肩こり

肩こりに悩まされている人は大勢おります。
肩こりの要因は様々ありますが、一番よく言われるのが姿勢が云々という事。
巻き肩がいけないとか、ストレートネックだからだとかいうのがよく見かける言。

そもそもなんで肩がこるのかを考えてみると、肩の筋肉は背面側についています。(正確には前側にも肩甲骨へ向かってついてる筋肉があったりします。) 
背面側の筋肉が長く緊張状態にあると当然肩はこります。
筋肉は収縮する事でその機能を発揮します。
逆に伸ばされる動きに対しては、筋繊維の長さが決まっているのである一定の長さまで引っ張られると『それ以上引っ張るな!』と脳みそからそれ以上伸ばさないように司令がでます。
この状態が緊張状態です。この引っ張られた状態が長く続くと脳みそも感覚が馬鹿になって、それが普通の状態だと思うようになります。
背面が常に緊張状態なので肩も力が抜けません。
そうなると肩もこりやすくなるのは当然だったりします。

それではなんで背面の筋肉が伸ばされたままになるのか? それは『前重心』の時間が長いから……とも言えます。
身体は鉛直方向に上手くバランスをとって立てている時は背面の筋肉も全面の筋肉も余分な力が抜けています。
この時の鉛直方向のラインよりも前方向に傾くと身体の背面側は伸ばされないように緊張します。
逆に後ろ方向へ傾くと前側が緊張します。
汚いですが手書きの絵を乗っけます。

実際にはこんな極端な感じではなくジグザグにバランスを取るのでこの絵のようにはなりませんが、緊張の感覚を伝える為に超大雑把に書きました。
現代社会では目を使う事が非常に多く、常に酷使状態です。
自分だけだとわかりずらいので誰かに見てもらってやるのが良いのですが、普通に立っている時と、軽く目を閉じたまま少し時間をおいた時で頭のポジションを見比べてみてください。
目を閉じたときの方が頭が後ろに下がっているのがわかるかと思います。
実はこの状態が鉛直方向に立てている状態です。
そしてその場で軽く肩を回してみると普通に目を開けてる時よりも背中が動きやすくなってるかと思います。
要は普通に目を酷使する生活をしてると自然に頭が前に傾いて、前傾状態になり、背面側の筋肉を常に酷使するような格好になっていると言う事です。
頭は前に傾いていきますが、そのままでは何も出来ないので顔だけが起き上がってきます。
これがストレートネック状態です。
ここまで来ると、脊柱の中を走る重要な神経系が過度に引っ張られてしまい、自律神経が常に興奮状態になってしまいます。
猫背とか、巻き肩よりも実は前側重心になりすぎてる事が肩こりがひどくなる要因の一つです。
後ろ重心に変わってくると背中の緊張が抜けて自然なカーブが出てくるのでむしろリラックスできます。
前重心すぎると膝にも負担がきやすいのですが、その辺りについてはまた改めて書こうかと思います。
肩こりが酷い人はなるべく目を使わない時間を多く取るようにしたり、背もたれのある椅子にもたれかかったりして背面側への負担を減らすようにアドバイスしています。
もたれかかるのが駄目だという術者も多いですが、実はもたれかかるのが下手すぎるとすでにそのひとは前重心でかたまってる……とも見ることができます。もちろん長時間もたれかかるのは良くないですが、ふとした時にもたれかかって目を閉じてリラックスしてもらいたいなぁと思います。

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