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原点に戻ってやり直したことが、たぶんうまくいった気がする。

前回、『母親』になった!と思ったところから二週間、いろいろなことがあり過ぎて、何を主題にしたらよいかよくわからなくなってしまっています。

もっとこまめにnoteを書いておいたらよかったのですけれど。

簡単に時系列で記録するとしたら、また懲りずに大喧嘩→徹底的に夫と娘の世話を放棄→娘が反省をして手紙やメールを書いてきた→夫が仲直りをしたいと申し出てきた→私の思いを話す→仲直り→娘主導で家族会議を行う→娘がようやく自分の食器を洗うようになった→サッカーの試合でMVPをとった→叱り方を変えてみた…そんなところでしょうか。

それぞれが、私たち親子にとっては覚えておきたいトピックスなのですが、大きな波を感じたので、今日はそこの部分にフォーカスして記録しておきたいと思います。


私は、これまでも、比較的大人の事情も包み隠さずツムギに話してきた方だと思うのですが、この無駄な喧嘩を繰り返してしまうことに対して、もう一度、ツムギとちゃんと話をする必要があると思いました。

これは、ステップファミリーが少しでもうまく関係性が築けるようになるために必要なことだと、いろいろな方からの情報を得ながら学んできたことなのですが、私だけが知識を持っていても、結局イライラは募り同じ結果を招いてしまうので、ツムギにもわかるように話をしなくてはいけないと考えたのです。


私たちには、一緒に住むための準備期間が足りなかったね。

だから、三年前に戻って、どんな気持ちで一緒に住むことを捉えていたの か、それぞれの立場での見え方を知りたいと投げかけました。

私はね、お父さんに「急に一緒に暮らすなんて、ツムギちゃん大丈夫かな?」って聞いたのよ。
そうしたら「ツムギにはちゃんと話してあるし、ツムギなりに理解しているから大丈夫だよ」と言われた。
だからお父さんを信用することにしたんだけど、きっと違ったのよね。


もう忘れてしまっていることもあるのかも知れませんが、娘は当時「お父さんの知り合いの人と住むんだ」と理解していたそうです。
「新しいことにチャレンジするのは好きだから、新しい生活にはワクワクしかなかった」と。

夫からは「ツムギは覚えていなかったけど、三歳で一度会ったときから、ずっとツムギの話をしたり写真を見せたりしていたから、一緒に成長を見守ってくれていた人だよって、ちゃんと話したよ」と聞いていたので、大人二人は、これからずっと家族になるんだと理解してくれていると捉えてしまっていたわけなのだけれど、ツムギにはその部分が伝わっていなかったし、イメージもできていなかったのだと、今になって理解しました。


私は、ツムギちゃんに最初に会った時から、三人で家族になれたら素敵だな、と思っていたけれど、それがすぐには叶わなくて、お父さんにはこう言ってたの。
「ツムギちゃんが10歳になってしまったら、大人になるまでの間は一緒に暮らすのは難しいと思うよ。私も思春期に父が再婚したから、娘の気持ちがわかるの」ってね。
それでも、一緒に暮らそうねって話にはならなかったから、もう、ツムギちゃんが大人になるまでは私は一人暮らしのままなんだな、と思って、そういう計画を立て始めていたのよ。


「ツムギが大人になったら、どう違うの?」と娘が聞いてきたので、「ツムギちゃんが大人になったら、もうみんなそれぞれ自立した関係になるのよ。ツムギちゃんだって、大人になって、この人と結婚したい!って人ができたら、私たちが反対したとしても結婚するんでしょう?それと同じで、お父さんと私にも、それぞれの人生があるからね」と答えました。


ツムギちゃんが9歳のとき、おばあちゃんとうまくいかなくて、一緒に住んでくれないか?ってお父さんに聞かれたとき、今から?と思ったけど、お父さんが困っていたから協力したいと思ったんだよ。
だから、できる限りの準備をしたし、早くこちらの生活になれてほしいと思って、仕事の調整をして、できるだけ家にいられるようにもしたの。
お金も時間も労力も使って、それでも二人が楽しそうにしてくれるならそれでいいと思うけれど、その上、嫌な気分になることばかりって、それは私だって嫌よ。

これはツムギにはあまり話してこなかった胸の内でした。


そもそも、それぞれの当たり前が違ったら、お互いに「え?なんで?」と思うことがたくさん出てきちゃうよね。

私が、夫とは価値観がよく似ていると思っていたのに、実際に一緒に生活してみると、ずいぶんと違う家庭で育ってきたんだなぁと感じたことを話すと、夫はこう説明してくれました。

夫の理想とする価値観と、私の価値観はよく似ているけれど、親子三世代の生活では違う現実があったと。

夫は理想と現実が半々、ツムギは現実しか知らないと。

なるほどなぁ、と具体的なエピソードを聞いた後にツムギが言い出しました。

「前に一回だけやってそのままになっていた家族会議をもう一度やろうよ!それで話し合って、この家族の当たり前を決めていったらいいと思う!」


かくして、助走期間であるはずだった三年間を一緒に過ごした上で、私たちは私たちの家族を作っていこうという話に落ち着いたのでした。


あれだけ言ってもやってくれなかった、自分一人が食べた後の食器洗いを、ついに自らやってくれる日が訪れました。

私が言った、「自分がやれることは協力する」という、私が考える家族の当たり前を、やってくれようとしていることが伝わってきました。


その時々で理解できる年齢というものもあるかもしれませんが、自分が抱えているモヤモヤがあるなら、例え相手がこどもだろうと、その子がわかるように話をすればいいのだと思います。

こどもにはわからないなんていうのは大人の怠慢で、こどもの方が答えを持っていることだって、たくさんあるのではないかと思うのです。

そのときには、うまくいかなかったというようなことはたくさんありますが、ちゃんと、うまくいかなかった原点に立ち戻れば、やり直すことはできるのだと感じました。

これからステップファミリーになる方々には、可能な限り、充分な時間と対話を重ねてから、新しい一歩を踏み出してほしいと願いますけれど。

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