ジブリ

ジブリ作品に描かれる「労働と食事の法則」#6

年末にNewsPicksさんが立ち上げた「若者の未来に、HOPE(希望)を。」というメッセージを掲げた、学生向けの新メディア、『HOPE by NewsPicks』のキックオフイベントに参加してきました。

そこで、登壇者の一人であった北野唯我さん(実業家/著述家、ワンキャリア最高戦略責任者)が語っていたある内容が、物凄く興味深くて人生に繋げて考えさせられるものだったので、その話を自分の解釈を踏まえながら話そうと思います。


それは、「ジブリの作品に描かれる労働と食事の法則」というもの。


これは初期のジブリの作品には黄金のルールがあって、それがこの法則です。この法則は「労働を伴う食事は善であり、労働を伴わない食事は悪である」ということです。

例えば、「天空の城ラピュタ」では、冒頭、シータとパズーが出会い、追手から一旦逃げおおせたところで、目玉焼きを乗せたトーストを一緒に食べます。一方で、敵から手荒に食事を与えられても、シータはそれを食べようとはしない。あるいは「千と千尋の神隠し」でも、無銭飲食をした両親は豚になってしまう。これは「魔女の宅急便」でもそうなんですが、初期のジブリは全て「労働を伴う食事が善」として描かれています。

仕事というのは、本来、誰かのためになることです。誰かのためになったら、報酬をもらえる。その報酬を持って、一緒に戦った仲間と食事をすれば、心が通うような一生の仲間を手に入れられる。仕事とはなにか、食事とはなにか、仲間とはなにか。労働を伴う食事は善で、そうでないものは悪。ジブリの作品はその法則を美しく描いているのです。

これは、人生そのものを表していると思います。なにか一生懸命、目標に対して頑張って、頑張った対価としてお金をもらって、お金を食事に変換し、仲間と一緒にご飯を食べたら、親友ができる。つまり、仕事とは、目的と仲間さえいれば、自分の成長とお金と親友という、人生を豊かにしてくれる全ての要素をもたらしてくれることを表しているんだと思います。

ただ飲み会に参加するだけでは、それをきっかけに親友や深い仲になることはそうないと思います。でも、何かを一生懸命頑張ったプロジェクトで成果を出して、その打ち上げで仲間と楽しむ食事は最高ですよね。

ジブリの作品やキャラクターが、なぜあれだけ評価され愛されるのか。少し違う視点と角度から見ると、我々が生きるべき道標のようなものを教えてくれて、結果として多くの人々に受け入れられている理由の一つなのかもしれないと思いました。





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