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『あと4日』 藤永 祐利


<最後の関東ICに寄せて>

いよいよ最後の関東インカレ。
先日の全体集合でもお話ししましたが、今すごくワクワクしています。
特に同期と迎えるという点ですごくワクワクしており、感慨深いです。

ここまでの幹部の集合やNoteを読んでいてお分かりと思いますが、関東インカレに「関わる」、特に4年間「関わる」ということだけでもどれだけ難しいことか。私をはじめ、多くの幹部が伝えているように、自分ごと化できていなければ、「何もできずに終わった」「出るだけで終わっってしまった」などと、あっという間に過ぎ去ってしまいます。特に下級生から関東インカレに出場できる選手は数少なく、また、我々は無観客の関東インカレ世代でもあったので、上級生でも関東インカレに「関わる」のははじめてだったり、2回目だったりします。ここで敢えて、「関わる」としているのは、「関わる」=「コミットする」と考えているからです。部にとっても重要な公式戦であるがために、「気付いたら終わってた」なんてことだけはあってほしくないと思っているので、今一度、何らかの形でコミットしてほしいと思います。それぞれの立場でコミットすることこそが、部の勝利に、あなたのこれからにきっと活きます。

2021年の関東インカレ(見てわかる通り無観客で、「応援」は存在しません)

かくいう私も、1年生の頃から幸いにも機会を与えられ、関東インカレ4年目となりますが、コミットできた関東インカレは何回でしょうか。必ずしも「4年目」と胸を張って言えるかと言うと、少し微妙かもしれません。

それでも、毎年学びや気付き、想いは蓄積されていくものです。
例えば、今でこそJAPANを背負っている三輪ですが、1年生の関東インカレはまったく勝負することはできませんでした。当時、アップのサポートをしていたので、悔しさが募ると同時に、こういった選手たちと成長して、1年後、2年後、3年後と勝負させてあげたいなと強く思ったのを覚えています。
そして、関東インカレではありませんが、2023年の六大学男子100m決勝。
電光掲示板の一番上に、「三輪颯太」と表示された時、思わず涙がこぼれました。
あの時を振り返ると、逼迫した運営で苦しい時期だったので、そういう補正もあったと思うのですが、1年生の関東インカレで味わった、以降味わい続けた悔しい気持ちを晴らす、そんなレースだったと思います。

2022年関東インカレ(閉会式)


<その一瞬のために>

少々脱線気味だったので、ここからは我々サポートが戦う理由について書きたいなと思います。先日、篠宮が更新してくれたNoteで以下のように綴ってくれました。

「サポートって結果が見えづらくて大変だよなあ」ということです。
選手のように記録で自己ベストを出せるわけでもないですし、反対に怪我をするとか調子が悪いというようなこともない。それなのに、毎日毎日選手のために活動してくれていて、ブロック長の僕よりも短距離の選手のことをよく見てくれていて、たくさん気にかけてくれて、選手が結果を残すためにいろんなことをしてくれている。

「結果が見えづらい」「自己ベストを出せるわけはない」でも「怪我もしない」というのはまったくその通りで、我々サポートには、そこに向上心はあっても、定量的な「結果」というのはないですし、常に安定したパフォーマンスを求められているわけです。その意味で、サポートの「結果」は、選手の記録という形でしか、はかることができないと思います。もっとも、業務体系や評価体系を再考すれば、「自己ベスト」や「結果」という概念が生み出すことはできると思いますが、今回はそういうお話ではありません。また、これは選手の皆さんに対して、「自己ベストを出さなきゃ、サポートが報われないので、頑張ってください。」と言っているわけでもありませんし、そんなこと言うつもりはないですし、思ってもいません。

「2022年関東インカレまであと7日」


では、私はどうして戦っているのでしょうか。

私は私なりに、その選手にとってかけがえのない一瞬を過ごしてほしい、結果に関わらず悔いのないレース・跳躍・投擲をしてほしいと思って、戦っています。そこに、「いい結果がついてくれればいいな」と思っていますが、いい結果はもちろん、時には悪い結果もついてくる、ただそれだけのことだと思っています。大事なのは、選手がかけがえのない一瞬を過ごせるようにサポートすること、だと思っています。何度も言うように、そこに結果がついてくるかどうかは後の話です。そして、その一瞬に至る過程も我々にとっては、非常に意義深いものです。いい例えが見つかりませんが、選手の伴走者であり、選手それぞれのドキュメンタリーの制作スタッフのような立場であると思っています。

出場する選手の皆さんにとって、関東インカレで悔いのないパフォーマンスができるよう、残り少ないですがサポートしていきたいと思います。

<最後に>

今年の関東インカレも昨年に引き続きチャレンジングな目標を設定しています。
その目標を達成するには、皆さんそれぞれが果たすべき役割をしっかりと果たすことが必要になってくると思います。それは集合でも言いましたが、競技に限らず、補助員にしても、応援にしても、サポートにしてもです。公式戦の意味、全体応援になっている意味、自分なりに考えて、関東インカレに臨んでほしいと思います。
そして、同時に今年のことだけでなく、来年以降のことにも目を向ける必要がある大会です。
1部に残ることはもちろん、今年目標を達成することが来年以降、部を「すゝめ」る第一歩だという認識を持って、全員でこの関東インカレを戦い抜けたらと思います。

全員で勝ちましょう。

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