:00

2010年に登場した、新感覚のエンターテインメント型観光バス『THE RIDE』。さっそくその年の年末に乗りに行ったが、雪のため運行中止になってしまった。

その後なんとなく乗る機会を逸していたが、最近このザ・ライドに新しいプログラムが加わったという。それが今回チケットを確保したダウンタウン・エクスペリエンスで、マンハッタンの各地をバスで回りながら、ヘッドマウンテッド・ディスプレイを使ってニューヨークの歴史を体験するというものだという。VR+観光バスという組み合わせは面白そうだし、ニューヨークの歴史にも興味がある。過去に参加したことのあるハーレム・ツアーはまさにハミルトン生家など、歴史に触れられるのが魅力だった。

またもや乗る機会を失ってしまったTHE RIDEだが、次こそは。公式サイトはこちら。月1回程度、日本語ツアーも企画されているようだ。(集まらないと中止)

【6本目】
BLUE MAN GROUP(ブルーマン)
2020/02/21 17:00
Astor Place Theatre

ブロードウェイ、オフブロードウェイとも、平日マチネがあるのはたいてい水曜日。『オペラ座の怪人』のように木曜にマチネがある公演もまれにあるが、金曜はほとんどない。そこで久しぶりにブルーマン本拠地へ行くことにした。たぶんこの劇場に足を踏み入れるのは5回目かな?ブログには2度書いている。

東京公演にも何度か行ったが、やはりブルーマンはこの小さな劇場で観るのが楽しい。また行こう。

【7本目】
Frozen(アナと雪の女王)
2020/02/21 20:00
ST. JAMES THEATRE

2020年9月10日に劇団四季による日本公演もスタートする、『アナと雪の女王』。すでに2015年の『アラジン』日本上演発表の記者会見でも記者から質問が出たほど、舞台化が待ち望まれていた一作。映画があれほどヒットすれば当然、という見方もあるだろうが、そもそも作詞作曲が『アベニューQ』『ブック・オブ・モルモン』で飛ぶ鳥を落とす勢いのロバート・ロペス(とクリステン・アンダーソン=ロペス)である。舞台化は規定路線だったろう。

自分も1日も早く観たくて、2017年夏のデンバーでのトライアウトに足を運ぶ計画を真剣に立てていた。諸事情あってそれは諦め、2018年のゴールデンウイークに行く予定を立てていた。しかしその少し前に転倒して足を骨折。大事をとって渡米は見送った。今回が三度目の正直である。

エルサとアナのオリジナルキャストはCaissie LevyとPatti Murin。この2人がトライアウト以来ずっと連投しており、これはオリジナルキャストで観られるか!?と思っていたところ、なんと自分の観る前の週にラストステージになることが発表された。だが、登場したばかりの新キャストをいち早く観られるというのもこれはこれでラッキーではないか、と楽しみにしていた。

新キャスト、まずエルサは Ciara Renée 。『ノートルダムの鐘』のエスメラルダ役で知られる女優で、発表されるやネット上は大反響。そのパワフルな歌声は、『アナと雪の女王2』でさらに強調されている、強く、気高い、孤高のヒロインとしてのエルサにぴったりだ、と歓迎する声が多かった。

そしてアナ役にMcKenzie Kurtz。彼女の情報は多くはなく、この数年かなりの舞台に出ていること、『リトルマーメイド』でアリエルのアンダースタディを務めていたことなど。ということは、逆にその実力を買われての大抜擢ということだ。

というわけで新キャストに大いに期待してはいたが、いっぽうで作品に対しては一抹の不安を感じていた。オープンから1年半以上経過しているわりに、あまり高い評価が聞こえてこない。四季による上演の発表も、予想よりだいぶ遅かったし、記者会見も竹芝エリア再開発の記者会見の中で、というものだったからだ。

その真価を、日本公演が始まる前に確かめる。それが今回のNY行の大きな目的だったのだが・・・

恐らくブロードウェイで観るのは、日本公演を観た後になりそうだ。

Intrepid Sea-Air-Space Museum(イントレピッド海上航空宇宙博物館)
2020/02/22 10:00

この日の午前中は、2008年に行った空母イントレピッドに再訪予定だった。前回、時間がなくて1時間弱しかいられなかったのが心残りで、また観たいと思っていたのだ。なのでチケットを事前にネット予約しておいた。

また、この日の午後がウエストサイド寄りの劇場だったこともある。

たぶんまた行くと思います。

【8本目】
LITTLE SHOP OF HORRORS(リトル・ショップ・オブ・ホラーズ)

2020/02/22 14:00
Westside Theatre

今回の行程中、何を観るか一番最後に決めたのがこの枠である。候補に残っていたのは
〇ハデスタウン
〇ディア・エヴァン・ハンセン
〇ムーラン・ルージュ
だった。しかし、結局選んだのはこのリトル・ショップ・オブ・ホラーズ。

いまニューヨークに行って、ハデスタウンもディアエヴァンハンセンも観ないなんて・・・という声が聞こえそうではある。しかし、観たいものが複数あって選ばなくてはいけない場合は「観なくてはいけないもの」より「観たいもの」を優先することにしている。

ま、その結果『春のめざめ』も『ジャージーボーイズ』も『ビリー・エリオット』も後になって慌てて観たのであるが。

で、なぜ今回これを選んだのか。この公演は劇場も小さく、いわゆるオフ・ブロードウェイのカテゴリに入る。だが昨年10月のオープン以来、かなりの話題になっているのである。

『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』といえば、おおもとは1960年に公開されたB級ホラー映画。これを後にディズニーと組んで『リトルマーメイド』『美女と野獣』『アラジン』を世に送り出すこととなるアラン・メンケンとハワード・アシュマンのコンビが1982年にミュージカル化し注目を集める。そして、その舞台が1986年にスター・ウォーズのヨーダ役で知られる名匠フランク・オズの手で映画化される。世界中の人が、この映画で初めてこの作品に触れることになった。

これもやはりレンタルビデオで観たが、どうも映画『ビートルジュース』同様ぴんとこなかった記憶がある。自分とアメリカン・ホラーコメディは相性が悪いらしい。

今回のオフ・ブロードウェイ公演だが、まず演出がマイケル・メイヤー。『春のめざめ』や『ヘドウィグ&アングリーインチ』で知られる人気の演出家だ。『春のめざめ』はまさに演出の勝利という作品であり、これはちょっと観てみたくなる。

そして開幕キャストにジョナサン・グロフとクリスチャン・ボールを迎えた。ジョナサン・グロフは『春のめざめ』でトニー賞にノミネート、その後映画『アナと雪の女王』でクリフト役に抜擢されたことで一気に知名度が上昇した。いっぽうクリスチャン・ボールといえばトニー賞常連のブロードウェイの人気者。ブロードウェイの内幕を描いたドラマ『SMASH』のトム役でもおなじみだ。

オフで収まるスケールではないスタッフ・キャストを従えてのオフ公演。これは楽しみにならないほうがおかしい。もともと1月までの期間限定というアナウンスだったが、延長されたおかげで観ることができた。ジョナサン・グロフは降板したが、後を継いだのがやはり『春のめざめ』出演者であり、昨年のトニー賞にもノミネートされている実力派、ギデオン・グリックだ。

この公演、さらに延長が発表されており、ジョナサン・グロフからギデオン・グリックに受け継がれたシーモア役は『ニュージーズ』でトニー賞にノミネートされた、これまた人気者のジェレミー・ジョーダン。まだまだフィーバーは続きそうだ。公式サイトはこちら。

【9本目】
MEAN GIRLS(ミーンガールズ)
2020/02/22 20:00
August Wilson Theatre

近年、ブロードウェイではティーンエイジャーをテーマにしたミュージカルが定番になりつつある。『ディア・エヴァン・ハンセン』しかり『プロム』しかり。なので今回1本はティーンエイジャーものを観ておこう、と選んだのがこのミーンガールズ。2004年の映画を舞台化したものなので、予習もラク、ということもあるが、どうせ観るならキレイな女性がたくさん出る作品のほうが・・・というゲスな理由がメインであるのは言うまでもない。

だってこういう動画見たら、そりゃ行くでしょう。

この作品もキャストの入れ替え時期であり、トニー賞にノミネートされたレジーナ役のテイラー・ラウダーマンはすでに降板しているものの、ケイディ役のエリカ・ヘニングセンがまさにこの公演がラストになるとアナウンスされていた。またカレン役のケイト・ロックウェルの降板も発表されている。どうしようもない馬鹿のカレンは愛すべきキャラクターで、ケイト・ロックウェルの演じるカレンをぜひ観たい、とこの動画を見て強く感じていた。

うーん、観たかったなあ。ところで動画でも分かるように、最近のティーンをテーマにした演目では、特に10代や20代前半の役者をそろえているわけではない。そう考えると10代の役者を次々世に送り出した『春のめざめ』はやはり特別な舞台だったのか。自分が観たときのベンドラはアレクサンドラ・ソッチャだったが、彼女は当時18歳だった。

キャストは変わるが、もうしばらく続きそうなこの公演。なんとかクローズ前にNYに行きたいものだ。

ピンクが目に痛い公式サイトはこちら

スケジュール未定
2020/02/23 午前中

唯一、この日曜午前だけは何も予定を入れていなかった。現地に行ってから決めようと思っていた時間だ。特に思いつかなければ、マーケットでもぶらついていたのではないかと思う。

【10本目・11本目】
Harry Potter And The Cursed Child Parts One and Two(ハリー・ポッターと呪いの子 第一部・第二部)
2020/02/23 13:00 / 18:30
Lyric Theatre

これが今回の旅の最後の演目。最後にして最大。泣く子も黙るハリー・ポッターの登場である。二部構成になっており、それぞれ別個に観ることも、通しで観ることもできる。いずれにしても2本分の観劇料金がかかるので、それなりの覚悟が必要だ。

しかし限られた一度の海外旅行日程で2本分の時間を消費してしまうのは厳しい。というわけで、実は2018年にロンドンに行ったとき、まず一部だけ観る予定を立てていた。

が、この時も直前に予定が変わり、結局スルーしてしまった。というわけで、今回まとめて観ることにしたのだ。

ハリー・ポッターの本編から19年後の世界を描く、この舞台のためにJ.K.ローリングらが書き下ろしたオリジナルストーリー。大人になったハリーやロン、ハーマイオニーらが登場するとともに、その息子・娘世代が大活躍する。

自分は熱心なハリー・ポッターファンというほどでもないが、映画は全部観ている。ついでに言うなら映画のハリー役、ダニエル・ラドクリフを2008年に『エクウス』で観ている。

脚本がそのまま本になっているから予習もたやすい。そして先日、2022年夏から日本でロングラン公演がスタートすることも発表になった。そんなこんなで楽しみにしていた『ハリー・ポッター』。まあ2022年夏までには観ておこう。

【帰国便】
NH109便
(JFK→羽田)
2020/2/24
16:55

この日は早めに空港に行き、書き残したnoteを仕上げつつ、土産物など買って過ごそう。そうだ、Wolfgang Puck Expressでピザを食べようじゃないか。チェックイン、不愉快な荷物検査を終えて帰りの便を待つこの時間は大好きな時間だ。旅行の充実感を最も味わえる時間でもある。次にそんな楽しい時間を過ごせるのは、いったいいつになるのだろう。

今回は残念だったが、実際に行かなくても、3カ月もの間、どういう日程にするかワクワクする毎日だった。それに、これだけの分量のブログを書けるのであれば、もはや行かなくてもいいのではないか。

なんてことはこれっぽっちも思わない。ああ、行きたかったなあ。

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