見出し画像

スパゲッティが好きすぎる話

 声を大にして言いたい。俺はスパゲッティが好きだ。マジで好きだ。ちょっと引かれるくらい好きだ。

 日本にいる時から薄々気が付いていたけど、イタリアに行って改めて気が付いたことがそれだ。外食といえばまずスパゲッティで、ほかに聞かれるともう焼きそばしか出てこないくらいだ(Kenの焼きそばについての異常な愛情についてはまた後ほど)。

 焼きそばはもちろん、蕎麦やうどん、中華料理のヌードル系のものも好きだけど、やっぱりスパゲッティ。これが俺の2大好物。1日3食、何日でも食べていられる。それくらい大好き。

 結構多くの人は「結局家で作るのが美味しい」っていうけれど、個人的にはそれは綺麗事だと思っていて、一部の本当に料理が上手い人以外は、やっぱりお店には勝てない。それもそのはず、シェフは料理のプロでそれで生計を立てているわけで、普通の人が勝てるわけがない。もちろん、スパゲッティも例外じゃない。

 でも、海外では、たとえばおいしい焼きそばは食べられない。いちばん腹がたつのは、焼きそばではない中華麺と焼きそばのソースを使って焼きそばの偽物を作る悪徳レストランだ。もしシェフが日本人であれば、焼きそばではない何かを調合していることはわかっているはずだし、もしそうでなければ、素直に中国のStir fry noodlesとかを作って欲しい。インチキ焼きそばよりそっちのほうが確実においしいし、べつにインチキ焼きそばが人気メニューらしい店を見たことはない。そんなものが焼きそばと呼ばれている。

 そうなってくると、俺にはスパゲッティ一択っていうことになる。そうなると、俺が向かう場所はもうイタリアしかない。スパゲッティ目がけて猛進する以外の選択肢は、俺には存在しない。

 実際イタリアは他の国と比べて圧倒的に何度も行っているし、俺にとってはイタリアはディズニーランド。だって、おいしいスパゲッティがいろんなところで食べれるからだ。しかも女の子も可愛い。太ったシェフも俺にとってはミッキーマウスも同然。俺くらいスパゲッティが好きになると、たとえばスパゲッティボンゴレを2箇所で食べても、全然構わない。もうひたすら楽しい。まったく別の料理を食べたみたいに楽しめる。

 からといって、どこでスパゲッティを食べてもおいしいかって言われると、ちょっと違う。おいしくない店も多い(まぁイタリアに気軽に行ける俺としてはもはやそれさえ楽しめるレベルの異常パスタ好き人間だから、そんな些細なこと気にしないんだけども)。日本人はイタリア旅行で食べるスパゲッティを大絶賛しがちな傾向にあるけれど、それはやっぱり数少ないヨーロッパ旅行、お祭り理論(※お祭りでは、たこ焼きや焼きそばがめちゃくちゃおいしいと感じる事)で、空気感でおいしいと思い込んでいるだけっていう説が自分の中にある。

 とはいうものの、正しい店に行くと、やっぱりおいしい。しかも変な場所にある安い店で食べるスパゲッティが意外においしいなんてこともよくある。そもそも個人的にはスパゲッティはそもそも庶民的な食べ物なので高いイコールで必ずおいしいかというと、ちょっとそんなことはなくて、なんなら高いっていうのはそのレストランのロケーションによるものなんじゃないか。個人的にはそう思う。海辺の町では海鮮系のスパゲッティはもう無限に食べていられる。いまももうスパゲッティ・ボンゴレ食べたくて仕方がない。

無味だったローマ駅周辺で食べたスパゲッティ・ボンゴレ

ところでこの記事で何度もスパゲッティと呼び、パスタといわなかったのは、日本人は混同しがちだが、スパゲッティとはあくまでパスタの一種。平たい麺であればそれはスパゲッティではなくタリアテッレなど別の名前だ。間違えないように!!

 また、これは有名な話かもしれないが、イタリアでは当然ナポリタンなどというものはなく、ケチャップをトマトソースの代わりに入れること、ピッツァにパイナップルを乗せること、エスプレッソにお湯をいれて薄めること、料理前に麺を折ること、これらはイタリアの刑法によって数百ユーロの罰金及び懲役刑を科される可能性があるので、必ずそれを覚えてから行こう。以上!
(かくいう自分はナポリタンも好きなんで、イタリアでは大変な罪人なんだけど、基本的にはナポリタンは日本でのみ、コロナ後に設置されたプラスティックの板に隠れて盗むように食べている。)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?