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看護師あるあるエビデンス?いつもと違う?〜看護師&介護職の気付き〜

執筆者:松永あさこ
訪問看護ステーション有度の里

介護初任者研修の認知症講義を担当してから、講義の中で必ず伝えていることがあります。

「あれ?いつもと違う」
を大事にしてほしいと。

看護師はエビデンスに基づいた看護の提供を学んできました。

でも実際現場に出ると
高齢者、特に認知症のある方は「えっ?この症状でこの疾患だったの?」と驚くことがあります。

特に施設で働いたことのある看護師さんは、そんな経験をお持ちではありませんか?

高齢者の特徴
・症状の出方が乏しかったり、非典型的だったりと個人差がある。
・慢性的で、色んな病気を抱えている方が多い。

認知症の方の特徴
・痛みや不調などを、言葉で伝えることが難しい。

そうわかっていても
「えっ!?」と驚くことあります。

・転倒後腫れもないし歩いてる→様子みましょう→大腿骨折れてました💦

・最近静かでなんか変→落ち着いてきたのかも?→慢性硬膜下血腫でした💦

・最近ぼーっとしててなんかおかしい→認知症すすんだのかな?→脱水でした💦

・いつも朝6時には起きて歩き回っているのに来ない→部屋でリハパンちぎって飲み込んでいました💦

・お腹が痛い→便も出てるし食事も取れてるから様子みましょう→肺炎でした💦

慢性硬膜下血腫の例は、時々不穏で騒ぐこともあった方でした。少しずつ不穏行動がなくなり、介護職からは「なんか変だからみてほしい」と。看護としては「食事もとれてるし、バイタルや歩行状態も変わらない。落ち着いたのかも?」と思いつつ医師へ報告。検査の結果「慢性硬膜下血腫」で、手術したら元の元気な様子に回復しました。

エビデンスだけに目を向けていると見逃してしまうことがあるかもしれません。

看護、介護、職種によっても視点が変わります。それぞれの視点を大切に生かして、利用者さまを守っていくことができたら心強いですよね!

介護職の「あれ?いつもと違う」という気付きを大事にしてほしい。

何もなかったらなかったで「良かったね」と安心すればいいんだから♪

訪問看護ステーション有度の里でしたm(_ _)m


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