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ガリッとした食感が楽しい、パスタ・アル・フォルノ(Pasta al Forno)

イタリアの焼きパスタを、南部風でトマトソースとチーズで作ります。
パスタをガリガリになるまで焼くのがポイントです。

ガリガリになるよう、パスタを露出させておく

パスタ・アル・フォルノは、"パスタ"、"ソース"、"チーズ"、"具材"の組み合わせで作ります。マカロニグラタンの仲間みたいなものだと思っています。

以下は今回使った材料ですが、なければないで代用品を使っても美味しいし、適当にペンネやハムとかで作っても美味しい。
でも、パスタはガリガリに焼いたほうが良いです。

材料 <3人前>

リガトーニ 250g

トマトソースとして:
 パッサータ 350g
 紫玉ねぎ 1/2個
 バジル 1枝(なければ乾燥でも)

サルシッチャとして:
 豚ひき肉 150g (肩ロースをFPにかけても)
 塩 1.5g
 きび砂糖 0.8g
 フェンネルシード 小さじ1/2
 ローズマリー 小さじ1/2
 おろしにんにく 1かけ分

モッツアレラチーズ 1個(100g前後)
モルタデッラやサラミ 100g
ペコリーノロマーノ 30-50g(もしくは、パルミジャーノレッジャーノ)
卵 1個~

塩、きび砂糖、オリーブオイル
耐熱皿

メモ:
 サルシッチャに入れるハーブはなくても、他のお好みでもOK
 個人的に卵はどちらでも…なので、入れないことも多い

作り方

サルシッチャを作る。
豚ひき肉、塩、砂糖、細かく刻んだフェンネルシードとローズマリーを混ぜ込み、冷蔵庫で寝かせる。数十分~一晩寝かせる。
ファビオさんの動画が分かりやすい。

トマトソースを作る。
紫玉ねぎをみじん切りに。
冷たいソースパンに紫玉ねぎを入れ、塩をひとつまみ、オリーブオイルを入れたら火にかけて、透き通るまで加熱する。
パッサータを加え、沸騰してきたら弱火にして、こがさないようにかき混ぜながら、少しもったりしてくるかも?くらいまで煮詰める。
酸味が強かったらちょっとだけきび砂糖を足しても。

ここまでは前日のうちにやっておいても良いですね。

オーブンを200℃に余熱しておく。

完熟ゆで卵を作り、一口大にカットする。
モルタデッラやサラミをスライスして一口大に切る。
ペコリーノロマーノをチーズおろしでおろす。
モッツアレラチーズをサイコロ大にカットする。

フライパンにサイコロ大に丸めたサルシッチャとオリーブオイルを入れて中火にかけ、時折裏返しながら火を通す。
火が通ってきたら先ほど作ったトマトソースを大さじ3程度加えて、1-2分加熱してからめる。

リガトーニを1%の塩水で、表示時間(Cottura=芯まで火が通った茹であがり。アルデンテより数分長い。)より3分程短く茹でてあげたら、トマトソースと混ぜる。

耐熱皿に各種具材を追加する
・下に薄くトマトソースを敷く
・リガトーニをまんべんなく敷く
・肉類、ゆで卵、ペコリーノロマーノ、モッツアレラチーズを乗せる
・さらにリガトーニを乗せる…
を繰り返す。2~3層くらいになるようにする。
このときリガトーニの一部はチーズに隠れないよう、上に置くことで、
オーブンで焼いたときに焦げてガリガリになるようにする。
私は26cm x 16cmくらいの耐熱皿を使っていて、これだと大きすぎて綺麗に2-3層にはならないけど、その分表面に露出する部分が増えるので個人的にはOK。

オーブンに入れて、200℃で15~18分焼く。
時間はあくまで目安で、リガトーニの表面が黒く焦げてきたらOK。
もっと高温で、250℃ 8分くらいでも焦げてくるのでアリかも。

Pasta al Forno
複数人で食べるときは、ケンカにならないようガリガリパスタは均等に分けること。もっとガリッガリに焼いても良い。なお、パスタをトマトソースにからめ忘れたのでちょっと白っぽい。

お皿に取るときは、
お肉、チーズ、トマト、味が染みた柔らかいパスタにガリガリ食感のパスタがアクセントになって、とっても美味しいです。

ちなみに…
パスタが露出せずチーズの下に隠れていて、全部のパスタが柔らかいタイプのものもあります。地域差か、もしくは家庭差なのかもしれませんね。
個人的には全部ガリガリに焼いても良いくらい好きなので、ガリガリを推進していきたいと思います。

Pasta al Fornoについて

Forno = オーブンの意味なので、Pasta al Fornoは"オーブン焼きパスタ"となります。
イタリアの各地方で見られていますが、その内容は地域により傾向が異なります。大きくは北はベシャメルが入り、南はトマトソースになり、ベシャメル+トマトもあり、さらに地域により具材が変わってきます。日本のお雑煮的な感じの違いかも。
使用するパスタはリガトーニ、もしくは他の円筒状のパスタが多いですが、他のパスタを使うこともあり。
以下は地域の一例:

  • バーリ(プーリア州)風:ポルペッティーニ、スカルモツァ/モッツアレラ、モルタデッラ、玉ねぎ、チーズ。

  • ナポリ(カンパニア州)風:ポルペッティーニ、ゆで卵、ソーセージ/サラミ、リコッタ、プロヴォローネ/モッツアレラ、玉ねぎ、チーズ。

  • カラブリア風:ポルペッティーニ、ゆで卵、サラミピカンテ、プロヴォローネ/カチョカヴァロ、トロペアの赤玉ねぎ、チーズ。

  • シチリア風:ポークラグー、なす、ゆで卵、プロヴォローネ、トゥーマ[Tuma]/プリモサレ[Primosale](ペコリーノの生産段階途中のチーズ)、カチョカヴァロ、ペコリーノ、玉ねぎ、グリンピース。Pasta 'o furnuやPasta cu furnuという(おそらく方言の)名称も見られる。Anelliniという輪っかのパスタを使う。

ポルペッティーニ、所謂小型のミートボール、が多く登場しているけど、サルシッチャをちぎって使っていることも多そう。
他のパスタと違い、このパスタはこの組み合わせでないと!というこだわりもあまり無いのかも知れませんね。

参考情報


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