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合格体験記:AWS業務未経験から5日でSSA-C03試験準備した話

GWの思い出として、当時の振り返りと、やったこと、反省点兼ねて書き残してみます。
生成AIとかも使ってみた振り返りも。

前提

試験について

SSA-C03は、AWS Certified Solutions Architect - Associate (SAA) 資格取得のための試験。幅広い AWS のサービスにわたる AWS テクノロジーに関する知識とスキルを問うもので、中級レベルに属する。
試験は65問で、うちスコアに関係するものが50問、関係しないものが15問だが、受験者にはどれが関連するか分からなくなっている。
点数は100~1000点の範囲で、720点が合格ライン。

2022年8月末に改訂され C03となった。
この改訂で、サービス名だけを答える設問がほぼなくなり、また問題が長文化するなど難問化した(らしい)。

学習時間についてはまちまちで、30時間というケースから、100時間程度とも。ChatGPT4では「一般的には80〜120時間の学習が推奨されています。しかし、AWSやクラウド技術に関する事前の知識がない場合は、もう少し多くの時間を要するかもしれません。」という回答。

受験者について

  • AWS業務経験なし。AWS自体はハンズオンで2時間程度触ったのみ。

  • インフラ構築経験なし。評価や検討のためにちょっと構成触るくらい。

  • 業務でのコーディング経験ほぼなし。

  • CLFは2年ちょい前に合格。準備は平日2晩で模試4種 x 2回(初回+解きなおし)実施のみ。内容はほぼ忘れた。

  • 業務はIT系で、互換性評価、米国駐在員、Subject Matter Expert、仕様検討、Product Ownerその他諸々。

AWSは名前や概念はある程度知っているが、AWSの構成図みてもよく分からない。S3とかIAMとか、名前は覚えているけど中身は良く覚えていない。
3層ってサーバ、スイッチ、ストレージって意味じゃないの?という状態からスタート。

なんでそんなスケジュールで挑んだのか

寝かせていたから。
22:00まで仕事の日も多いけれど、大体お昼休みはとれるし、スケジュール詰めようと思えば詰められるし、週末は時間取れるのに、CLFは二晩でいけたから今回の難易度ならまぁ…いけるかな!って思って準備を怠った。ただテキストだけは買っておいた。
あと、ついRise of Roninを始めてしまったから(なぜはじめたのか)。

実施内容概要

学習期間

5日(当日含む。実質4.5日)

利用教材

  1. 【テキスト】AWS認定資格試験テキスト AWS認定ソリューションアーキテクト - アソシエイト 改訂第3版

  2. 【ウェブ】Udemy:【SAA-C03版】AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集(6回分390問)

  3. 【ウェブ】Ping-t: AWS ソリューションアーキテクト - アソシエイト(SAA-C03) 最強WEB問題集

  4. 【生成AI】Claude-3 Sonnet, Claude-3 Opus, ChatGPT-4

https://chatgpt.com/

学習スケジュール

連休を使って対応。
Day0: テキスト購入+UdemyでSAA関連模試を購入。
Day1-3:
AWS認定資格試験テキストを読みながら、理解を細かめに生成AIに書き出して、補足があれば補足してと依頼。
また、気になる点や運用イメージが掴めないときにもヒアリング。
時間の都合もあり、150p-70p-70pのペースで主要部を読み切る。
Day1はご飯以外はAWS学習する時間割。
Day4 + Day5 AM: Udemy模試とPing-tの 「【試験レベル】Well-Architected Frameworkに基づいた設計」演習 、AWS認定資格試験テキストの模試を実施。解答と解説を見ながら、選択したものと選択しなかったものの解説を頭に入れて解きなおしして理解確認。
解説が不足している時は生成AIにヒアリング。解いた問題は210問くらい。

実質30~40時間くらいの学習時間。

模試~本番と結果

模試は初見は正答率50~65%。ケアレスミスがなければ+5~10%くらい。
当日は妻に「ダメだ~模試の点数上がらない~勉強足りなかった~」と泣き言言いながら出かけ、本番試験は自信ありが1割、2択まで絞ってが7割、あとは分からないなりに絞って解答、という感覚で、さらに1割くらい試験で初見のサービス名があった。
試験が終わって、これはダメそうだと思い「悔やんでも仕方なしです…。」と同僚にLineで謎の切り替え発言。

当日の晩に結果が来て、
803/1000で合格。こいつぁ驚いた。

学習方針と教材の振り返り

学習方針

「AWSに慣れるより、まずはSSA-C03に合格する」という目的で、IT系背景があり、暗記が比較的得意であれば、テキストをざっと読んで、あとは模試を解きまくると比較的短期間で合格できそう。
模試にはテキストに書いていないサービス(e.g. CognitoやRekognition)も多く登場するし、またWell-Architectedフレームワークは複数サービスの組み合わせになり、問題を実際に解いてみないとわからないことが多いため。頻出する問題で分からないものがあったらテキストや資料を見返す、という方法の方が良かった。
今回私はテキストに時間かけすぎ、設問は結局210問くらい解いたが、やはりこの量だと模試が圧倒的に足りないと感じた。たまたま受かったけど、次回受かるかはわからない。

なお、この方法だと実際に環境構築するための十分な知識が付かないので、時間に余裕がある、業務で使うならAWSの公式教材やオンラインセミナー等を見ながら学んだ方が良い。

教材 - AWS認定資格試験テキスト

学習の柱として一通り読んでおくと安心。
ただしあまり深く読みすぎず、大体理解できたらさっさと模試に移って、あとで必要に応じて見返すで良さそう。
これをUdemyの講座で置き換える手もあるかも。

テキスト内模試は本番と同レベルくらいの難度。解説は分かりやすいけど、UdemyやPing-tと違って図が無いのが残念。時間がないので30問目くらいまでやって、解説を確認。
なお、テキスト内模試にしれっと本文にも索引にもないRekognitionの問題が出て、そんなん一言も言っとらんやんけ!ってなった。
(公式資料も見てね!とは書いてあった)

教材 - Udemy:【SAA-C03版】AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集

難易度高めの問題を集めたと書いてあっただけあって難問多し。
「今一歩合格が出来ていない方向けの最終仕上げとしての問題集です」と書いてあるだけあって、まさにそれ。
やっておいて損はないけど、後述のPing-tを多くやった方が良いかも。
解説からAWSのドキュメントに飛べるのが親切。
6回中最初の2回だけ実施して、解説を見た後に全問解きなおしを実施して理解確認(2問くらい間違えた)。

教材 - Ping-t: AWS ソリューションアーキテクト - アソシエイト(SAA-C03) 最強WEB問題集

知ったのが後だったので模試ではなく、"試験と同等難易度"と書いてあった最後の演習しかやらなかった。早くから知ってたらもっとやっていた
演習は各問題のページごとに解答の解説と参考情報の解説が絵付きで出るのがわかりやすい。
これで無料はすごい。
たまに運転免許の筆記試験みたいな意地悪な問題が出る。本番もそれっぽいのは多少あったけど、ここまでじゃなかったと思う…。
合計で50問くらい回答して、全選択肢の解説を確認+間違った箇所だけ解きなおし。

教材 - 生成AI (OpenAI ChatGPT, Anthropic Claude-3)

特定の気になるサービスや、それを組み合わせた運用方法、もしくは実際にユーザが定義するファイルのフォーマットまで、聞くと教えてくれる

Claude-3 Sonnetに対して、
ユースケースのヒアリング
Claude-3 Sonnetに対して、
具体的なクエリの取得

内容が正しいとは限らないので、ざっくりのイメージを把握するという目的で使うのが良い。検索するより早く、また、ピンポイントな懸念であったり、特定の運用の組み合わせ周りについて回答してくれるのは使えそう。
個人的にはGoogle検索がだるかったので生成AIを使ったのもあり。

ChatGPT3.5はこの手の質問に対する精度が期待値に達しなかったため、ほぼ利用せず。
Claude-3 Sonnetは精度は悪くないが、無料枠だと恐らくすぐに上限に達してしまうので頻繁な利用は厳しい。
Claude-3 Opusも精度は悪くないが、サブスクライブでも頻繁に使うと上限に達してしまうので、サブスクライブしたうえでClaude-3 Sonnetが良いかも。
ChatGPT4も精度は問題ないが、調子に乗って使うと制限に達してしまう上、今回たまたまかもしれないがレスポンスが非常に遅くてあまり使えなかった(gpt2が出た時期だったから…?)。
今回利用していないが、GoogleGemini 1.0Pro は実際のウェブサイトも見ることができるため、公式ドキュメントからの理解を元に精度の高い回答ができる可能性有り…とはいえ、期待できるか不明。

その他、合格に寄与しそうなこと

問題と選択肢を熟読する

私だけかも知れないが、模試の際、ケアレスミスが多く見られた。例えばファイルシステムの話なのにS3の機能が入っている選択肢を選んでしまったり、問題文に一部オンプレミスでと書いてある部分を見逃したり…。
模試は解説見ながら覚えるので次から次に問題を解いても良いが、本番はそうはいかないので、合う合わないはあるけど時間いっぱい使って問題文と回答を2-3回見直しながら選択肢を絞って回答、とした点は正答率の向上に寄与したと感じた。
1問1.5~2分ペースでやって、半分進んだ時点で、残り2分ペースだと5分くらい余るかなという状態。最後は3分余ってちょろっと見直しを実施。
システム上、フラグを立てておいて後で見直すこともできるけど、全問題がほぼ同規模かつ選択回答ということからタイムマネジメントが容易なのと、長文の問題を読み直すことによるタイムロスが大きい点が痛いので、フラグ立ては数問程度しかやらなかった。

英文に切り替える

たまに設問や選択肢がわかり辛いことがあるので、そういうときは英文に切り替えてみるのも手。翻訳は割としっかりしていたのであまりやらなかったけど、多分3-4問くらい英文で見た。

スケジュールを調整する

SAA-C03はスケジュールの変更が3回まで可能なので、無理そうだと思ったらシステムから試験日変更を行ってしまうのも有り。変更は試験の24時間前まで受け付け可能。非常に便利。IPAだとこうはいかない。
とはいえ、学習期間が間延びすると忘れるので模試をある程度こなしたらエイヤで受験するのが良さそう。

サービスの使い分け情報をまとめておく(案)

これは私はやっていないけど、テキストを読んだり模試をやる中でマインドマップ等で各サービスの使い分けがわかるようまとめておくと後で見返せて便利だったかも。
例えば、同じDBでもRDS, Aurora, Redshift, DynamoDBだと狙うところがちょっと違う。同じRDBでもRedshiftはまた用途が違う、というようなところがわかる情報がまとまっているのが期待値。
各タイプのIOPSやスループットも意外と出るので書いておくとか。
やり方としては、テキストの章に合わせたカテゴリに各サービスをぶらさげ、他の類似サービスとの使い分けを書いておくイメージ。
カテゴリ分けに迷ったらカテゴリ定義一覧と、ぶらさがるサービス名の例を書いたうえで、Claude-3に既存or新規のどんなカテゴリに入れたらよいか聞く。
ツールはXmindの無料版くらいでも事足りるかも。

綺麗にまとめるのが目的ではないので注意。
それくらいなら模試を1つでも多く解く。

さいごに

夏休みの宿題を最後までとっておくタイプ私にとって、今回のAWS Certified Solutions Architect - Associateの取得は、まるで夏休み最終日の朝から始めた自由研究のようなものでした。
AWS業務未経験からのスタートで、5日間という短期間での合格を目指すのは、無謀とも言えるチャレンジだったかも知れません(4日もやれば大丈夫…と思っていたが、模試の段階で準備不足を痛感。が、他にやりようもないのでせっせと模試をやり続けた)。
結果的に合格出来たとはいえ、安定した結果を残すには少し厳しい…が、生成AIも活用した個人的には新しい取り組みだったのもあり、ここに書き残してみました。

生成AIで言うと、遊びでAWS-SAAのテーマで作ってとClaude-3+Suno v3で作ったの歌詞が試験後に理解できるようになっていたので、試験の意味あったかもと実感できたのはちょっと面白かったです(なお、勉強には一切役に立たなかった)。

ということで、さいごにの最後に、Claude-3 Opusに生成してもらった文章で締めくくりたい。

「夏休みの宿題は、計画的に取り組むのが賢明だが、人生には思わぬチャレンジが待ち構えているものだ。大切なのは、諦めずに挑み続ける勇気と、そのチャレンジから学ぶ謙虚さを持つことなのかもしれない。私はこの5日間で、その両方を学んだような気がする。 」

(学んだような気がするだけで、次もギリギリで勉強する気がする)

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